気候ネットワーク 市民のチカラで、気候変動を止める。

用語集:地球温暖化キーワード:あ〜お


アイドリング・ストップ【idling stop/refraining from idling】

自動車の停止時にエンジンの空転(アイドリング)をやめること。エコドライブの行動の一つ。駐車時などのむだなアイドリングの停止は、CO2や大気汚染物質の排出削減の効果があり、意識的な市民のほか、トラック・バス業界なども取り組んでいる。最近は、普通自動車においてもオートメーションでアイドリング・ストップ機能の装備が進んでいる。


安定化【stabilization】

(1)CO2などの排出量を基準年と同じにすること(±0)。気候変動枠組条約は2000年までに先進国の温室効果ガス排出量を1990年レベルに「安定化」することを求めていたが、EUが全体としては達成できたものの、他の西側先進国の多くは未達成に終わった。(2)CO2などの大気中濃度などをある期間内に目標値に到達させ、以後増加させないこと。気候変動枠組条約は「究極の目的」として温室効果ガスの大気中濃度の安定化を求めている。


異常気象【extreame weather events】

過去の平均的な気候状態(普通は過去30年程度)から大きくかけ離れた気象の現象。大雨や強風等の激しい数時間の気象から、数カ月も続く干ばつや冷夏などの気候の異常も含まれる。異常気象は、気象災害を引き起こし、社会・経済に様々な影響を与える。地球温暖化が原因と見られる異常気象が近年世界各地で頻発、今後ますます増加すると見られている。


一次エネルギー【primary energy】

石炭・石油・天然ガス・原子力・水力・再生可能エネルギーなど未加工のエネルギー源のこと。電力など二次的に発生するエネルギーと区別される。


一次エネルギー供給【primary energy supply】

石炭・石油・天然ガス・原子力・水力・再生可能エネルギーなどの一次エネルギーによる供給(量)。一次エネルギー総供給ともいう。


ウッドマイレージ【wood mileage】

木材の産地から消費地までの距離に木材の量を乗じた値で示される指標で、木材をどのくらい離れた場所から調達しているかを計る目安となる。単位はm3・kmで表される。日本の木材自給率は20%と低く、北米や南米などの遠方から木材を調達しているためウッドマイレージは極めて大きい。ウッドマイレージが少ない国産材を利用することがCO2排出の削減にもつながる。


運輸部門【transport sector】

CO2排出の部門の一つ。自動車・鉄道・船舶・航空などが含まれる。旅客部門と貨物部門に分けられる。運輸部門のCO2排出量は日本全体の約2割を占め、1990年度以降2006年度までに16.7%増加しているが、2001年度をピークに頭打ちになっている。運輸部門(旅客・貨物)のCO2の約9割は自動車からの排出である。また輸送量当たりのCO2排出量は、自動車は鉄道の7~50倍になる。


永久凍土【permafrost】

寒帯を中心に広がる一年中凍ったままの地盤。大量のメタンが下に眠っている。地球温暖化の影響でその融解が進んでおり、メタンが放出され、とりかえしがつかないほど地球温暖化を加速する可能性がある。シベリアやアラスカの一部では、永久凍土が融けて地面や道路が大きく陥没する被害が出ている。


液化石油ガス(LPG)【liquefied petroleum gas】

石油採掘、石油精製または石油化学工業の過程で副生する炭化水素を取り出し、液化した発熱量の高い燃料。常温・常圧では気体であるが、わずかの加圧や冷却で容易に液化する。硫黄分、窒素分をほとんど含まない。家庭では「プロパンガス」と呼ばれて広く使われており、工業用、タクシーや一部のトラックの燃料、都市ガス原料などとして使用されている。


液化天然ガス(LNG)【liquefied natural gas】

メタンを主成分とする天然ガスを、マイナス162℃に冷却して液体にしたもの。日本では天然ガスのほとんどがLNGの形で輸入されている。天然ガスはCO2排出量が石炭の半分で済むため温暖化対策で重視され、また不純物が少なく大気汚染物質も少ないことから公害対策にも使われる。ただし、天然ガスも石油と同様に化石燃料であり、資源枯渇の危険がある。


エコウイル【ECOWILL】

家庭用のガスエンジン給湯器の通称。ガスでエンジンを回して発電を行い、排熱を給湯や暖房に利用するものでコジェネレーションシステムの一つ。最高効率は77%になると宣伝されている。


エコキュート【ECO Cute】

電気を利用する自然冷媒ヒートポンプ式給湯器等の通称。エアコンと同様の仕組みでお湯を沸かすシステムで、給湯にかかるエネルギー利用率は投入エネルギーの3倍くらいになるとされる。


エコドライブ【ecodriving】

自動車の使い方として、燃料消費(=CO2や大気汚染物質の排出)を少なく抑える丁寧な運転をすること。急加速・急発進・急ブレーキなどを避ける、アイドリング・ストップする、不要な物を積まないなど。エコドライブ以前に、まず自動車利用の抑制や燃費の良い車を選択することが肝心である。


エコロジカル・フットプリント【ecological footprint】

人間活動により消費される自然資源量を分析・評価する手法の一つで、人間1人が生活を送るのに必要となる生産可能な土地面積(ha)として表される。アメリカではl人当たり9.5ha、日本4.3ha、世界平均1.8haとなり、先進国の資源の過剰消費を示している。


エネルギー原単位【energy consumption per unit】

エネルギーの効率を表す数値。何に対するエネルギー消費量であるかを定義して用いられる。発電所に対しては「発電効率」(投入エネルギー量当たり発電量)、工場に対しては「生産量当たりエネルギー消費量」「生産高当たりエネルギー消費最」、オフィスや商業施設では「床面積当たりエネルギー消費」などが用いられる。国全体の効率を表す際には「人口1人当たりエネルギー消費量」や「GDP当たりエネルギー消費量」なども用いられる。数値が小さいほど効率が長い。


エネルギー効率【coefficient of performance】

工場や製品のエネルギー性能であり、一般には特定の仕事を基準としたエネルギー原単位で表す。値の小さいほうが効率が良い。自動車とエアコンは、値の大きいほうが効率が良い指標を用いる。自動車の場合には燃費を用いる。エアコンの場合にはエネルギー消費効率(COP)や、通年エネルギー消費効率という指標を用いる。


エネルギー消費効率【energy consumption per unit】

エアコンのエネルギー効率を表す単位。冷暖房能力を消費電力で割った値で示し、値が大きいほど効率が良い。なお、省エネ法の基準には「通年エネルギー消費効率(APF)」という指標を用いている。


エネルギー税【energy tax】

石油・石炭などの化石燃料や電気などのエネルギーに課する税。日本を含む多くの国々に、様々な目的・税率のエネルギー税がある。課税対象が、CO2削減を目的とする炭素税と重なるため、ヨーロッパの炭素税導入国では、一般的に炭素税導入に際して既存のエネルギー税との調整を行っている。CO2削減を目的に、既存のエネルギー税を引き上げる事例[HY1] も多く見られ、既存の目的・税率に加えて、広義の炭素税的な役割をエネルギー税に与えている国も少なくない。


エネルギー集約型産業【energy intensive industry】

単位生産量(あるいは生産額)当たりのエネルギー消費量が多い産業。通常エネルギー多消費型でCO2排出量の特に多い製造業の4業種(鉄鋼業・セメント製造業・化学工業・紙パルプ製造業)を指すことが多い。この4業種のCO2排出量は産業部門の約6割、日本全体の約25%(工業プロセスを入れると約30%)を占める。非鉄金属製造業も外国では排出量の多い産業だが、日本では海外移転のため国内では大きな排出割合を占めてはいない。


エネルギー転換部門【energy conversion sector】

CO2排出の部門の一つ。石油・石炭・天然ガスや原子力などの一次エネルギーを、電力などの二次エネルギー(産業や家庭などの最終消費部門に使用しやすい形)に転換する部門。発電所、石油精製などがその代表である。水力発電の割合が高い一部の国を除いてCO2排出量が大きい部門であり、日本では約3割がこの部門から直接排出されている。


エル・ニーニョ現象【El Niño phenomenon】

南米エクアドルからペルー沿岸の太平洋東部赤道域の広い範囲で、海面水温が平年より0.5℃以上の高い状態が1年程度続く現象。海面水温の上昇の影響で異常気象を世界各地に引き起こす。逆に、太平洋東部赤道域の海面水温が低くなる現象を「ラ・二一ニャ」という。クリスマスの頃によく起こるため、神の恵みに感謝を込めて「エル・二一ニョ」(スペイン語で「男の子」または「神の子」)と名づけられた。「ラ・二一ニャ」は「女の子」の意味。


オイルショック【oil shock】

1973年および1979年に発生した原油価格高騰。先進国経済にも混乱を及ぼしたが、この価格インセンティブ効果により、日米欧は省エネを進め、CO2排出量は1973年から、実質原油価格が石油危機以前まで低下する1986~7年まで横ばいとなった。


欧州排出量取引制度【European Union Emission Trading Scheme】

EUが2005年より大口排出源に対し導入した域内制度。対象は発電所と素材製造業で、加盟国は対象を拡大することができる。IPCCなどのガイドライン通り、発電時の排出はすべて発電所の排出とする直接排出方式で排出量をカウントする。2005~7年は試行期間で、2008~12年に本格実施された。2013年以降から、オークション(有償割当)の割合を徐々に大きくすることにしている。


オゾン層【Ozone layer】

成層圏(高度10~50km)のオゾンの多い層をいう。オゾン層の厚みは30~40kmにわたっているが、すべてのオゾンを集めて地表付近(すなわちl気圧の条件下)にもってくれば3ミリほどの厚さにしかならない非常に希薄な層である。成層圏オゾンは太陽光に含まれる有毒な紫外線の大部分を吸収して地上の生態系を保護している。近年、フロンの大気放出が増加したため、ほぼ地球全体で減少しつつあり、皮膚ガンや白内障などの人体への影響が特に南半球で深刻になっている。今後、全世界がモントリオール議定書を遵守すれば、オゾン層は21世紀の中頃に1980年代のオゾンホールが出現する前と同じレベルにまで回復すると予測されている。


オゾン層破壊物質【ozone depleting substances】

成層圏で塩素などを放出してオゾン分子を次々に破壊する性質を持つ物質。フロンがその代表。破壊の程度はオゾン破壊係数で表される。


オゾン破壊係数【ozone depletion potential(ODP)】

フロンなどの物質がオゾン層を破壊する能力(強さ)を示す指標。1995年末をもって先進国で生産が停止されたCFC11(トリクロロフルオロメタン)の能力を1とした場合の相対値で表される。


オゾンホール【ozone hole】

成層圏のオゾンの濃度が著しく減り、穴のあいたようになっている部分。観測地点上空の大気の上端から下端までの全層に存在するオゾンを集めて0℃、l気圧の状態にしたときの厚さによってオゾンの全量を表し、通常220DU(ドプソンユニット)未満の領城をオゾンホールと呼ぶ。1982年に南極上空で発見された。毎年春先になると極域に出現する。90年代に入りオゾンホールの面積は拡大し、オゾン層破壊物質の生産規制が進んだ今でも回復に転じてはいない。


温室効果【greenhouse effect】

地球表面の温度を高める効果。太陽光は地表に到達し地球表面を暖め、赤外線となって再び宇宙に向かうが、大気中の気体(温室効果ガス)に吸収され、吸収された熱がまた大気や地表を暖める。温室効果ガスが地球を覆う温室のビニールの役目をし、この仕組みを温室効果と呼ぶ。


温室効果ガス(GHGs)【greenhouse gases】

地球を暖める性質を持つ気体(ガス)。温暖化ガスともいう。水蒸気(H2O)、二酸化炭素(CO2)などが代表的で、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)、フロンなどがある。人間活動の影響でCO2などの大気中濃度は近年増加し、CO2は産業革命前の280ppmから393.1ppm(2012年)と約41%増加している。京都議定書第1約束期間ではCO2・CH4・N2Oと代替フロンのHFC・PFC・SF6の6種類の気体が対象となった。第2約束期間では、三フッ化窒素(NF3)が対象ガスに追加された。


温暖化懐疑論【climate skeptics】

温暖化現象自体あるいはそのメカニズムに懐疑的あるいは反対する学説あるいは意見表明(学者によるものを含む)の総称。近年の気温上昇自体を否定する説、気温上昇は認めるが人為起源の温室効果ガスによるものではない、あるいは人為起源要因の割合がIPCCの主流学説より小さいとする説などがある。地球温暖化を認めながら経済的にプラスなので対策の必要はないとする意見を含めることもある。IPCCは、懐疑派の論文も含めてレビューし、これらは主流学説ではないと判断し、温室効果の影響について人為的影響が自然の影響より1桁大きいと評価し、懐疑派の論文を退けている。


温度差エネルギー【thermal energy conversion energy】

海水や河川水あるいは地中と外気温との温度差を利用するエネルギー。未利用エネルギーの一つ。河川水や海水と屋内との温度差などを利用し、ヒートポンプで熱を取り出して冷暖房や給湯を行う。一部では地域熱供給などの形で既に利用が始まっている。