●推進本部、目達計画の進捗状況を定量的に点検
政府は7日、第14回地球温暖化対策推進本部(本部長・小泉首相)を開催し、京都議定書目標達成計画の進捗状況の点検結果を報告し了承された(http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7303)。政府は、同計画の対策・施策の全般にわたり一定の進展・具体化が見られ地球温暖化対策は前進しているが、対策評価指標等の数値から見て今後過去を上回る進捗の必要がある対策も見られ、2007年度の見直しを待たず、施策の一層の強化など加速化が必要であるとした。また、2007年度の定量的な評価・見直しに備えて、対策・施策の追加や一層の強化についても検討を進める必要があるとした。以前の地球温暖化対策推進大綱時代に比べると、定量的な評価が毎年行われるようになったことは前進であり、一部対策について早急に施策の強化を行う必要があることを認めたことや、今から2007年度の見直しに備えて検討を進めることは評価したい。しかし13の主要対策を見ても、電力分野のCO2排出原単位の低減は原発トラブルの多発で明らかに目標達成は危うい状況であり、新エネルギー(自然エネルギー)対策も現状のトレンドでは目標には遠く及ばない。最大の削減量を見込む産業界自主行動計画は、相変わらず業界任せである。やはり評価は甘く、今こそ炭素税導入など抜本的な政策強化の議論を直ちに進める必要があると言える。なお6日に行われた「地球温暖化問題への国内対策に関する関係審議会合同会議(第15回)」(非公開)の概要も報告された。地球温暖化対策に関係する8つの審議会の委員で構成される会議だが、議論は毎年極めて形式的なものにとどまっている。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8355)
●産構審でも目達計画の進捗状況点検を開始
産業構造審議会環境部会第30回地球環境小委員会が6月29日開催され、京都議定書目標達成計画の進捗状況の点検についてと最近の国際動向について審議が行われた。前項記事の通り、地球温暖化対策推進本部において昨年度の目達計画の進捗状況の点検が行われたところだが、産構審の点検は、経済産業省所管の施策に関する排出要因分析を独自に進め、2007年度に予定される目達計画の見直しに備えようとするもの。今回配布された点検資料では、各対策についての排出削減見込み量の推移や、2010年を100とした時の対策評価指標の推移などが示されており、目標値までの進捗状況が見られるようになっている。なお本内容は、推進本部における点検にも反映されている。国際動向に関しては、米豪主導で進められているアジア太平洋パートナーシップ(APP)やG8の取り組みなどが紹介され、気候変動枠組条約の下での枠組みの重要性を指摘しつつも、APPやG8などでも取り組みを進めるべきことが強調された。APPについては京都議定書つぶしの意図があるとNGOから批判が出ている。次回予定は未定。(問合せ:経済産業省環境経済室 TEL:03-3501-1679)
●京メカ活用を定めた目達計画改定案、閣議決定へ
5日、京都メカニズム活用の基本方針などが変更された京都議定書目標達成計画改定案に対する意見募集の結果とそれに対する政府の考え方が首相官邸ホームページに公表された(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ondanka/kakugi/060705pc_kekka.html)。同改定案は、7日に開催された地球温暖化対策推進本部(前々項記事参照)で了承された。11日に閣議決定される予定。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●新省エネ基準とりまとめと今後の方向性を報告
5日、総合資源エネルギー調査会第8回省エネルギー基準部会が開催され、これまで小委員会などでそれぞれに審議されてきた結果を受け、エアコン及び電気冷凍冷蔵庫等の新しい省エネ基準、小売事業者表示判断基準の最終とりまとめ、住宅及び建築物の改正された判断基準が了承された。新省エネ基準では、それぞれ2010年度を目標年度とし、2005年度比でエアコンについては約22.4%、電気冷蔵庫では約21.0%、電気冷凍庫では約12.7%のエネルギー消費効率の改善率を見込むものである。また、省エネ基準の今後の方向性と考え方についての案が出され、目標年度を迎えた機器のトップランナー基準を見直すことに加え、今後、トップランナーの対象機器を業務用冷蔵庫やルーターなどへ拡大するとの方向性が示された。また、業務部門に使用されるエアコンについても新たな基準検討を行うこととしている。同部会の今後の予定は未定。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課 TEL:03-3501-9726)
●中環審、環境税についてヒアリング
6日、中央環境審議会総合政策・地球環境合同部会第25回施策総合企画小委員会が開催された。ロレンツェン氏(OECD環境局長)他より、環境税の効果やOECD諸国のの例などが報告された。そのなかで、環境税の競争力への影響の対処法については、経済全体への影響と特定の部門への影響を区別して全体への影響に焦点を置くべきだとして、税収の特定部門への再循環や国境税調整でCO2削減効果を大きく減じることなく対処できるとした。(問合せ:環境省環境経済課 TEL:03-5521-8351)
●政府の事務等による排出量、目標達成が困難に
環境省は6月30日、2005年度に政府の事務や事業で排出された温室効果ガス排出量(速報値)を発表した。総排出量は約197万トンで、前年度から0.4%減少した。政府が基準年度としている2001年度からは1.2%の減少となった。しかし、目標では2006年度に基準年度比7%削減するとしており、達成にはほど遠い状況。そのため今後の取り組みとして、省エネ機器の導入や庁舎の断熱性の向上のほか、電力購入の際に価格だけでなくCO2排出量も考慮する総合評価落札方式の導入も検討するとした。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●2005年度フロン類の破壊量、前年度から6%減少
環境省は6月30日、2005年度のフロン類の破壊量の集計結果を発表した。破壊量は約2788トンで前年度からは約6%減少した。製品別では業務用冷凍空調機器が前年度から約15%の減少で、カーエアコンが同約52%の増加だった。今後はフロン類の回収量の集計が行われる。(問合せ:環境省環境保全対策課フロン等対策推進室 TEL:03-5521-8329)
●2005年度のRPS法施行状況を公表
経済産業省は7日、電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法(新エネ利用特措法、いわゆるRPS法)の2005年度の施行状況を公表した。電気事業者38社に課された新エネルギーによる電気の総量は約38億3000万kWhであったが、供給された電気は前年から14%増加の約55億8000万kWhとなり、大幅に超過した。そのため、義務超過量を次年度の義務履行に充てるために持ち越すバンキングは約37億8000万kWhに膨れ上がった。(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課 TEL:03-3580-3023)
●国交省、LCEMツールを一般に公開
国土交通省は6日、建築物の空調シミュレーションを行うことができるLCEM(ライフサイクルエネルギーマネジメント)ツールを一般に公開し意見を求めていくと発表した。同省は同ツールを官庁施設の省エネ対策に活用するとしていた(第219号参照)が、一般の施設の整備・運用でも有効であるとして公開することにした。今後は、各方面からの意見を反映させて改善していく予定。(問合せ:国土交通省官庁営繕部設備・環境課 TEL:03-5253-8111(内23752))
●道路特定財源の一般財源化は先送り
政府は7日「経済財政運営と構造改革に関する基本方針(骨太の方針)2006」を閣議決定した(http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2006/decision0707.html)。この中で、温暖化対策や炭素税とも関連の深い道路特定財源については、「行政改革推進法に基づき、一般財源化を図ることを前提に、早急に検討を進め、納税者の理解を得つつ、年内に具体案を取りまとめる」とされ、先送りされた。また温暖化対策に関する記述は、「京都議定書の約束期間開始を2008年に控え、省エネ・新エネ対策、原子力の推進等による温室効果ガスの排出削減、森林の整備・保全等の森林吸収源対策等の取組を加速するとともに、京都メカニズムによるクレジットの取得を進める」といった、一般的なものにとどまっている。
●北東アジア4カ国で2013年以降の枠組みを対話
3〜4日、中国・北京で「2013年以降の気候変動枠組みに関する非公式対話:北東アジア」が開催された。対話には、日本から環境省、実施主体である(財)地球環境戦略研究機関(IGES)他の18名、中国から約40名、韓国から3名、モンゴルから2名が参加した。開発・エネルギー安全保障、技術開発・移転、CDM、適応の4つのテーマについて議論が行われた。このうちCDMについては、利益が高いプロジェクトの実施が先行し、必ずしも途上国の持続可能な開発には貢献していないという意見や、CDMを通じた技術移転の促進を図る改善が必要だという意見が出された。また、途上国からはCDMの存続について強い期待が寄せられた。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8330)
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ワークショップや見学を取り入れたプログラムを通して、自然エネルギー利用と普及の方法を学び、考える。
日程:2006年8月〜2007年1月(全6回)、いずれも土曜13:00〜17:00(第3回を除く)
場所:京エコロジーセンター(京都市伏見区)
参加費:14,000円(第3回の宿泊費等を含む)
定員:30名(先着順)(原則として全回参加可能な方)
申込み:ホームページ(http://www.kikonet.org/res/)のWEBフォームより
問合せ:京都事務所
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◆『地球温暖化防止の市民戦略』発行!◆
気候ネットワーク編(編集代表:平田仁子)
中央法規出版、A5判・約280頁
定価2100円(本体2000円+税)、2005年9月20日発行
各分野の排出動向と政策の問題点について詳細に分析・評価し、これからの政策のあり方を具体的に提案しています。また、温暖化対策にとって重要な情報公開や市民参加の必要性などについても取り上げています。温暖化防止に取り組むための参考書籍として、ぜひご活用ください。(一般書籍ですので、お近くの書店でお買い求め下さい)
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