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【意見】京都議定書発効にあたってさあ、進もう!京都議定書とともに


2006年8月23日

京都議定書発効にあたって
さあ、進もう!京都議定書とともに

 

気候ネットワーク 代表 浅岡 美恵

本日午後2時、京都議定書が発効する。私たちはこの日を待ち望んできた。

京都議定書は、進行する地球温暖化を子どもたちに安全なレベルで抑止していくための骨格となる枠組みであり、今後の百年にもわたる国際社会の取組みの「道標」となるものである。その発効は、脱温暖化社会への国際法的レジュームの出発点として人類の歴史に新たなページを開くものであり、心から歓迎する。

私たちは、世界のNGOとともに京都議定書の採択に至るプロセスに参加し、その経験を基盤として、気温上昇を2℃未満にとどめ、その後7年余にわたり、第1約束期間の削減目標を確実に達成するだけでなく、気候の安定化に向けて取り組むという壮大な挑戦における日本の市民の役割を模索し、米国の離脱宣言など幾多の危機や障害を乗り越えて日本の批准を実現し、議定書の発効を迎えるに至った。この経過は、わが国における市民が自らの未来を選択し築いていく時代の幕開けとしても記憶されるであろう。

しかしながら、京都議定書における第1約束期間の削減目標は気候の安定化に必要な取組みの最初の小さな一歩であり、京都議定書の発効はさらにその実行の出発点に過ぎない。しかも、米国は京都議定書の本来の長期的排出削減のためのレジュームとしての位置づけを否定しているため、京都議定書の真の発効は第2約束期間以降の枠組みの国際合意にかかっていると言っても過言でない。

だが、既に温暖化は世界の各地に深刻な影響をもたらしており、温室効果ガスの排出削減の取組みをこれ以上後退させる選択肢はありえない。私たちの目標は、子どもたちのために気候を安定化させることにある。米国が京都議定書から離脱したもとでの将来枠組みの交渉において、日本の積極的役割が不可欠であることはいうまでもない。そのために、まず、日本の第1約束期間の目標の確実な達成のための国内制度の整備として、炭素税や国内排出量取引制度の導入、排出量の算定、報告、公表の制度化などが急がれる。既に深刻な影響を受けている南の国の人々への資金と技術の移転も急務となっている。

地球規模での脱温暖化社会の実現に向けて、市民の政策決定への参加と排出削減の実行に取り組もうとする私たちの挑戦も、京都議定書の発効に力を得て、新たな段階を迎えようとしている。さあ、進もう!京都議定書とともに。

特定非営利活動法人 気候ネットワーク
URL:http://www.kikonet.org/

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