Hot Talk Now!?(ほっとくの!?)温暖化
気候ネットワーク E-mailニュース 2006年5月25日<第222号>
  私たちはめざします
 1:抜本的な国内政策で京都議定書の6%削減を!
 2:環境重視の社会経済システムを!
 3:市民・地域主導で温暖化防止の促進を!
 4:政策決定プロセスに市民の参加と情報公開を!
 5:南北の公平をめざし、南の人々と連携を!
 

  政府・国会・NGO関連

2004年度温室効果ガス排出量、90年比8.0%増
 環境省は5月25日、2004年度の温室効果ガス排出量を発表した。総排出量は13億5500万トンで、前年度からは0.2%減少、基準年からは8.0%の増加だった。エネルギー起源CO2は、前年度から0.1%減少、基準年比12.9%の増加だった。部門別では、業務その他部門で前年度から0.6%減少したほかは、横ばいだった。2004年度の排出量は、2003年度ほどではないものの引き続き東京電力の原発の長期停止の影響が出ている。政府発表では、仮に計画レベルの設備利用率(84.1%)で稼動していたら排出量は基準年比5.2%増に止まったとしている。同様の仮定を置いた場合の2003年度値は3.4%増となるため、実質的には2004年度は前年度から1.8%増加したことになる。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)

省エネ政策の実施状況や今後の考え方を議論
 11日、総合資源エネルギー調査会第9回省エネルギー部会が開かれた。昨年3月以来の開催。省エネ対策強化策の実施状況や省エネ対策の今後の基本的考え方について事務局(経済産業省資源エネルギー庁)から報告され、革新的技術開発への支援や、トップランナー制度の新展開として次期目標の設定や業務分野への対象拡張などを進めるとした。しかし建築物・住宅の省エネ基準の強化は「中長期的検討施策」にとどまり、義務化は検討されてもいない。次回は未定。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課 TEL:03-3501-9726)

新エネ部会、中間報告骨子案などを議論
 11日、総合資源エネルギー調査会第17回新エネルギー部会が開かれ、新エネルギー部会中間報告骨子案と新エネルギー分野の国際協力について議論が行われた。中間報告骨子案は、新エネルギーと再生可能エネルギーの概念整理の変更が示された(第218号参照)以外は、新味と具体性に乏しい内容となっている。国際協力の方も同じく具体性に乏しい。次回は26日15時で、部会の中間報告書案を議論する。その後パブリックコメントなど行う予定だが詳細は未定。(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課 TEL:03-3501-4031)

総合部会、省エネ政策・石炭利用などを議論
 15日、総合資源エネルギー調査会総合部会第4回会合が開催され、事務局(経済産業省資源エネルギー庁)から省エネ・新エネ政策、石炭のクリーン利用、エネルギー技術戦略の考え方などが報告された。省エネ・新エネ政策では革新的省エネ技術開発や再生可能エネルギーの概念整理などが示された(上記省エネ部会・新エネ部会の記事参照)。石炭のクリーン利用では、埋蔵量の豊富さや価格変動の小ささなどの利点が示され、石炭ガス化技術などが紹介された。効率向上は良いとしても元から天然ガスを使えばCO2排出はさらに減るはずである。次回は29日10時。(問合せ:資源エネルギー庁長官官房総合政策課 TEL:03-3501-2669)

京メカや炭素貯留技術について議論、産構審
 17日、産業構造審議会環境部会第29回地球環境小委員会が開催され、京都メカニズムの活用、炭素貯留技術などについて議論が行われた。京都メカニズムに関しては、政府によるクレジット取得の制度化を受け、京都議定書目標達成計画そのものを改正し、政府として定めるべき基本的事項を改正する。また炭素貯留技術については、4月のIPCC総会でCO2地中貯留による排出削減の算定が明確化されたことや、国内の地中(帯水層)の貯留ポテンシャルなどについて紹介があった。2013年頃までは政府主導研究でコストの大幅減を図るというが、リスクのある将来の貯留技術へ莫大な投資をすることが妥当かは疑問だ。次回(6月上旬予定)からは京都議定書目標達成計画の点検作業に入る。(問合せ:経済産業省環境政策課 TEL:03-3501-1679)

輸送用エコ燃料の普及拡大シナリオをまとめる
 17日、第3回エコ燃料利用推進会議が開催され、輸送用のエコ燃料(バイオエタノール、BDF(バイオディーゼル燃料)など)の普及拡大について議論が行われた。普及拡大シナリオでは、燃料消費量が2020年には約2割、2030年には約5割削減されることを前提として、輸送用燃料中のエコ燃料導入量を2020年に全体の約3%にあたる約200万Kl(原油換算)、2030年には約10%にあたる約400万kl(同)にすることを目標に掲げた(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)。なお、エコ燃料に関しては、大部分が輸入となる見込みであることから、森林関連のNGOが生産地での環境破壊や社会問題の悪化について懸念を表明している(http://foejapan.org/forest/doc/060512.html)。
第2期自主参加型排出量取引、参加者が決定
 環境省は15日、自主参加型国内排出量取引制度の第2期の目標保有参加者38社を決定した(第216号参照)。参加者38社が約束した2007年度のCO2排出削減量は、基準年となる2003〜05年度の排出量の21%にあたる18万3395トン。38社は、2006年度中に補助対象となる設備の整備を行い、2007年度から排出削減の取り組みと排出量取引を行う。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8330)

炭素税研究会、歳入・歳出一体改革へ意見提出
 気候ネットワークも参加している炭素税研究会は23日、政府が進めている「歳入・歳出一体改革」の取りまとめに対して、税財政に環境保全の視点を入れ込むよう求める意見書を小泉首相をはじめとする経済財政諮問会議のメンバーに提出した。意見書等はホームページより(http://www.kikonet.org/iken/iken.htm)。

東京都が1026事業所の温暖化対策計画書を評価
 東京都は、2005年4月に始まった「地球温暖化対策計画書制度」により1026事業所の大規模事業所から5年間の温室効果ガスの削減計画の提出を受け、15日、その評価結果を公表した。都によれば、提出当初段階では52%の事業所がB・C評価だったが、都の指導・助言により99%がA評価以上(AA・A+・A)になり、削減量が14万トンCO2増加したという。集計結果では、基準排出量(2002〜04年度の平均)に対し、2009年度の温室効果ガス排出量が6%削減される。都の評価では、基本的に取り組むべき一般的な対策を「基本対策」、それ以外で事業所が積極的に取り組む対策を「目標対策」と区別し、AA、A+評価は「目標対策」による削減が見込める事業所に与えられている。(問合せ:東京都環境局環境配慮事業課 TEL:03-5388-3485)

『環境自治体白書2006年版』が刊行
 環境自治体会議は20日、『環境自治体白書2006年版』を刊行した。白書では、全国自治体調査によって得られた数千の自治体施設(学校・幼稚園・保育所、庁舎、文化施設、集会施設など)のエネルギー消費分析結果の報告や、全国市区町村の再生可能エネルギー期待可採量の推計などが紹介されている。(問合せ:環境自治体会議 TEL:03-3263-9206)

  科学・技術関連

温暖化の影響で、日本の夏は北冷西暑に
 日本の夏は北日本で気温が低く西日本が高い「北冷西暑」になる傾向があり、その原因として地球温暖化が影響しているという研究結果を、気象大学校の谷貝勇教授らが21日の日本気象学会で発表した。世界の平均気温が高いほど日本では「北冷西暑」になりやすい傾向があり、1990年代以降はその傾向が特に顕著になっていた。8月の世界の気温が最も高かった1998年には北日本と西日本の気温差は6.8℃と過去2番目に大きく、世界の気温が過去2番目の2001年は7.5℃で過去最高だった。(毎日 5/18、朝日 5/22)

  国際動向関連

次期枠組み交渉会議、開催中
 26日までの日程で(1)気候変動枠組条約補助機関会合(SB24)、(2)長期的協力のための行動に対する対話、(3)先進国の次の削減義務に関する特別作業部会(AWG1)がドイツのボンで開催されている。15・16日開催の「対話」では、オーストラリアのハワード・バムジー氏と南アフリカのサンディ・デ・ウェット氏の共同ファシリテーターが各国から意見表明を受け、11月開催の次回会合に向けて8月までに提案をまとめることが決まった。25日まで開催中のAWG1では、議長に旧UNFCCC事務局長のマイケル・ザミット・クタヤール氏(マルタ)が選出された。「対話」については、政府(http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7129)、地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(http://www.bnet.ne.jp/casa/cop/SB24/SB24.htm)が報告をまとめている。

  各種お知らせ

「低炭素社会の実現に向けた脱温暖化2050プロジェクト」第1回国際シンポジウム
日時:6月13日(火)18:30〜21:00
場所:三田共用会議所講堂(東京都港区)
申込み:6月5日までに脱温暖化2050研究ホームページ(https://www.nies.go.jp/2050/r1/app/index_0_jp.php)より
問合せ:国立環境研究所 TEL:029-850-2504

気候ネットワーク連続勉強会
第2回 日本の京都メカニズム利用を考える
日時:6月14日(水)18:30〜20:45
場所:南青山会館 本館1階2号会議室(東京都港区)
参加費:一般500円、会員無料
報告:坂口利彦(経済産業省環境経済室長)、吉高まり(三菱東京UFJ証券株式会社)、山岸尚之(WWFジャパン)
問合せ:東京事務所

気候ネットワーク総会
日時:6月17日(土)10:30〜12:30
場所:池坊短期大学 洗心館6階第1会議室(京都市下京区)
審議事項:「2005年度活動及び収支報告」「2006年度事業計画案及び2006年度予算案」
○総会イベント:地域の温暖化対策先進事例報告・交流会
日時:6月17日(土)13:30〜17:30 場所:同上
参加費:一般500円、会員無料
事例報告:吉澤晴之(岩手県葛巻町農林環境エネルギー課)、多比良康彦(環境自治体会議)寺沢和博(千葉県市川市ボランティア・NPO協働推進課)他  問合せ:京都事務所

会員向けアンケート調査実施中
 気候ネットワークホームページで会員向けのアンケート調査を実施しています。ご協力をお願いします。

パンフレット「炭素税ってなんだろう?」を改訂
 気候ネットワークが作成した「炭素税って何だろう?」を最新状況に合わせて改訂しました。1部200円(送料別)です。ご利用の方は気候ネットワークにお問い合わせ下さい。

『地球温暖化防止の市民戦略』発行!
気候ネットワーク編(編集代表:平田仁子)
中央法規出版、A5判・約280頁
定価2100円(本体2000円+税)、2005年9月20日発行
 各分野の排出動向と政策の問題点について詳細に分析・評価し、これからの政策のあり方を具体的に提案しています。また、温暖化対策にとって重要な情報公開や市民参加の必要性などについても取り上げています。温暖化防止に取り組むための参考書籍として、ぜひご活用ください。(一般書籍ですので、お近くの書店でお買い求め下さい)

書籍『よくわかる地球温暖化問題 改訂版』好評発売中!!
     気候ネットワーク編・中央法規出版

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