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【意見】IPCC第五次評価報告書第二作業部会横浜会議閉幕 環境NGOが共同で記者会見(2014/03/31)


IPCC第五次評価報告書第二作業部会横浜会議閉幕

環境NGOが共同で記者会見

 

2014年3月31日
認定NPO法人気候ネットワーク

IPCC第五次評価報告書第二作業部会の報告書のとりまとめを受けて、30日、環境NGOが共同で記者会見を行いました(写真)。気候ネットワークからは、平田仁子が発表を行ないました。その発表内容は、次の通りです。



 

記者ブリーフィング 2014.3.30
ステートメント、平田仁子 気候ネットワーク

 

アジアは、気候変動に対して最も脆弱な地域ですが、影響を受けるのは途上国だけではありません。すでに私たちは、日本においても気候の変化を経験しており、厳しいリスクに直面することになります。

日本でも、桜の開花時期が早まるなど、季節的な変化がみられるようになっています。また熱波や気候の変化は、高齢者や小さな子供たち、植物や動物にも影響を及ぼしています。このような変化は、地域コミュニティや、農業や漁業などの経済に影響を与え、さらに、季節と深くつながっている私たちの文化的なアイデンティティにも影響を及ぼすようになっています。

地球の温暖化により、日本においては、洪水、熱波、規模の大きな台風などのリスクが増加することになると考えられます。東京や横浜などの大都市のインフラも影響を受けることになります。保険会社の最新の報告書によれば、すでに東京や横浜は、極端な気象現象に対して世界で最もリスクが高い10都市のトップに位置付けられています。

IPCCの報告書では、気候変動の影響が国境を超えることも示しています。日本は、食糧の約60%を輸入に頼っていますから、他国の作物生産の減少などが、日本の食糧価格を引き上げ、経済に悪影響を及ぼすことになるでしょう。この問題は、どこか遠くの話なのではなく、私たち自身の問題なのです。

 

IPCC報告書は、たとえ2度の気温上昇に抑えたとしても深刻な影響があるとしており、私たちも備えが必要です。日本では、来年、適応計画が策定される予定であり、それにより対応策を整備することが出来るようになると考えられます。しかし、適応にも限界があります。報告書は、IPCC報告書は、排出削減への努力がしっかりと取られなければ、適応策に努めても、私たちの健康を守り、食糧安全保障を確保することは出来ないと指摘しています。

ですから、排出削減は決定的に重要です。削減を進めれば進めるほど、命を守ることが出来るのです。この世界の取り組みに、日本の貢献をもっと強化しなくてはなりません。日本は温室効果ガスの排出を短期的に増加させようとしていますが、それは受け入れることができません。本来行われるべきことと全く逆のことだからです。

IPCC報告書がここ横浜で発表されることを受け、安倍首相及び石原環境大臣には、この報告書の内容を丁寧に読み、それに基づいて行動をすることを求めたいと思います。日本及び世界の人々を救うために、適切な政策を選択し、大胆な行動を迅速に取ることが求められています。

以上

 

ステートメント本文

IPCC第五次評価報告書第二作業部会横浜会議閉幕 環境NGO合同記者会見 気候ネットワーク・ステートメント(英語・日本語)(2014年3月30日、PDF)

 

参考ウェブページ

気候ネットワークによるプレスリリース「IPCC第五次評価報告書第二作業部会横浜会議閉幕 気候変動の甚大な影響を再確認 日本は大幅削減に向け、リーダーシップを」
2014年3月31日、IPCC第2作業部会報告書の発表に際して気候ネットワークが発表したプレスリリースです。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)ウェブサイト
IPCCについてはこちらをご覧ください。英語です。

IPCCによるプレスリリース(原文”IPCC Report: A changing climate creates pervasive risks but opportunities exist for effective responses” 31 March 2014)
IPCC第五次評価報告書第二作業部会について、IPCCが2014年3月31日に発表したプレスリリース(英語)です。クリックをすると原文のPDFファイルがそのまま開きます。

気候行動ネットワークによるプレスリリース(原文”World leaders must respond to IPCC’s harrowing portrait of a future under extreme climate change ” 31 March 2014)
IPCC第5次評価報告書について、気候行動ネットワークが3月31日に発表したプレスリリースです。「気候行動ネットワーク(Climate Action Network;CAN)は、気候変動問題に取り組む、世界の850のNGOの国際的なネットワークです。


第1作業部会報告書関連

気候ネットワークによるプレスリリース「IPCC第五次評価報告書 危機を回避するために日本でも叡智ある選択と行動を」
2013年9月27日、IPCC第1作業部会報告書の発表に際して気候ネットワークが発表したプレスリリースです。

気象庁 IPCC第5次評価報告書
気象庁によるウェブページ。2013年9月に発表されたIPCC第1作業部会報告書の日本語訳が掲載されています。日本語です。

 

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