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【意見】「京都議定書目標達成計画(案)」に意見をお出し下さい!(2005/04/01)


2005年4月1日

「京都議定書目標達成計画(案)」に意見をお出し下さい!

 

気候ネットワーク 代表 浅岡 美恵

政府の「京都議定書目標達成計画(案)」に対する意見募集(パブリックコメント)が始まりました。この意見募集は4月13日(水)17時まで行われており(期間が通常の1ヶ月でなく2週間と短いのも問題です)、その要領や意見を出す対象の計画案は、首相官邸の地球温暖化対策推進本部のホームページに掲載されていますので、ご覧下さい。

残念ながら同計画案は問題が多く、このままでは日本の京都議定書の6%削減目標の達成が危ぶまれます。そこで是非、皆様にこの意見募集に対して前向きなご意見を多数ご提出頂きたく思い、呼び掛けさせて頂きます。気候ネットワークでは、皆様の意見提出の際の参考にして頂くための要点を整理したものを作成致しましたので、どうぞご利用下さい(下記)。

ご質問などありましたら、何なりとお寄せ下さい。
 政府の意見提出様式に特に指定はありませんので、例えば1項目のみの短いご意見でも構いませんので、是非お出し頂ければと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

「京都議定書目標達成計画(案)」への意見提出の参考にして頂く要点

 

1.二酸化炭素(CO2)排出削減目標の強化を

京都議定書目標達成計画の目標として、計画案でエネルギー起源CO2全体でプラス0.6%となっている目標を強化すべき。その分、森林吸収と京都メカニズムへの依存を減らすべき。

2.炭素税の導入が不可欠、政策・制度の強化を

日本の温室効果ガス排出量が2003年で90年水準から8%(CO2では12%)増加しており、床面積・世帯数・輸送量などが増加していることから、今後も放置すればCO2は増加傾向であり、脱温暖化社会への転換を促す制度の導入が必要。住宅・建築物の断熱規制導入、住宅・機器・自動車の性能表示の義務化などとともに、炭素税の導入が不可欠。これを先送りしたことは温暖化対策への政策総動員との決意を疑わせるもの。すみやかに導入を打ち出すべき。

3.産業部門の目標を強化し、事業者の削減を担保する施策が重要

運輸では輸送量、業務では床面積、家庭では世帯数も床面積も増加しているのに対し、産業は生産量が減少しているにも関わらずCO2排出量は横這いにとどまり、効率は悪化している。計画案のマイナス8.6%の削減目標は自然減程度にすぎないので、産業部門の目標の強化が必要。
 温室効果ガスの算定・報告・公表制度は事業者が取組みを進め、真面目に努力する事業者が正当に評価されるために重要。経団連自主行動計画を達成計画に位置付けるのであれば、協定化、国内排出量取引制度など担保する施策を導入すべき。

4.原発設備利用率87~88%は論外である、撤回すべき

 原子力は放射性廃棄物など他の環境負荷をもたらすのでそもそも対策として不適切である。原発の設備利用率を過去に一度もない87~88%に引き上げるというのは、非現実的な数字合わせであり、目標達成を危うくするので避けるべき。安全に配慮した余裕をもった設備利用率とすべき。

5.代替フロンは今から増やさず最低でも現状維持の目標に

代替フロンは今後使用をやめるべきものである。現在まで減ってきているにも関わらず、計画案では2010年に向けて大幅増加(現時点から2倍増)を容認しているのは問題である。大幅な目標強化をし、最低でも2002年レベル維持(現時点から増やさないこと)とすべき。

6.外国から買ってくる京都メカニズムは極力限定を

国内削減で先進国としての責任を果たすべきで、外国から買ってくる京都メカニズムは最大でも1.6%に限定すべき。エネルギー起源CO2対策の中の電力のCO2排出原単位改善1%相当分(CO2量としては基準年総排出量比0.3%程度に相当)として、1.6%の外で京都メカニズムを使うことが既に盛り込まれているのは問題であり、取り消すべき。

7.長期的ビジョンを示すこと

90年から温室効果ガスが増加し続けてきたことを十分に分析し、同じ轍を踏まない計画であることが必要。かつ、将来にはさらに大きく削減しなければならない。第1約束期間は目前であり、少なくとも、上記対策をとるとともに、大量生産・大量消費社会から脱却して、脱温暖化社会に移行していく方向性を明確にし、国民・事業者・自治体などに緊急の取組みを促す計画であることが必要だが、その緊迫感に欠けると言わざるをえない。

8.市民の意思決定過程への参加を

温暖化政策は策定過程が市民に開かれたものであることが根本的に重要。これまでの議論も、骨格が政府内の密室協議で定められ、そこに対策自体に消極的な産業界の声が過大に反映されてきたもので、今回のパブリックコメントにおいても、その期間が2週間とされているのは、市民の意見を真摯に反映するつもりがないように見えるもので残念。短い間にも集まった市民・消費者の声をきちんと反映させるべき。

 

問合せ

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