気候ネットワーク 市民のチカラで、気候変動を止める。

【意見】【サンプル】「中央環境審議会地球環境部会 中間取りまとめへの意見」(2004/08/28)


2004年8月28日

【サンプル】「中央環境審議会地球環境部会 中間取りまとめへの意見」

気候ネットワーク 代表 浅岡 美恵

 宛先:中央環境審議会地球環境部会 事務局
  (環境省地球環境局地球温暖化対策課)
 住所:
 氏名(会社名/部署名):
 年齢:
 性別:
 職業:
 電話番号:
 FAX番号:
 意見:

全体について

  • 京都議定書の目標達成は、地球温暖化防止のためには重要な一歩である。今年の地球温暖化対策推進大綱の見直しを機に、効果的な政策措置を導入し、持続可能な社会へ産業構造の転換を図り、確実な目標達成ができるようにすべきである。
  • 対策は、需要側での省エネを前提に、自然エネルギーの割合を大幅に高め、また当面石炭・石油から天然ガスへのシフトを行うべきである。
  • 現在は政策措置が全体にわたって弱い。自主的取組や期待・希望だけでは具体的な削減は進まないため、対策は政策によってその実現を担保できるようにすべきである。

横断的対策・施策について(P45~)

1.「事業者からの温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度」について

事業者の温室効果ガスの排出量が把握・公表されておらず、効果的な温暖化対策を実施する上で必要な基盤が整っていない。この状況を改善するため、事業者の温暖化対策の基盤として、一定規模以上の個別の事業所には、共通のルールに基づく排出量の把握・公表を義務付けるべきである。

2.「自主行動計画の充実と透明性の確保」について

日本経団連のもとでの自主行動計画は、確実な目標達成には不十分である。目標を大幅に強化した上で政府との協定化などによる目標達成を担保する施策を導入するべきである。

3.「国内排出量取引制度」について

国内排出量取引制度は、費用効果的に削減を進める有効な政策手法の一つである。インセンティブが不十分な自主的参加方式ではなく、大規模な排出源の参加を前提として具体的導入の検討を始めるべきである。

4.「温暖化対策税制」について

炭素税(温暖化対策税制)は、全ての部門においてエネルギー利用抑制を促す効果的な政策手法であり、省エネや自然エネルギー導入に努力する企業や個人には税負担が軽くなる、公平な仕組みである。省エネ型社会の構築のためにも早急に制度設計を詰め、導入を実現するべきである。

個別ガス別の対策・施策について(P56~)

1.エネルギー供給サイド

  • 石炭利用を抑え、ベース電源を天然ガスへシフトする強力な政策を導入すべきである。
  • 再生可能エネルギーの導入量を大幅に拡充する目標に改め、政策措置を強化すべきである。
  • 原子力の設備利用率の向上や寿命の長期化を対策に盛り込むべきではない。

2.産業部門の対策・施策

  • 産業は90年以降の景気低迷による生産減によって、自然に排出が減っている分野である。今後は目標を強化すべきである。
  • 産業部門は、大半が自主的取組に拠っており、削減が政策措置で保証されていない問題がある。効率規制、炭素税や排出量取引、協定などを導入・組み合わせ、対策は全て政策によってその実現を担保できるようにすべきである。

3.運輸部門の対策・施策

  • 自動車の需要抑制を導入した上で、自動車輸送の効率化、モーダルシフト、単体燃費向上を実現すべきである。
  • 渋滞緩和のためとする高速道路建設のようにかえって自動車交通量を増やしかねない政策はやめるべきである。
  • 交通需要対策には、モデル事業などに止まらず、自治体主導の交通計画を策定する枠組みをつくり、具体化すべきである。
  • 自動車燃費対策は、重量別の区分を廃止した燃費基準に改め、自動車関連税の軽重でインセンティブを強化するべきである。

4.業務その他部門の対策・施策

  • 新築の建築物については、最高水準の省エネ性能を確保することを義務化し、ストックの省エネ化を図るべきである。
  • 機器の省エネ基準を強化・拡大し、大規模な業務ビルなどに対する政策を強化するべきである。

5.家庭部門の対策・施策

  • 新築の住宅については、最高水準の省エネ性能を確保することを義務化し、ストックの省エネ化を図るべきである。
  • 機器の省エネ基準を強化・拡大するべきである。

6.代替フロン等3ガスの対策・施策

  • 脱フロン化を基本方針とし、代替品を優先する政策措置を促進するべきである。
  • スプレー用途などで不可欠用途ではなく転換可能なものは使用を禁止すべきである。
  • 現行の法令の改正により、カーエアコンや家電機器、業務用冷凍空調機器などからの漏洩・回収基準を強化し、徹底させるべきである。

7.吸収源の対策・施策

  • 必要な森林整備を行ったにしても、それによって吸収量が増加するとの科学的根拠はないことから、3.9%というまやかしの吸収量を目標達成に利用するべきではない。

8.京都メカニズムの対策・施策

  • 国内削減の遅れを理由に安易に京都メカニズムを利用すべきではない。また、国民の税金を利用することには極めて慎重になるべきである。

以上

発表資料

特定非営利活動法人 気候ネットワーク(東京事務所) 担当:平田
〒102-0083 東京都千代田区麹町2-7-3半蔵門ウッドフィールド2F
TEL 03-3263-9210、FAX 03-3263-9463
E-Mail:tokyo@kikonet.org
URL:http://www.kikonet.org/

関連する記事