2020年以降の新しい温暖化対策目標~2015年パリ合意の成功のために~


京都事務所の伊与田です。春の陽気が感じられるようになってきましたが、花粉症の方はつらいですね…(実は、温暖化が進むと余計に花粉量が増えるという研究もあります)。

地球温暖化で2040年までに花粉量2倍以上に? 米研究(CNNニュース 2013.03.14)

さて、そんな中、気候ネットワークが事務局を務めている、日本の気候変動NGOのネットワーク”CAN-Japan“はこのところ「あること」に取り組んでいました。

2020年以降の新しい温暖化対策の国別目標案(約束草案)とは?

まずは、新しい温暖化対策の国別目標案(約束草案)について、解説するページを作ることです。

【解説】2020年以降の温暖化対策の国別目標案(約束草案)~パリ合意のために~

これまでの国連気候変動交渉の合意に基づき、先進国と途上国の区別なく全ての国は2020年以降の国別目標案を、(準備できる国は)2015年3月31日までに提出することが求められています。一応、合意文書には「準備できる国は」とありますが、これは温暖化対策の責任も能力も比較的限られる途上国に配慮するものであって、日本が提出を遅らせて良いということにはなりません。

パリ合意を成功させるためには、各国が早期に野心的な目標案を提出し、新しい法的枠組み成立への積極的な姿勢を打ち出すことが必要です。他の先進国はもちろん、新興国と呼ばれる国の対策強化を促すためにも、先進国であり、世界第5位の大排出国でもある日本は、交渉に貢献するためにも期限までに野心的な目標案を提出する必要があります。

CAN-Japanは、IPCC報告や関連する研究、NGOのエネルギーシナリオ提言の議論に基いて、「温室効果ガス排出量を、2030年までに1990年比で40~50%削減する」との目標を提言しています(詳細はこちら)。

2030年に向けた日本の気候目標への提言(2014年・CAN-Japan)

新しい温暖化対策の目標案(約束草案)を整理し、随時更新!

もうひとつは、2020年以降の新しい温暖化対策の目標案について最新状況をアップデートするウェブページをつくることです。

CAN-Japan:2020年以降の温暖化対策の国別目標案(約束草案)の提出状況・一覧

このページでは、すでに目標案を公式に提出した国がどこかわかるように地図で表記しています。今のところ、スイスとEU28ヶ国が公式に提出しているので、合計29ヶ国が期限までに間に合わせています。

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また、各国の目標案のポイント(いつからいつまでに温室効果ガスを何%削減等)や、目標案の原文、関連する様々な分析へのリンクを一覧表にしてまとめています。

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気候変動の国際交渉の動きを見て、日本の役割・課題・可能性について考える参考として、ぜひご覧いただければと思います。

国際シンポジウム「日本の新しい温暖化対策目標を考える~2015年パリ合意の成功のために~」

国別目標案(約束草案)について、世界の最新動向や日本の役割を考える国際シンポジウムを3/20(金)に東京で開催します。

国際シンポジウム  日本の新しい温暖化対策目標を考える~2015年パリ合意の成功のために~

今最もタイムリー(?)なイベントの1つだと思います。世界的に著名な、米国の環境シンクタンク・世界資源研究所(WRI)のゲストも海外よりお招きしています。イベントの冒頭では、在日フランス大使館よりポール・フリアさんからご挨拶をいただけることも新しく決定しました。

気候変動に関心をお持ちの皆様、ぜひご来場ください!