Hot Talk Now!?(ほっとくの!?)温暖化
気候ネットワーク E-mailニュース 2005年11月10日<第209号>
  私たちはめざします
 1:抜本的な国内政策で京都議定書の6%削減を!
 2:環境重視の社会経済システムを!
 3:市民・地域主導で温暖化防止の促進を!
 4:政策決定プロセスに市民の参加と情報公開を!
 5:南北の公平をめざし、南の人々と連携を!
 
  政府・国会・NGO関連

環境省炭素税案を再提示、NGOは高税率を要求
 環境省は10月25日、昨年度に続いて2度目の「環境税の具体案」を公表した。税率は極めて低い2400円/炭素トン(例えば石炭で1.58円/kg)で課税段階は上下流のハイブリッドなど基本的な制度設計は昨年度の案を踏襲している。主な相違点はガソリン・軽油等について原油価格高騰と既存税負担の状況等から当分の間適用停止としたことで、これにより税収は昨年の案より1200億円少ない3700億円となった。また税収は一般財源としつつ使途は全額を温暖化対策に充てるとした。CO2削減効果は基準年総排出量の3.5%分に相当し、うち課税による価格効果が0.5%、使途の対策による効果が森林吸収源1.6%・省エネ新エネ等1.4%としている(問合せ:環境省環境経済課 TEL:03-5521-8230)。
 翌26日、気候ネットワークも参加する炭素税研究会は環境省案に対するコメントを発表した。上乗せの新税でエネルギー課税強化の方向を示したことや減免措置について「一定の削減努力」を条件とした点を評価しつつも、税率が低すぎること、ガソリン等を適用停止としたこと、減免措置の「一定の削減努力」が曖昧なこと、税収中立型の制度検討が行われていないこと、使途の温暖化対策の基準や精査について示されていないことなどを問題点として指摘し、これらを改めるよう求めた。なお炭素税研究会は同日、道路などの特別会計見直し、原油高と炭素税の関係などについてのペーパーも発表した(同研究会の各ペーパーは気候ネットワークのホームページで見られる)。
 一方、25日、日本経済団体連合会と日本商工会議所は環境税反対のコメントを発表、経済同友会は、環境省案には反対だが、環境税的な考え方の是非については既存エネルギー税制を含む税体系全体のあり方の中で議論されるべきとした。
 今後年末に向けて与党を中心に検討が行われるが、道路特定財源の一般財源化の動きなどとも絡み、環境省案の形で決定に至るかどうかは現時点では不明である。いずれにせよ、実効性・効率性・公平性が確保された良い制度で早期に炭素税が導入されることが肝要であり、これらの点に優れる、高税率と減税を組み合わせた税収中立型の制度検討を強く望みたい。

経産省RPS検討小委を開始、GENも委員会開催
 1日、経済産業省が総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会の下に設けたRPS法評価検討小委員会の第1回会合が開催され、エネ庁から新エネ部会における指摘を整理したRPS法の評価検討についてのメモが提示された後、有識者ヒアリングが行われた。意見陳述を行ったのは、東京大学教授・浅野浩志氏、「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク(GEN)代表・飯田哲也氏、ナットソースジャパン株式会社・船曳尚氏の3名。次回は29日(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課 TEL:03-3501-4031)。
 一方GENは2日、第2回新エネ利用特措法改正検討委員会を開催し、設置補助金や余剰電力購入メニューなどの太陽光発電促進の制度を中心に報告・議論を行った。なおドイツ自然エネルギー事業者連合代表のヨハネス・ラックマン氏が特別参加した(問合せ:GEN TEL:03-5318-3332、http://www.jca.apc.org/~gen/)。
 また自然エネルギー促進議員連盟は10月19日に臨時総会を開催、総選挙結果を受けて、会長に小杉隆衆議院議員、顧問に愛知和男衆議院議員を選出した。

第三次環境基本計画の温暖化対策の記述を議論
 4日、中央環境審議会地球環境部会第32回会合が開催された。第三次環境基本計画の策定に向けての重点分野「地球温暖化」の報告案に対して議論が行われた。委員からは、中長期目標の重要性を指摘し同計画にはより具体的に記述するべきとした意見が多く出された。なお、同計画は総合政策部会で検討することになっており、今回の意見は同部会への参考意見となる。(問合せ:環境省地球環境局総務課 TEL:03-5521-8242)

ドイツの環境税制改革についてヒアリング
 4日、中央環境審議会総合政策・地球環境合同部会施策総合企画小委員会(第22回)が開催された。環境省が発表した環境税の具体案(上記参照)の報告に続き、ドイツの環境NGOグリーン・バジェット・ジャーマニーのアンセルム・ギョレス会長からドイツの環境税制改革についてのヒアリンを行った。(問合せ:環境省環境経済課 TEL:03-5521-8230)

重量車の省エネ基準案まとまる
 10日、総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会第7回重量車判断基準小委員会・重量車燃費基準検討会が開催された。最終取りまとめ(案)について報告され、今後の課題に、車型や走行抵抗などの評価方法の確立を進めていく旨の一文を加えることで了承された。17日に開催される省エネルギー基準部会で最終取りまとめを行い、来年3月に省エネ法の関連法令が改正される予定。重量車について燃費規制が導入されるのは世界で初めてとなる。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課 TEL:03-3501-9726)

電子レンジの省エネ基準案、最終取りまとめへ
 26日、総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会電子レンジ判断基準小委員会(第4回)が開催された。パブリックコメントで「測定試験を連続して行うときは15分間強制冷却を行った後2回目の試験を行うこと」、「レンジの出力設定を手動でできる最高出力に設定すること」という意見が提出されたことが報告され、ともに誤差や条件の違いを防ぐため測定条件に規定することが適当であるとして、最終取りまとめに追加されることになった。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課 TEL:03-3501-9726)

2件のCDMプロジェクトを新たに承認
 政府は10月27日付けで、三井物産がホンジュラスで行う砂糖きびの絞りかすを使った発電事業とパシフィック・コンサルタンツがアルゼンチンで行う風力発電事業を22・23件目のCDM/JIプロジェクトとして承認した。(問合せ:経済産業省環境政策課 TEL:03-3501-1679)

  科学・技術関連

気象庁、異常気象レポート2005を発表
 気象庁は10月28日、「近年における世界の異常気象と気候変動〜その実態と見通し〜(Z)」(異常気象レポート2005)を発表した(http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/climate_change/index.html)。7回目となる今回のレポートは地球温暖化と異常気象の関係に焦点を当てている。レポートでは、世界の陸域の平均気温は100年あたり約0.74℃、日本では100年あたり約1.06℃の割合で上昇しており、近年上昇の割合が大きくなっていると説明し、長期的な気温上昇には地球温暖化の影響があらわれている可能性が高いとした。また、日本及び世界各地で異常多雨の頻度が増加しているのも温暖化が影響している可能性があるとした。(問合せ:気象庁気候情報課 TEL:03-3212-8341(内2264))

  国際動向関連

サミットの結果を踏まえた「対話」を開始
 10月31日から11月1日にかけて、英国・ロンドンで「気候変動、クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する対話」が開催された。この会合は今年7月に行われたグレンイーグルズサミットで開催が合意されていたもので、G8各国と新興経済国の計19カ国のエネルギー・環境大臣が出席し、低炭素技術の開発や普及、技術協力、投資の拡大などを議論した。同対話は今後さらに議論を深め、2008年に日本で開催されるサミットで成果を報告する予定(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)。
 この会合でブレア英首相が行ったスピーチが、京都議定書のアプローチの限界を唱えたものでありブッシュ米大統領に迎合したものだとして一部で波紋を呼んでいる。EU議長国である英国の動向は重要であり、影響が懸念される。

  各種お知らせ

シンポジウム 環境税と特別会計のデザイン
日時:11月15日(火)18:30〜21:00
場所:星陵会館ホール(東京都千代田区)
申込み:「11月15日シンポジウム参加申込」と明記の上、FAX(03-3447-9383)またはEmail(jacses@jacses.org)
問合せ:「環境・持続社会」研究センター(JACSES) TEL:03-3447-9515

シンポジウム 脱温暖化社会に向けて
〜2050年からのバックキャスティング〜
日時:11月16日(水)16:30〜20:00
場所:有楽町朝日ホール(東京都千代田区)
申込み:11月11日までにはがき、FAX(03-3432-1975)、ホームページ(http://www.airies.or.jp/suishinhi/2005/index.html)で
問合せ:国際環境研究協会 TEL:03-3432-1844

加速する地球温暖化と京都議定書の未来
日時:11月23日(水)14:00〜16:30   参加費:800円
場所:エルおおさか 708号室(大阪市中央区)
報告:「地球温暖化の影響の最新情報」岩本智之(CASA)、「COP/MOP1と議定書交渉の行方」高村ゆかり(龍谷大学助教授)
問合せ:地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA) TEL:06-6910-6301

市民が進める温暖化防止2005
日時:12月17日(土)、18日(日)
場所:ハートピア京都(京都市中京区)
参加費:一般1500円、会員・学生1000円
内容:1日目【分科会】
脱フロン、蛍光管適正処理、地域温暖化防止、国際動向、自然エネルギー、温暖化防止教育、炭素税、メディアと情報
2日目【全体会】脱温暖化型社会への道
@「気候の危機フォーラムin京都」、A「報告 COP/MOP1」、B「ディスカッション 地域の温暖化対策促進」
問合せ:京都事務所まで

パンフレット「炭素税ってなんだろう?」を改訂
 気候ネットワークが作成した「炭素税って何だろう?」を最新状況に合わせて改訂しました。1部200円(送料別)です。ご利用の方は気候ネットワークにお問い合わせ下さい。

『地球温暖化防止の市民戦略』発行!
気候ネットワーク編(編集代表:平田仁子)
中央法規出版、A5判・約280頁
定価2100円(本体2000円+税)、9月20日発行
 各分野の排出動向と政策の問題点について詳細に分析・評価し、これからの政策のあり方を具体的に提案しています。また、温暖化対策にとって重要な情報公開や市民参加の必要性などについても取り上げています。温暖化防止に取り組むための参考書籍として、ぜひご活用ください。(一般書籍ですので、お近くの書店でお買い求め下さい)

『よくわかる地球温暖化問題 改訂版』好評発売中!!
 気候ネットワーク編・中央法規出版

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