●気候ネット、目標達成計画見直しペーパー
気候ネットワークは16日、現在政府の審議会で行われている京都議定書目標達成計画の見直し作業に関して、最新状況を踏まえて現時点までの問題指摘や整理を行ったペーパーをまとめた。現段階では産業・エネルギー転換部門(一部業務部門を含む)に焦点を当てたものになっている。ホームページからダウンロードできる。
●首相、推進本部で温暖化の国際戦略検討を指示
20日、政府は地球温暖化対策推進本部(本部長・安倍首相)を開催、今後の地球温暖化に関する国際対応等について議論した。環境省からの報告の後、安倍首相が「ポスト京都議定書の枠組み作りで日本がリーダーシップを取らなければならない」と述べ、若林環境・甘利経済産業・麻生外務及び塩崎官房長官の4大臣に対し、温暖化対策の国際戦略を検討するよう指示した。4大臣会合は早速22日に開かれた。6月のドイツでのG8サミット(主要国首脳会議)をにらみ、5月頃に何らかの取りまとめ等を行う方向。なお次回の同本部は、京都議定書目標達成計画見直しを議題に、5月頃に開催される見込み。(問合せ:内閣官房副長官補室環境担当 TEL:03-3581-3688
●ポリシーミックスの経済的手法などを議論
16日、産業構造審議会環境部会地球環境小委員会・中央環境審議会地球環境部会第11回合同会合が開かれた。まず、京都議定書目標達成計画見直しに際しての定量的な検討について事務局より説明があり、従来の長期エネルギー需給見通しの策定作業(経済産業省資源エネルギー庁担当)を、今回はこの目達計画の見直しと密接な連携を持って行うとのこと。その後、環境省と農林水産省からのヒアリングが行われた。環境省には、ポリシーミックスの経済的手法(環境税・国内排出量取引)を進めるべきとの意見が多く出されたが、消極的な意見もあった。農水省には、吸収源の整備不足分を765億円の予算で補えるとの説明に対して、「予算金額と吸収量が正確にリンクするのは不自然」との指摘があった。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●建物や交通など、国交省の政策に意見が集中
23日、産業構造審議会環境部会地球環境小委員会・中央環境審議会地球環境部会第12回合同会合が開催された。京都議定書目標達成計画の評価・見直しについて国土交通省・総務省・警察庁・厚生労働省・文部科学省からヒアリングが行われたが、委員からの意見は国交省に集中した。住宅・建築物の省エネ基準について「2005年度に新築住宅の達成率がダウンしたのに機械的に右肩上がりで目標達成できるというのはおかしい」「新築建築物は目標の8割にほぼ達しているのだから、もっと上を目指すべき」「基本的に義務化すべき」といった意見が、交通流対策には「算定の前提である道路整備がCO2排出を増やす効果をきちんと見るべき」という意見が、自主行動計画フォローアップについても「近年結果が発表されておらず国交省は各省の中でも不十分ではないか」との意見が見られた。次回は26日。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8249)
●05年度は新築住宅の省エネ基準達成率ダウン
19日、旧建設省の社会資本整備審議会第7回環境部会が開かれ、住宅・建築物分野における温暖化対策・施策の進捗状況・評価についての報告と議論が行われた。「2008年度・5割」を対策評価指標(目標)としている新築住宅の省エネ基準達成率が、2005年度には前年度の32%から30%にダウンしたことが報告されたが、委員にも事務局にも危機感が見られない。住宅・建築物の省エネ基準義務化という先進国では当然の政策が未だ行われていないのは大問題であり、早急な義務化が必要だ。次回は交通政策審議会(旧運輸省所管)と合同で4月4日13時から。(問合せ:国土交通省国土環境・調整課 TEL:03-5253-8269)
●「より高い目標を」との多数意見、反映されず
13日、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会第7回RPS法小委員会が開催された。8日まで行われた同小委員会報告書案へのパブリックコメントには、63通の意見が寄せられた。その中で、利用目標量の大小に触れた20件の意見では「より高い目標を掲げるべき」との意見が16件を占めたが、目標量の見直しは全く行われなかった。同小委報告書案は、大筋と関係ない部分で2ヶ所修正されたのみで、小委員会として合意され取りまとめられた。(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課 TEL:03-3501-4031)
●新エネ部会で「160億kWh」を了承、省令改正へ
16日、総合資源エネルギー調査会第20回新エネルギー部会が開催された。RPS法小委員会報告書が報告され(前項記事)、部会として了承された。これにより、新エネ利用特措法(RPS法)の160億kWhという極めて低い2014年度の目標値が確定し、今年度内に省令改正が行われる。またこの日の部会では、石油業界とガス業界における新エネルギーの取組みについて報告があった。次回は未定。(問合せ:資源エネルギー庁新エネルギー対策課 TEL:03-3501-4031)
●21世紀環境立国戦略、途上国への支援を重要視
19日、中央環境審議会21世紀環境立国戦略特別部会第3回会合が開かれ、環境立国戦略に盛り込むべき事項について議論された。途上国が自ら掲げる温室効果ガス削減目標を達成できるよう、技術的・経済的側面からの支援が重要との意見が多く出された。事務局は次回(29日)に骨子案を提出し、5月中にこれまでの議論を踏まえた論点整理を行う予定。(問合せ:環境省政策評価広報課 TEL:03-5521-8326)
●石炭火発、CCSや京都メカニズムの活用も意図
22日、第4回石炭火力発電の将来像を考える研究会が開かれ、事務局が用意した研究会中間取りまとめ(案)について議論された。石炭火力の発電効率向上へ向けた技術開発は必要だが、炭素隔離・貯蔵(CCS)の推進や、排出削減費用を京都メカニズムの活用により政府に負担させたい思惑も伺える。中間取りまとめは、4月にホームページに発表予定。(問合せ:資源エネルギー庁石炭課 TEL:03-3501-1727)
●各電気事業者のCO2排出係数を発表
15日、温室効果ガス排出量報告・公表制度に用いる事業者別の電気のCO2排出係数を検討する、温対法に基づく事業者別排出係数の算出方法等に係る検討会の第2回会合が開かれたが、非公開で資料も公表されていない。23日、2005年度の電気事業者別排出係数の初期値が公表されたが(官報に掲載)、電力10社については係数の改善は停滞している。なおデフォルト値(0.555kg/kWh)より悪い会社(中国電力・沖縄電力)の係数は公表されていないが、分かっている以上は実際の値を使用すべきであろう。同時に、2日まで行われた意見募集の結果も発表され、21通の意見の多くが京都メカニズムクレジットの扱いについて触れたが、第1約束期間開始までに検討するとされた。(問合せ:資源エネルギー庁電力需給政策企画室 TEL:03-3501-2503)
●改定エネルギー基本計画を閣議決定
政府は9日、エネルギー政策基本法に基づくエネルギー基本計画の改定を閣議決定した。(問合せ:資源エネルギー庁エネルギー戦略推進室 TEL:03-3501-2669)
●WWF、温暖化による水不足の深刻化を訴える
WWFインターナショナルは20日、全大陸の河川が地球温暖化等の影響で干上がりつつあり、水不足が深刻化しているというレポートを発表した。「掲載された全ての河川は淡水の危機を象徴しており、貧弱な計画や湿地帯の自然破壊が原因」と担当者のピトック氏は発言。レポート(英文)はホームページ(http://www.panda.org/news_facts/newsroom/index.cfm?uNewsID=96520)から入手可能。
●G8環境大臣会合、気候変動を議論
15〜17日、6月のハイリンゲンダム・サミットに向け主要8カ国(G8)と中国・インド・ブラジル・南アフリカ・メキシコの環境大臣等がドイツで会合を開いた。気候変動については、先進国と途上国間で意見の相違が見られたが、最終的には双方の排出抑制に向けた更なる取り組みの強化が必要という点において合意した。温暖化対策と持続可能な開発や経済成長を同時に取り上げる必要性も確認された。(問合せ:環境省地球環境局総務課 TEL:03-5521-8243)
●英国、2050年までに排出60%削減の法案を発表
英国政府は13日、2050年までに国内のCO2排出量の60%削減(90年比)を義務化する「気候変動法案」を発表した。草案には独立したモニタリング機関の設置や5年毎に削減目標を達成する予算編成の実施が盛り込まれている。3ヶ月間の意見募集や国会での審議を経た後、2008年後半に制定の見通し。(ロイター紙 3/14、http://uk.reuters.com/article/topNews/idUKL1251789320070314?pageNumber=2)
●全EU加盟国、長期温暖化対策目標に合意
欧州理事会は8〜9日に開かれた首脳会合において、欧州委員会が1月10日に提案した長期温暖化対策目標などのエネルギー政策(第238号参照)に合意した。具体的には、再生可能エネルギーやバイオマス燃料について拘束力を伴う行動計画に合意した。(各紙3/9)
◆報告書「2020年30%削減社会ビジョンを描く〜家庭・業務部門の削減シナリオと政策提案〜」◆
家庭・業務部門について、30%削減を実現する社会ビジョンに向かって、可能な限りの対策を想定した試算を行い、それを進めるための政策措置を提案したものです。気候ネットワークのホームページで入手できます。冊子(500円・送料別)をご希望の方は、気候ネットワークにお問合せください。
◆政策研究レポート「地球温暖化防止の視点から都市間交通を問い直す」◆
都市間を移動する際の交通機関の利用についてCO2排出量の面から検証を行いました。気候ネットワークのホームページで入手できます。冊子(会員100円、一般300円どちらも送料別)をご希望の方は、気候ネットワークにお問合せください。
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