環境ドキュメンタリー『Tomorrow パーマネントライフを探して』


こんにちは。東京事務所の鈴木です。
今回はドキュメンタリー映画の試写会にお呼ばれして行ってきました。

『Tomorrow パーマネントライフを探して』未来に向かうメッセージ

この映画は2016年セザール賞ベストドキュメンタリー賞受賞の環境ドキュメンタtomorrow%ef%bd%b01リーフィルムです。
フランスでは110万人が観て記録的な大ヒットとなりました。

ここ数年、「フランス人は10着しか服を持たない」などフランスやパリのファッションやライフスタイルを取り上げた本がベストセラーになっていますが、おしゃれなフレンチセレブが環境問題に目を向けるとこんなに素敵な映画になるのか、と驚かされます。

 

フレンチセレブを動かした衝撃の事実

人類は絶滅する恐れがある。それも決して遠くない未来に──2012年、21人の科学者たちが権威ある学術雑誌「ネイチャー」に、私たちが今のライフスタイルを続ければ、人類は滅亡するという論文を発表しました。

パリ出身のメラニー・ロランは、女優としてだけでなく映画監督としても活動している女性。そんな彼女が衝撃の”事実”を聞いて「何とかしなきゃ」と立ち上がって出来上がったのが『Tomorrow パーマネントライフを探して』。
「ネイチャー」の記事をメラニーに教えてくれた友人で監督・俳優・活動家・ジャーナリストでもあるシリル・ディオンと共に、子供たちの幸せな未来への解決策を求めて世界を巡ります。

世界の「新しい暮らしを始めている人々」に会いに行く旅

映画は5つのセクションから構成されています。それぞれのセクションで新しい暮らしに関わる人々からのメッセージを紹介しているのですが、時に鮮やかな映像で、時に力強い言葉で訴えかけてきます。
大人から子供まで登場する人たち全てに共通な晴れやかな笑顔と真っすぐ前を向いた眼差しが印象的です。

Section 1.フード <食のあり方>
Section 2.エネルギー <脱化化石燃料〜再エネ>
Section3.経済 <持続可能な経済のために>
Section4.民主主義 <人々の力>
Section5.教育 <新たな教育>

解決策はひとつではありません。ヨーロッパ、アメリカ、インド、北欧─各地で生まれ、育まれている施策が他の国で同じようにうまくいくとも限りません。それでも、世界各地で新しい暮らし方に切り替えている人たちがいることは、大きな希望です。

多くの環境ドキュメンタリーは、ともすれば悲観的な事実に目を向け、「次世代のためには何かしなければならない。今やらなければ…」という気持ちに訴えます。しかし、この『Tomorrow』には悲壮感も切迫感も感じられません。
ポジティブな活動や将来への希望の芽を拾って「都市と農業、エネルギーと環境は共存できる。新しい生き方は見つけられる!」と繊細な映像と音楽で表現されているのです。

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Tomorrow 未来への希望
世界を変えようとしている人たちが、こんなにたくさんいる

2015年12月、フランスで公開されるや熱狂的な口コミが広がり、観客動員数は110万人を突破し、フランスで最も権威のあるセザール賞にも輝いたそうです。
この映画は、登場人物の語りが多く、各セクションの終わり部分には関連する事実(データ)が画面上に示されるので、内容としてはとても”濃い”ものです。それでも、全く気取ったところも押しつけがましさもないので、観終わった後”ほんわか”する印象なのです。

一般的な環境ドキュメンタリーとは異なり、まさに「ナチュラルでココロに優しい」とチラシに書かれている通りでした。
日本では12月からシアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開となりますので、是非機会を作って観てみてください。

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おまけ

その1.
素晴らしい映画です!
が上映時間がフルに2時間。結構気合がいります。
お友達を誘う際には、人選に気を付けましょう。それと、前日は十分な睡眠をとり、映画館に入る前は食べ過ぎないように。
学校など教育の場でも是非上映してもらいたい内容なのですが、いかんせん長い。環境教育に使うにはセクションごとに上映するなど工夫が必要そうです。

その2.
世界各地の素晴らしい活動や政策が紹介されていますが、かつて環境立国(自称?)と騒いでいた日本のことは欠片も出て来ません。情けない。日本関連で画面に出て来るのは、COP21の参加者が一同に並ぶ中にちらっと安倍首相が映るのみ。
これでガッカリするだけじゃななく、自分の「パーマネントライフ」探しを始めてみませんか。古来、自然とともに生きてきた我々日本人だからできる「新しい暮らし」もあるはず。