●2007年度政府予算案、閣議決定
24日、来年度の政府予算案が閣議決定された。環境省の予算総額は2215億円(対前年度比0.4%増)で、うち京都メカニズムクレジット取得事業とバイオマスエネルギー導入加速化戦略は前年度額に47億円づつ加算された。経済産業省の予算総額は1兆273億円で、原子力立国計画が1770億円と前年度から93億円増額される一方で、新エネイノベーション計画は1408億円と162億円の減額となった。
●業務・家庭の目達計画評価、ヒアリング実施
13日、中央環境審議会地球環境部会・産業構造審議会環境部会地球環境小委員会第2回合同会合が開催され、業務・家庭部門における京都議定書目標達成計画の評価・見直しについてヒアリングが行われた。住環境計画研究所は「民生分野におけるエネルギー需給の動向と展望」を、日本ビルエネルギー総合管理技術協会と山武ビルシステムカンパニーは「業務用ビルの省エネ実態と可能性」を報告した。河野光雄委員(内外情報研究会)からの「どのくらいの削減効果が見込めるのか不明だ」との指摘を受け、住環研の所長である中上英俊委員が「短期間で実質的な効果を出すには、規制することが必須」「10年前から政府へ進言しているが、業務用ビルの省エネラベルや住宅のビルド・イン制度義務化、消費者のインセンティブを促進させる施策、システム機器の使用実態に基づいた省エネ制度等は実現していない」と述べた。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●自主計画フォローも中環審合同で始まる
18日、産業構造審議会環境部会地球環境小委員会・中央環境審議会地球環境部会第3回合同会合と、産構審・総合資源エネルギー調査会自主行動計画フォローアップ合同小委員会資源エネルギーワーキンググループの合同会議が開かれた。昨年まで産構審と総合資源エネ調の合同小委で行っていた自主行動計画フォローアップに中環審の自主行動計画フォローアップ専門委員会も加わり、さらにその会合を京都議定書目標達成計画の評価・見直しを行ってる合同会合のヒアリングの場としても位置付けるもの。今回は電気・石油・ガスなどエネルギー業界で、影響の大きい電気事業連合会に委員から意見が集中した。電力のCO2排出原単位の2005年度実績は2010年度目標から大きく乖離しており(第231号参照)、「原発の設備利用率向上などで目標達成しようとしているが危ういのではないか」「火発の中で石炭から天然ガスに発電量をシフトすべき」「オール電化住宅の推進を見直すべき」などの意見が出されたが、電事連からは十分な回答は得られなかった。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●電子・電機の自主計画フォローアップ
21日、中央環境審議会地球環境部会・産業構造審議会環境部会地球環境小委員会第4回合同会合と、産構審・総合資源エネルギー調査会自主行動計画フォローアップ合同小委員会電子・電機・産業機械等ワーキンググループの合同会議が開かれた。委員からは「原単位目標だけではCO2排出総量が増えてしまう点をどう考えるか」などの意見が出された。なお経済産業省としては、目標を3年連続で達成している業種には目標の引き上げを促進する考え。次回は26日。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●経団連計画フォローアップ、前年比0.3%増
日本経済団体連合会は14日、温暖化対策環境自主行動計画2006年度フォローアップ結果概要版を発表した(http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2006/089/index.html)。フォローアップに参加した産業・エネルギー転換部門35業種からの2005年度のCO2排出量は5億507万トンで、前年度比で0.3%増、1990年度比で0.6%減となった。なお経団連は、京都議定書の約束期間に合わせて、2010年度の目標を2008〜12年度の5年間の平均で目指すこととしている。
●社整審、建築物省エネ基準の義務化に消極的
20日、国土交通省の社会資本整備審議会第5回環境部会が開催され、旧建設省が所管する建築物・道路整備などを対象とする京都議定書目標達成計画の評価・見直しが始まった。大規模だけが実質義務となっている建築物・住宅の省エネ基準の義務化を検討すべきとの委員意見があったが、同省は消極的である。また高度道路交通システム(ITS)でCO2が削減されることになっているが、本当に削減になるか疑問がある。次回は2月21日。(問合せ:国土交通省国土環境・調整課 TEL:03-5253-8269)
●交政審、自動車対策と公共交通利用促進を議論
21日、交通政策審議会交通体系分科会第9回環境部会が開催され、旧運輸省が所管する運輸部門の検討が行われた。今回は自動車関連対策と公共交通利用促進について事務局から説明があり、またバス利用促進に向けた取り組みについて神奈川中央交通株式会社からヒアリングを行った。委員からは「旅客と貨物を総合的に見るべきだ」「航空を含む中長距離の旅客交通があまり視野に入っていないようなので考える必要がある」などの意見が出された。次回は2月13日。(問合せ:国土交通省環境・海洋課 TEL:03-5253-8263)
●乗用車等の新しい燃費基準、パブコメ中
15日に経済産業省・国土交通省合同の自動車燃費基準に関する審議会が開かれ(非公開)、乗用車等の新しい燃費基準(トップランナー基準)の中間取りまとめが行われ、19日から意見募集(パブリックコメント)が行われている。新燃費基準では乗用車の燃費は2015年度に2004年度と比較して23.5%改善されることになる。また燃費測定方法の走行モードも変更される。なお今回の見直しは、現行の2010年度目標値が8割以上も達成されたことを受けており、現行基準が低すぎたため。募集期間は1月23日まで。資料入手・意見提出方法は経済産業省ホームページ(http://www.meti.go.jp/press/20061215009/20061215009.html)より。(問合せ:経済産業省省エネルギー対策課 TEL:03-3501-9726)
●自然エネ導入見通しなどを有識者ヒアリング
13日、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会第3回RPS法小委員会が開催され、有識者ヒアリングが行われた。IEA(国際エネルギー機関)の再生可能エネルギーユニット長のピーター・テュレイ氏は、自然エネルギーは重要な役割を果たすものであり、日本においても拡大の可能性は大きいと述べた。浅野浩志東京大学教授は、2014年度の義務量を122億kWhから180億kWhの間と想定した解析結果を報告し、目標量の設定に当たっては不確実性に考慮する必要があるとした。次回は26日10時から。(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課 TEL:03-3501-4031)。
●温対法施行令の一部改正、閣議決定
19日、「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」及び「地球温暖化対策の推進に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定された。後者で、(1)割当量口座簿の記録事項、(2)算定割当量の信託の記録手続き、(3)手数料の一部改正が決まり、2007年3月1日に施行される。なお、この案について意見募集されていたが、提出された意見はなかった。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8330)
●炭素税来年度導入ならず、08年度以降に
14日、与党の自由民主党・公明党は2007年度税制改正大綱を決定した(http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2006/seisaku-030.html)が、環境省や環境部会が要望していた環境税(炭素税)は「総合的に検討する」とされ、来年度(07年度)からの導入とはならなかった。先送りされたことは残念だが、今回検討された環境省・自民党部会の制度案は、税率が炭素トン当たり2400円と低い上にガソリン等への課税を適用停止にするなど、削減の実効性に問題があった。自民党では今後、環境・農林に国土交通・経済産業を加えた4つの部会で環境税について検討する予定。(問合せ:東京事務所)
●経産省研究会、CCSの国際的枠組みを議論
15日、二酸化炭素回収・貯留(CCS)研究会第2回会合が開催され、CCSの国際的枠組みや技術の動向が議論された。次回は1月9日。(問合せ:経済産業省環境政策課 TEL:03-3501-7830)
●環境省のまちづくり検討会、事例報告
22日、第9回地球温暖化対策とまちづくりに関する検討会が開かれ、飯田市が取り組むまちづくりについて自然エネルギー・省エネに取り組む事業者と行政から、持続可能性のあるまちづくりの方向性について環境省から報告があり、議論された。次回は未定。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8355)
●北極の氷、2040年にはなくなる可能性
12日、米国立大気研究雪センターのマリカ・ホランド氏らは、アメリカの学術誌「Geographical Research Letters」に、地球温暖化の影響により北極の氷が2040年の夏には融けてなくなる可能性を示す論文を発表した(http://www.agu.org/pubs/crossref/2006/2006GL028024.shtml、英語)。論文では、毎年9月に北極海の氷を観測し、スーパーコンピューターを用いた7種類の試算結果を示した。試算の1つでは、200〜600万平方kmの氷が10年で融け、2040年にはほぼなくなるとの予測がでている。3倍速の気候変動モデルを用いて3種類のシナリオ指標を分析すると、急速な氷解が起こる確率は全て50%以上となり、これまでの観測結果からも急速な氷解は21世紀に共通した特徴として位置付けられている。
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