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国内対策関係

2012年6月19日

秘密会議に関する第3者検証と原子力委員会改革に関する要望書


 暴露された秘密会議の改善を近藤駿介原子力委員長が約束しました。そして、核燃料サイクルの選択肢を巡る報告書に影響があったかどうかについて、検証チームが発足して検証にあたっています。同会合は非公開で行われています。細野大臣は外部評価を検討したいと6月12日の衆議院予算員会で阿部知子議員の質問に答えて表明しました。

 また、近藤委員長は企業などからの出向職員を戻すことも約束していますが、氏名の公表などが行われていません。さらに、今後の改革案に関しても原子力委員会が原案を作るようですが、はっきりしたことは表明されていません。

 そこで、新大綱策定会議の委員4名(伴英幸、金子勝、阿南久、浅岡美恵)の連名で、細野大臣と近藤原子力委員会委員長あてに下記の要望書を提出しました。




細野豪志環境大臣・原子力行政担当大臣様
近藤駿介原子力委員会委員長様

秘密会議に関する第3者検証と原子力委員会改革に関する要望書


まず何より、現状では、核燃料技術等小委員会のとりまとめは新大綱策定会議で最終承認されておりません。第19回新大綱策定会議においても、近藤委員長は次回以降に決定することを表明したまま、会議は中断されたままです。 実際、総合資源エネルギー調査会基本問題委員会において、2030年の原子力比率35%の選択肢はあくまでも参考資料とすることが決定されましたが、核燃料サイクルのとりまとめ案にはそのことが反映されておりません。

 このまま、第3者による秘密会合の検証もなく、また事務局体制の刷新もなく、原子力委員会が核燃料サイクルの選択肢を「決定」することは許されません。また、仮になにがしかの「決定」が行われたとしても、ましてやそれをエネルギー・環境会議に提出したとしても、それは民主主義的手続きを無視したことになり、いかなる意味でも正統性をもちえません。早急に改革案を示すことを求めます。

 このたび、原子力規制委員会の設置が決まり、所掌事務の一つである核燃料物質および原子炉の規制に関することが規制委員会へ移行しました。また、原子力利用計画に関しては1999年に閣議決定された「審議会等の整理合理化に関する基本的計画」では、政策審議・基準作成機能をもつ審議会は原則廃止するとなっています。

 福島原発事故以降、ゼロからの見直しが進んでいますが、原子力委員会のあり方に関しても上記の変化を見ますと、ゼロからの見直しが必要だと考えます。


以下の点を要求いたします。

(1) 原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会、新大綱策定会議の委員に全く知らせず、内閣府副大臣と内閣府職員6名による秘密会合の「検証」は、第3者によるものとは言えず、内部のやらせ検証になる恐れがあります。細野原発担当大臣は、衆議院予算委員会において、この点において「最終的に外部に評価してもらうなどのやり方を至急検討したい」と改善策に言及しています。私たちは第3者による厳格な外部評価の実施を求めると同時に、どのような具体的な措置がとられようとしているのか、明らかにすることを求めます。

(2) 原子力委員会は国の原子力政策を決める機関である以上、利害関係者を排除すべきです。事務局職員に関して、電力会社関係者の契約を解き、公募にすると報道されておりますが、その職員名を公開するべきです。同時に、核燃料サイクル政策にとって、原子炉メーカー、電力会社関連団体、電力中央研究所および日本原子力研究開発機構も利害関係者であることは疑いなく、同じ扱いとすべきです。この点について見解を明らかにしていただきたい。

(3) 第20回新大綱策定会議において、原子力委員が自ら決意表明し、会議の改革を表明いたしました。ところが、新大綱策定会議は中断したまま、委員に説明もなく、「有識者」を招いて5人で改革案を出すとされています。いかなる基準で「有識者」を選ぶのか、それが適任であることを誰が担保するのか、曖昧なままです。まず、原子力委員会自身が、自らの存続を含めて、原子力政策において検討すべき課題、事務局体制と運営のあり方など改革の方向性について考え方を提示すべきです。その上で、原子力委員会の改革について、第3者により広く議論を進めて改革の方向を決めていくことを求めます。


2012.6.19
新大綱策定会議委員
伴英幸
金子勝
阿南久
浅岡美恵

要望書

秘密会議に関する第3者検証と原子力委員会改革に関する要望書



要望書に関する記者会見の様子はこちら

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