京都事務所の山本です。
8月に入り夏本番を迎え、セミが元気よくミンミンと鳴いていますね。

さて、夏といえば、気候ネットワークでは自然エネルギー学校シーズンの到来です。現在、京都と福島で開催される自然エネルギー学校の参加者を募集中です!

自然エネルギー学校とは?

東京電力福島第一原子力発電所事故後、自然エネルギー(再生可能エネルギー)へ注目が集まるようになりました。
気候ネットワークでは、地球温暖化も原発もない、持続可能な社会を目指して、1999年よりNPO法人環境市民、ワーカーズコープ・エコテックとの協働事業として、「自然エネルギー学校・京都」を開催してきました。

修了生は、すでに500名を超え、各地で自然エネルギーの普及活動を行っています。これまでにも修了生が自分の地域で「自然エネルギー学校・◯◯」という、ご当地自然エネルギー学校と呼べるようなものを開催するなど、そのネットワークは地域における再エネ普及を支える一つの役割を果たしてきました。

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2001年に実施した自然エネルギー学校・京都 太陽光発電のワークショップの様子

参加・体験型講座で実践的に学ぶ

自然エネルギー学校では、専門家・研究者からの座学だけでなく、参加・体験型のワークショップや視察を取り入れています。市民共同発電所の計画づくりや体制づくりについても体験することができるプログラムです。

「地域で実現したいけど、なにから始めたら良いのか分からない・・・」、「どうやって資金を集めるのか分からない」など、ワークショップでは最初のステップから参加者の方と一緒になって考え、「想い」を形にすることを目指します。

市民がエネルギーの担い手になる

基数2013年8月までに確認された、市民共同発電所の基数です。
固定価格買取制度(FIT)が始まる前から、各地で知恵を出し合って地道に市民共同発電所の基数を増やしてきました。

企業による大規模なメガソーラー発電所が華々しく新聞紙面を飾ることも珍しくなくなってきました。しかし、経済的利益のためではなく、市民は自分たちの願いである、「地球温暖化防止」、「エネルギー政策の転換」を目指す、資金や労働で負担をしてでも取り組みを行ってきました。まさに、その「想い」がこめられた数ではないでしょうか。

8月以降の数を含めると、現在はもっと伸びていると思われます。

自然エネルギー学校・京都2014

15年目を迎える自然エネルギー学校・京都では、「エネルギーを市民・地域に!」をテーマに、太陽光発電、バイオマス利用、小水力発電の基礎を学びます。また実際に自然エネルギーで地域の活性化に取り組む事例として、一般社団法人徳島地域エネルギーのコミュニティ・ハッピーソーラーの取り組みなど、自然エネルギーの益を地域のために使う取り組みについて学ぶ予定です。

さらに、今年の事例報告者は、みなさん自然エネルギー学校・京都の修了生!奈良、岐阜、京都で自然エネルギーの普及に取り組まれている方々にお越しいただき、報告をいただく予定です。

実施時期:8月~11月 全5回(1泊2日 視察あり)

ぜひ、ご参加下さい。
参加申し込みは、こちらから。

自然エネルギー学校・福島

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左から 福島県農民連の根本さん、佐々木さんと

原発に依存しない温暖化対策、持続可能な社会の実現へ向けて、気候ネットワークは一貫して脱原発と温暖化対策の両立へ向けた取り組み、政策提言を行ってきました。

2011年3月の東京電力福島第一原発事故により、未だ多くの方が避難生活を送っているにも関わらず、そうした教訓を踏まえず、旧来とあまり変わらないエネルギー基本計画の策定が進められてしまいました。

また、資金力が豊富な地域外企業によるメガソーラー事業が相次いでおり、地域資源の流出が懸念されます。震災復興が望まれる東北地域においては、環境のみならず経済、社会へ同時に働きかけ、地域の新たな発展へつなげるためにも、自然エネルギーの普及が望まれます。

そこで、福島県内で市民共同発電に取り組む福島県農民連、自然エネルギー市民の会と共同で、自然エネルギー学校を福島で開催し、市民が主体となった市民共同発電所づくりを目指します。

事前打ち合わせに訪れた際に、農民連の方からは、「完成した霊山(りょうぜん)の発電所には、1ヶ月に数件の見学の申込が来ていて取り組みを紹介している。他の地域で行われている出資者へ農作物を渡すという還元方法も今後は考えたい。自然エネルギー学校をきっかけに、組合員の方、地域の方とのつながりを深めたい」ということでした。

実施時期:8月~10月 全3回

こちらも参加者募集中です。
ぜひご参加下さい。こちらからお申込みできます。

この夏はじまる自然エネルギー学校に、ぜひご注目下さい。
よろしくお願いします!