●情報開示訴訟、半数の事業所が開示に変更
気候ネットワークが行っているエネルギー使用量の定期報告の情報開示訴訟について、経済産業省は今年5月、非開示決定を行った代表的事業所として訴訟対象にしている28事業所のうち半数にあたる14事業所を「開示」に変更した。今回開示に転じたのは、経済産業省が訴訟対象事業所に改めて確認したところ開示に応じたためという。気候ネットワークでは、この経過そのものが当初の経済産業省の非開示処分の違法性を露呈したものであるとして、5日にプレスリリースを発表した(http://www.kikonet.org/iken/kokunai/2006-6-5.html)。なお、訴訟対象以外の非開示事業所(722事業所)についても同様に開示できる事業所が少なくないと考えられるため、それらについても速やかに開示に変更する決定がなされべきである。(問合せ:東京事務所)
●電気冷蔵庫の新省エネ基準値が示される
5月25日、総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会第4回電気冷蔵庫等判断基準小委員会が開催され、中間取りまとめ(案)について議論が行われ、電気冷蔵庫(冷凍冷蔵庫含む)と電気冷凍庫のエネルギー消費効率について、2010年度を目標とする新しい省エネ基準値が報告された。新基準は、冷却方式やサイズに加え、冷蔵室区画の扉の枚数なども勘案して7種類に区分された。なお、温度調整のためのヒーター設置が年間消費電力量に大きく影響しているが、機種によりバラバラであることから区分には反映させなかった。目標年度におけるエネルギー消費効率の改善率は電気冷蔵庫では2005年度比約21.0%、電気冷凍庫では約12.7%になると見込まれる。6月27日までパブリックコメントを募集し、取りまとめる予定。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課 TEL:03-3501-9726)
●輸送用エコ燃料の普及拡大の報告書まとまる
5月30日、第4回エコ燃料利用推進会議が開催され、輸送用エコ燃料の普及拡大と熱利用エコ燃料の普及拡大についての報告が行われた。輸送用エコ燃料の普及拡大については、目標数値を(第222号参照)正式に決定、報告書として取りまとめられた。なお、熱利用エコ燃料の普及については、廃棄物系バイオマスの導入を中心として短期(2008〜2012年)目標258万KL、中長期(〜2030年)目標1300万KLが報告された。同会議はこれをもって終了となったが、これらの目標の実現にあたっては、原料をほぼ輸入に頼ることの問題への対応などが必要となってくるだろう。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●バイオディーゼル規格案と今後のETBE導入
1日、総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会第21回燃料政策小委員会が開催され、バイオディーゼル燃料混合軽油の規格案、ETBE利用検討ワーキンググループ(WG)の取りまとめが報告された。同小委では、導入の意義や供給安定性、経済性、環境影響などの評価を行っている。規格案では、FAME(脂肪酸メチルエステル)に対する検証試験の結果を受け、バイオディーゼルの安全性と環境性の向上に最適なFAME含有量、エタノール含有量などの規格値が提案された。また、ETBE利用検討WGの取りまとめ案は正式に了承された。次回は未定。(問合せ:資源エネルギー庁資源・燃料部石油流通課 TEL:03-3501-1320)
●最近の温暖化対策をめぐる動きを共有、中環審
2日、第35回中央環境審議会地球環境部会が開催され、先月発表された2004年度の温室効果ガス排出量についてや、5月26日までドイツのボンで開催されていた国際会議についての報告などが行われた。また、環境省の検討会等で議論してきた輸送用エコ燃料の普及やまちづくりに関する検討会などの報告もなされた。今回は特に新しい議題の審議はなく、最新情報の共有が図られた。次回は未定。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●審議会がRPS法見直し報告書、NGOも制度提案
5月26日、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会第6回RPS法評価検討小委員会が開かれた。5月18日まで行われた同小委報告書案のパブリックコメントには127通の意見提出があり、義務量については引き上げるべきとの意見が圧倒的に多かった。しかしパブコメを受けての修正は太陽光発電における個人の役割についての2ヶ所のみであり、実質的には2009年までの義務量を見直すだけの報告書が了承された(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課 TEL:03-3580-3023)。
一方「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク(GEN)は5月25日、中長期に高い目標量を設定し現行のRPS制度をある程度生かしつつ固定価格的な仕組みを導入するという「新エネ利用特措法(RPS法)見直しの具体的な制度提案」を発表した(問合せ:GEN TEL:03-5318-3332、http://www.jca.apc.org/~gen/)。
●新エネルギー部会中間報告案について議論
5月26日、総合資源エネルギー調査会第18回新エネルギー部会が開催され、新エネルギー部会中間報告案について議論が行われた。新エネと再生可能エネの概念整理の変更以外は新味に乏しい内容(第222号参照)。また、上の記事のRPS法評価検討小委員会報告書が報告された。部会中間報告案は、この日の議論などを受けて修正の上、近日中に意見募集(パブリックコメント)に付される予定。(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課 TEL:03-3501-4031)
●経産省審議会、新・国家エネルギー戦略まとめる
5月29日、総合資源エネルギー調査会第5回総合部会が開かれ、電力・ガス政策、原子力安全、エネルギー特別会計、新・国家エネルギー戦略について報告があり議論が行われた。特別会計については、2007年度にも予定される石油特会(石油及びエネルギー需給構造高度化対策特別会計)と電源特会(電源開発促進対策特別会計)の統合の背景や方向性が説明された。新・国家エネルギー戦略は、5月31日に経済産業省から最終版が発表され、同日の経済財政諮問会議にも報告されたが、5つの具体的な数値目標が盛り込まれた(第218号参照)以外は新味に乏しく、核燃料サイクルを含む原子力の推進など問題も多い。なお同部会は今後エネルギー基本計画見直しの議論を行う予定で、次回は27日。(問合せ:資源エネルギー庁総合政策課 TEL:03-3501-2669)
●2004年度のエネルギー消費、前年より0.9%増加
資源エネルギー庁は5月25日、2004年度エネルギー需給実績を発表した。最終エネルギー消費は前年度比0.9%の増加で、部門別では産業部門が同1.0%の増加、民生部門が同1.3%の増加、運輸部門は横ばいだった。一次エネルギー供給は、原子力が前年度から18.1%と大きく増加し、石炭も9.4%増加した一方、石油と天然ガスは減少した。(問合せ:資源エネルギー庁長官官房総合政策課 TEL:03-3501-2669)
●京メカ活用を定めた達成計画改定案、意見募集
5月31日、地球温暖化対策推進法の一部を改正する法律案が可決・成立した。改正により、京都議定書目標達成計画に京都メカニズム活用の基本方針を位置付けること、クレジットの割当口座簿が法定化することが定められた。これを受けて作成された目標達成計画の改定案について、現在、意見募集が開始されている。募集期間は6月27日17時まで。詳細は、首相官邸ホームページより(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ondanka/pc/060602keikakukai.html)。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●先進国の次期目標交渉、作業計画を採択
ボンで開催されていた気候変動枠組条約会議関連の3つの会合は5月26日に全て終了した。このうち先進国の次の削減目標に関する特別作業部会(AWG1)では、今後の方針についての「作業計画」を採択した。同計画では、長期的な究極目標を視野に入れ、条約や議定書の他のプロセスなどとも関連付けて作業を進めていくこととされ、先進国の排出削減ポテンシャルや次の義務の目標期間と対象部門、数値目標の差異化などについて、今後、議論するためのリストが整理された。(問合せ:東京事務所)
◆2006年度 第1回新エネ利用特措法改正検討委員会◆
日時:6月13日(火)15:00〜17:00
場所:参議院議員会館第1会議室(東京都千代田区)
内容:GENの提案と政府・電力会社などからのコメント
申込み:6月12日までにEmail(hata219@tiara.ocn.ne.jp)で
問合せ:「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク(GEN) TEL:03-5318-3332
◆気候ネットワーク連続勉強会◆
第2回 日本の京都メカニズム利用を考える
日時:6月14日(水)18:30〜20:45
場所:南青山会館 本館1階2号会議室(東京都港区)
参加費:一般500円、会員無料
報告:坂口利彦(経済産業省環境経済室長)、吉高まり(三菱東京UFJ証券株式会社)、山岸尚之(WWFジャパン)
問合せ:東京事務所
◆気候ネットワーク総会◆
日時:6月17日(土)10:30〜12:30
場所:池坊短期大学 洗心館6階第1会議室(京都市下京区)
審議事項:「2005年度活動及び収支報告」「2006年度事業計画案及び2006年度予算案」
○総会イベント:地域の温暖化対策先進事例報告・交流会
日時:6月17日(土)13:30〜17:30 場所:同上
参加費:一般500円、会員無料
事例報告:吉澤晴之(岩手県葛巻町農林環境エネルギー課)、多比良康彦(環境自治体会議)、寺沢和博(千葉県市川市ボランティア・NPO協働推進課)他
問合せ:京都事務所
◆パンフレット「炭素税ってなんだろう?」を改訂◆
気候ネットワークが作成した「炭素税って何だろう?」を最新状況に合わせて改訂しました。1部200円(送料別)です。ご利用の方は気候ネットワークにお問い合わせ下さい。
◆『地球温暖化防止の市民戦略』発行!◆
気候ネットワーク編(編集代表:平田仁子)
中央法規出版、A5判・約280頁
定価2100円(本体2000円+税)、2005年9月20日発行
各分野の排出動向と政策の問題点について詳細に分析・評価し、これからの政策のあり方を具体的に提案しています。また、温暖化対策にとって重要な情報公開や市民参加の必要性などについても取り上げています。温暖化防止に取り組むための参考書籍として、ぜひご活用ください。(一般書籍ですので、お近くの書店でお買い求め下さい)
◆書籍『よくわかる地球温暖化問題 改訂版』好評発売中!!◆
気候ネットワーク編・中央法規出版
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