Hot Talk Now!?(ほっとくの!?)温暖化
気候ネットワーク E-mailニュース 2007年5月10日<第245号>
  私たちはめざします
 1:抜本的な国内政策で京都議定書の6%削減を!
 2:環境重視の社会経済システムを!
 3:市民・地域主導で温暖化防止の促進を!
 4:政策決定プロセスに市民の参加と情報公開を!
 5:南北の公平をめざし、南の人々と連携を!
 

  政府・国会・NGO関連

審議会「運輸部門は目標達成可能性が高い」
 8日、交通政策審議会交通体系分科会第12回環境部会が開かれ、運輸部門における対策・施策の進捗状況及びCO2削減量の暫定評価、対策・施策の新しい視座と今後の方向性について、事務局から資料が示され議論が行われた。暫定評価では、アイドリングストップ車やサルファーフリー燃料など京都議定書目標達成計画に掲げられたCO2削減量の達成見込みがない対策がある一方で、トラック輸送効率化など超過達成できる項目もあり、全体では、最も削減が進むケースで目達計画に示された運輸部門のCO2排出目標を500万トン下回り、最も削減が進まないケースでは200万トン上回るとした。今後の視座や方向性については、特に目新しいものは見られない。次回は社会資本整備審議会と合同で6月25日に開催し、中間とりまとめを行う予定。(問合せ:国土交通省環境・海洋課 TEL:03-5253-8263)

気候変動に関する国際戦略委、報告書案を提示
 4月25日、中央環境審議会地球環境部会気候変動に関する国際戦略専門委員会第17回会合が開かれ、「気候安全保障(Climate Security)に関する専門委員会報告(案)」が提示された。報告書の内容については委員長と事務局の間で調整された後、とりまとめられる。次回は未定。(問合せ:環境省地球温暖化対策課 TEL:03-5521-8330)

長期エネルギー需給見通し改訂の検討始まる
 4月26日、総合資源エネルギー調査会第1回需給部会が開かれ、新しい長期エネルギー需給見通しの検討が始まり、事務局から検討の大枠やスケジュールが示された。現行のものは2005年3月に出され、2010年と2030年の見通しを示している。今回も2010年と2030年の見通しを出すが、前者は中央環境審議会と産業構造審議会が行っている京都議定書目標達成計画見直しの作業を踏まえて行うとした。目達計画見直しのエネルギー分野の数字は、この2010年見通しに基くものになる。委員から「京都議定書第1約束期間後の2013年からの削減目標と密接に関係する」という意見が出され、黒田昌裕部会長(経済社会総合研究所所長)も「その点を意識して検討を進める」とした。検討期間は基本的に今年度中で、今年12月に2010年の試算結果などを出し、最終取りまとめは2008年3月の予定(5月まで延長の可能性あり)。次回は7月上旬の予定。(問合せ:資源エネルギー庁総合政策 TEL:03-3501-2669)

電気便座の省エネ基準、委員会原案が固まる
 総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会電気便座判断基準小委員会は4月25日に第3回、5月8日に第4回が開かれた。第3回は目標設定のための区分を現行通りとし、電気便座の貯湯タンク小型化促進のためサイズによって分けずに一定の値で省エネ基準を定めるとした。第4回は目標基準値について検討され、トップランナー値に将来の技術改善分を見込み、年間消費電力量(kWh/年)の2006年度加重平均値から電気便座全体で2012年までに9.7%の効率改善を図るとされた。これまで議論された内容は中間取りまとめ案に盛り込まれ、6月7日まで意見募集にかけられた後、省エネ基準部会で審議される。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課 TEL:03-3501-9726)

自販機省エネ基準、中間取りまとめ案を提出
 4月26日、総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会第4回自動販売機判断基準小委員会が開かれ、中間取りまとめ案について議論された。目標基準値は、業界毎でなくメーカー毎の平均値で省エネ効率の改善を求め、技術進歩による効率改善が将来見込めるものは、それを極力反映した値に設定された。一方、たばこ自販機は消費電力や出荷台数が少ないことを理由に対象外とされたが、「2012年までに2007年出荷機を基準に36%の消費電力低減を図る」という自主取組みになった。これを2006年を基準とした場合、むしろ消費電力総量は増えると予測される。中間取りまとめ案は1ヶ月の意見募集に付された後、6月中に省エネ基準部会で審議される予定。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課 TEL:03-3501-9726)

「ロ・ハウス」構想推進検討会、報告書を発表
 経済産業省、国土交通省、環境省は2006年7月から非公開で8回にわたるロ・ハウス構想推進検討会を開催し、4月26日に住生活の充実と省エネルギー・環境対策の両立に向けた「ロ・ハウス」構想推進検討会報告書を発表した。報告書は、省エネ性能に関する情報提供・共有の基盤整備や新たな省エネ性能の評価手法の開発、省エネ住宅の普及を促進するインセンティブなどを提言している。(問合せ:資源エネルギー庁省エネルギー対策課 TEL:03-3501-1511)

  科学・技術関連

IPCC、気候変動の短・中・長期緩和策を発表
 4月30日〜5月4日、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第3作業部会第9回会合がバンコクで開かれ、IPCC第4次評価報告書第3作業部会報告書(気候変動の緩和策)が受諾された。同時に承認された政策決定者向け要約(SPM)の概要速報版では、この20〜30年間で地球の平均気温の上昇と気候変動の影響の大きさが決まるとし、早急な対策の必要性を明らかにした。また、産業革命からの気温上昇を温暖化の許容範囲である2.0〜2.4℃に抑え、温室効果ガス(GHG)濃度を445〜490ppm(CO2換算)に安定化させるには、2015年までに排出量を減少へ方向付けなければならないとした。また、適切な投資・技術開発などへのインセンティブが提供されれば、現在実用化されている技術と今後10年間において実用化される技術の組み合わせにより、大気中の温室効果ガス濃度の安定化が可能とされた。なお、第1〜3作業部会報告書をまとめた「統合報告書」は今年の11月に開催予定のIPCC第27回総会において承認・公開される予定。SPMの概要速報版は環境省と経済産業省のホームページから入手可能。

北極海の氷解、IPCC予測より30年早く進行
 1日、米国立大気研究センターとコロラド州立大学の共同研究が出され、IPCC第4次評価報告書の予測より30年も早く北極海の氷の融解が進行しているとした。IPCCの報告では、1953〜2006年の間は10年毎に平均2.5%の氷が減少したとされたが、毎年9月に観測される共同研究の結果によると平均7.8%の減少が確認された。また、減少の著しい1979〜2006年の間は10年毎の減少率がIPCC報告の平均4.3%に対し、本研究の観測結果は平均9.1%とされた。共同研究論文の概要URL(http://www.cosis.net/abstracts/EGU2007/01362/EGU2007-J-01362.pdf?PHPSESSID=e)から。

  国際動向関連

ノルウェー首相、2050年にGHG排出量をゼロへ
 4月19日、ノルウェーのストルテンベルグ首相は労働党大会の演説で、3つの目標と公約を含む新たな気候変動政策を発表した。 3つの目標は、「ノルウェーは2020年までに温室効果ガスの30%削減を約束する、京都議定書の削減目標の1%増を10%削減に強化する、2050年までには世界的な取り組みで自国分の排出をゼロとする」というもので、国内外における取り組みでこれらの目標を達成する意向を示している。ノルウェー政府は、2020年までの目標について同日中に同意した。(ノルウェー政府発表資料http://www.regjeringen.no/en/dep/smk/Whats-new/News/2007/The-Prime-Minister-sets-new-climate-goal.html?id=463791)

カナダ政府、京都議定書の公約を実質的に断念
 4月26日、カナダ政府は2020年までに2006年比で温室効果ガス(GHG)排出量を20%削減するという実行計画を発表した。「この計画では1990年比で2012年までに11%もの増加になり、カナダの目標である6%削減の公約を破棄することになる」と、気候行動ネットワークカナダのベネット氏は述べている(インタープレス紙 4/26 http://www.commondreams.org/archive/2007/04/27/795/)。

中国における省エネ・自然エネ導入の最新動向
 4月25日、グリーンピースと欧州再生可能エネルギー評議会は「エネルギーレボルーション:持続可能な中国のエネルギー見通し」と題するレポートを発表した。中国政府は既に公表した5カ年計画などで、2010年までに国内総生産(GDP)あたりのエネルギー消費量を2005年比で20%削減することを目標とし、2020年までに再生可能エネルギーの16%導入を水力発電(300GW)、風力発電(30GW)、ソーラー電池(1.8GW)で賄う目標を掲げている。同日、温家宝首相を筆頭とする省エネルギーと環境汚染に取り組むチームが結成された。(中国政府発表資料URL ・http://english.gov.cn/2007-04/26/content_596922.htm)

  各種お知らせ

報告書「2020年30%削減社会ビジョンを描く〜家庭・業務部門の削減シナリオと政策提案〜」
 家庭・業務部門について、30%削減を実現する社会ビジョンに向かって、可能な限りの対策を想定した試算を行い、それを進めるための政策措置を提案したものです。気候ネットワークのホームページで入手できます。冊子(500円・送料別)をご希望の方は、気候ネットワークにお問合せください。

政策研究レポート「地球温暖化防止の視点から都市間交通を問い直す」
 都市間を移動する際の交通機関の利用についてCO2排出量の面から検証を行いました。気候ネットワークのホームページで入手できます。冊子(会員100円、一般300円どちらも送料別)をご希望の方は、気候ネットワークにお問合せください。

パンフレット「炭素税ってなんだろう?」を改訂
 気候ネットワークが作成した「炭素税って何だろう?」を最新状況に合わせて改訂しました。1部200円(送料別)です。ご利用の方は気候ネットワークにお問い合わせ下さい。

気候ネットワーク書籍 好評発売中!!
『地球温暖化防止の市民戦略』定価2100円、中央法規出版
『よくわかる地球温暖化問題 改訂版』定価1800円、中央法規出版

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