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【プレスリリース】エアコン、冷蔵ショーケースなどのHFCフロン使用中の 大量漏洩で日本の温室効果ガス0.5%分が放出 フロン対策には「脱フロン化」が不可欠(2009/03/18)


2009年3月18日

エアコン、冷蔵ショーケースなどのHFCフロン使用中の
大量漏洩で日本の温室効果ガス0.5%分が放出
フロン対策には「脱フロン化」が不可欠

ストップ・フロン全国連絡会 代表 西薗大実
      気候ネットワーク代表 浅岡 美恵

3月17日に開催された産業構造審議会化学・バイオ部会地球温暖化防止対策小委員会において、冷凍空調機器の使用時排出量の実態調査結果が報告された。そこで、エアコンなど冷凍空調機器に使われているHFCが、これまで公表されていた数値よりもはるかに上回った量が機器の使用時に大気中に排出されていたことが明らかになった。これまで業務用冷凍空調機器の漏洩率は0.2~2.8%としてインベントリの計算をしていたものが、今回の実態調査に基づいて算出された結果は2~17%と平均約10倍もの差がある。特にスーパーなどに全国で7万台以上もの多数設置されている別置型冷蔵ショーケースは0.7%→16%と、実に20倍以上にもなる。総量にすると、直近の2007年で見ると670万トン-CO2も多く、国内全体の温室効果ガス排出量の約0.5%分に匹敵する量だ。

これまでストップ・フロン全国連絡会など環境NGOでは、冷媒フロンの年間出荷量3万2千トン余りに対して回収破壊される量は4千数百トンしかなく、2万トン以上のフロンの行方がわからなくなっていることを指摘してきた。しかし、こうした矛盾・不明点はこれまで放置されてきた。明らかに誤った漏洩率を提示してきた業界団体や、その数字を鵜呑みにしてきた経済産業省の責任は大きい。今回遅ればせながら是正の方向へ動いたことは評価に値するが、これを教訓に以下の対応を求めたい。

1.冷凍空調機器について、関係業界は冷媒の徹底管理を行うとともに、国は欧州でとられているような漏洩に対する法的規制を導入すること

現在、フロン回収破壊法では廃棄時や整備時のフロン回収のみが対象とされているが、今回の結果から廃棄時よりも使用時の方がむしろ排出量が多いことがわかった。したがって、使用時漏洩に対する規制などの対策強化が必要である。廃棄時・整備時に限定された部分的な法規制ではなく、新たに全体的な法規制が不可欠である。

2.カーエアコンや電気絶縁使用機器(SF6)等の漏洩率を再計算すること

今回、排出係数の算定をされなかったカーエアコンや電気絶縁使用機器(SF6)、半導体等製造時漏洩など、その他の用途においても業界が一方的に提示している数値を採用している。これらについても同様の問題がないか再度客観的な観点から実態調査を行い、算定し直す必要がある。そうしなければ、今回の結果からも産業界全体への国民の不信感はいっそう高まるだろう。

3.自然冷媒やノンフロン技術など「脱フロン化」への早期移行を主軸とした政策を導入すること

これまで冷凍空調機器は「密閉式」であることを理由に、フロンを使い続けることを前提にした政策がとられてきた。しかし、フロンは、完全に密閉し回収することは不可能であることが今回改めて明らかになった。フロン対策は、管理しながら使い続ける方針をやめ、早期に自然冷媒等への移行を進め、「脱フロン化」に向けた規制を含む政策を取るべきである。

以上

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