伊与田 のすべての投稿

書籍『地球温暖化は解決できるのか パリ協定から未来へ!』を読む

京都事務所の伊与田です。

「地球温暖化やパリ協定について、わかりやすい本は?」

最近、大学や自治体、企業や市民団体などから「地球温暖化問題やパリ協定について講演してください」と依頼をいただくことがよくあります。先日も、とあるセミナーでお話したとき、参加していた方から声をかけられました。

「自分でも少し勉強してみたいのですが、地球温暖化やパリ協定について、初心者向けのわかりやすい本はありませんか?」

そう聞かれたとき、頭に思い浮かんだのが、こちらの本です。

続きを読む 書籍『地球温暖化は解決できるのか パリ協定から未来へ!』を読む

2016年の気候変動10大ニュース~パリ協定・トランプ・ディカプリオ~

京都事務所の伊与田です。

2017年1月18日、2016年の地球平均気温が観測史上最高を更新したと発表されました。そんな2016年の気候変動10大ニュースを、グローバルからローカルまで、独断と偏見で振り返ってみたいと思います(各ニュースに順位はありません)。

続きを読む 2016年の気候変動10大ニュース~パリ協定・トランプ・ディカプリオ~

化石燃料の時代を終わらせる!パリ協定、発効へのカウントダウン

京都事務所の伊与田です。京都は先週くらいからようやく少し涼しくなりました。

さて、そんな中、気候変動に関するパリ協定について、とても良いニュースがありました。

世界の温室効果ガス排出量を実質ゼロにしていくことを決めた温暖化防止の国際条約「パリ協定」ですが、これが今年2016年内に発効する(=法的な効力を持つ)見通しになったのです!それどころか、11月に開催されるCOP22マラケシュ会議までの発効も現実味を帯びてきました。

続きを読む 化石燃料の時代を終わらせる!パリ協定、発効へのカウントダウン

「観測史上●●記録」を量産する時代~人類の生存を脅かす気候変動~

京都事務所の伊与田です。

猛暑や熱波、豪雨や水不足など、異常気象が日本でも世界でも大変な事になっています。そろそろ、これはマジでヤバいと思います。たくさんの人が言っていることですが、異常な気候はもう新たな日常になったといっていいのかもしれません。なんといっても、ここ最近、「観測史上●●記録」を量産し続けているのです。

続きを読む 「観測史上●●記録」を量産する時代~人類の生存を脅かす気候変動~

電力会社、まだ変えてないの?~乗り換えをおすすめする5つの理由~

京都事務所の伊与田です。

2016年4月に電力小売全面自由化がはじまって4ヶ月がたちます。私も、自宅で契約している電力会社を変えました(これからも各社の電力構成をチェックして、自然エネルギーに熱心な会社を探し、いいところがあればふたたび乗り換えたいと思っています)。

私が仕事にしている温暖化やエネルギーの観点からも、そして実際に乗り換えてみた経験からも、電力会社の乗り換えは非常におすすめです。

続きを読む 電力会社、まだ変えてないの?~乗り換えをおすすめする5つの理由~

パリ協定採択から半年ー最新の環境白書が示す気候変動対策の課題

こんにちは。京都事務所の伊与田です。九州の大豪雨は本当に深刻ですね…。豪雨の他にも各地で観測史上最高気温など気象の記録が更新されており、やはり気候は尋常じゃない段階に突入していると感じます。

関連記事:温暖化する地球、日常化する異常気象?

政府が閣議決定した最新版『平成28年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書』

環境白書とは?

パリ協定の採択から約半年がたとうとしていた今年5月31日、政府は「平成28年版環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書」(以下、環境白書)を閣議決定しました。ご存知の通り、白書は、政府の各年の各分野の状況や施策をまとめた年次報告です。つまり、環境白書を読めば、現在の日本政府が考える環境問題の状況や対策の見通し、進捗、課題が把握できるはずです。

環境省ウェブサイト:平成28年版 環境・循環型社会・生物多様性白書(PDF版)

平成28年版環境白書にみる気候変動問題

平成28年版環境白書は気候変動に関するパリ協定の採択をうけて、地球温暖化が大きく取り上げられています(気候変動に取り組むNGOとしては一応嬉しいことです)。ざっと目を通した中で私が印象に残ったポイントを独断と偏見で書き連ねていきたいと思います。

続きを読む パリ協定採択から半年ー最新の環境白書が示す気候変動対策の課題

G7伊勢志摩サミットはパリ協定の実施を加速させられるか?

こんにちは。京都事務所の伊与田です。

私は今、G7伊勢志摩サミットのため、三重県の国際メディアセンターに来ています(今朝は下の写真の通り記者会見を行いました)。気候変動・エネルギーから見た今回のサミットの背景やポイントをまとめてみました。

20160526

続きを読む G7伊勢志摩サミットはパリ協定の実施を加速させられるか?

気候をまもり、平和をまもる。パリへの行進「アースパレード2015」に参加しよう!

京都事務所の伊与田です。京都では風が冷たくなり、冬を感じる季節になりました。

COP21パリ会議、間もなく開幕。
温暖化防止の新しい国際ルール合意へ

2015年11~12月、フランスのパリで開催される国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)パリ会議。全ての国が温暖化対策を強化するための、2020年以降の温暖化対策の新しい国際ルールに合意することがめざされています(以下、パリ合意)。

COP21でパリ合意を成功させ、気候をまもることができるか(産業革命前からの地球平均気温上昇を1.5℃未満に抑える道に進めるか)。それとも、合意に失敗し、4℃上昇の「気候危機」に向かってしまうのか。人類だけでなく地球のすべての生き物の未来にとって、いま最も重要なテーマのひとつです。

 

COP21パリ会議の成功なるか?-国連会議の様子COP21パリ会議の成功なるか?-国連会議の様子
©Masayoshi IYODA, Kiko Network 2015

 

気候をまもる、パリへの行進。アースパレード2015

COP21開幕にあたって、安倍総理、米国のオバマ大統領、中国の習近平国家主席を含む世界の147ヶ国の首脳が参加し、パリ合意の成功を期して演説を行う予定になっています。市民から「気候をまもる国際合意を成功させてください」という強いメッセージを送ることで、難航する交渉を打開する世界のリーダーの決断を促す必要があります。

パリ会議の成功と、気候変動のない平和な未来をめざして、COP21開幕直前に、世界の数千万人の市民が一斉に「世界気候マーチ(Global Climate March)」というアクションをする予定です。日本でも、2015年11月28日、29日にアースパレード2015を各地で開催します。

このところ、ひっきりなしにメディアからアースパレードについての問合せの電話がかかってきています(注目されています!)。ぜひみなさんもお誘い合わせの上、お近くのアースパレードにご参加ください。

earth-parade-webアースパレード2015公式サイト

 

あるいは、みなさん自身が、みなさんの地元、団体でプチ・アースパレードを企画してください。少人数でも構いません。その様子を写真に撮影して、特設サイト「100万人のクライメート・アクション!」に投稿してください。

climate-action-album 特設サイト「100万人のクライメート・アクション」

 

パリでは、テロをうけて予定されていた気候マーチが中止に

当然、COP21開催地であるパリでも、大規模な気候マーチが予定されていました。しかし、11月13日にパリで発生した銃撃・爆破事件後、「安全を確保できない」としてフランス政府から気候マーチの開催許可がおりませんでした。本当に残念ですが、安全確保のためにはやむをえない側面もあるでしょう。パリで開催できない分、日本を含む世界中で、気候をまもろうという市民社会の力強い声をパリに届けたいと思います。

 

気候をまもることは、平和をまもること

さて、もしも私が「気候変動は平和を脅かす」と言ったら、こう思う人がいるかもしれません。

「また始まった!何でもかんでも温暖化のせいにするなんて笑」

しかし、(残念なことに)それは本当のことです。ずっと前から研究者は気候変動が食料生産、水資源へのアクセス、人口分布等に影響を与え、紛争や難民発生の要因となり、安全保障を揺るがすことになると指摘しています。世界の平和と安全保障について討議し決定を行う国連安全保障理事会が初めて気候変動を取り上げたのは2007年でした。今から8年も前のことです。

気候変動を防ぐということは、将来起きうる破滅的な自然の変化を防ぎ、平和をまもるということです。さらに、温暖化対策である省エネルギー・再生可能エネルギー普及を進めることは、世界各地に偏在する化石燃料をめぐる緊張を緩和し、紛争を避けることにつながる可能性があります。

シリアの紛争・難民問題と気候変動

シリアの紛争・難民危機についてニュースでご覧になっている方も多いでしょう。複数の調査研究は、シリアの不安定化要因に気候変動があると指摘しています。気候変動によってシリア国内を襲った異常な干ばつ等によって食料生産に甚大な被害がもたらされ、貧困が拡がり、政情が不安定になったことで紛争、難民が発生したというのです。

また、パリやレバノンでのテロ事件後、米国大統領選挙の立候補者のひとりは、気候変動で平和が脅かされ、テロの増加をもたらしうると主張し、気候変動対策の重要性を訴えています。ちなみに、シリアには、パリやレバノン等でテロ事件を起こしたとされるISの本拠地のひとつがあることが知られています。

私は、シリア危機が実際どれくらい人為的な気候変動によるのかという論争に参加するつもりはありません(私は中東地域研究の専門家でも、軍事安全保障の専門家でもありません)。私が言いたいのは、パリ合意を実現し、世界的に温暖化対策を強化しなければ、気候変動との関連の「疑われる」紛争がますます増えるだろうということです。

気候をまもり、平和をまもるパリ合意実現のため、アースパレードに参加してください

気候変動を止めることなしに、世界平和は実現できません。紛争・テロによって、そして気候災害によって傷つき苦しむ人々に哀悼の気持ちを寄せ、平和への祈りを広げるため、世界中の市民のグローバル・アクションに、あなたもぜひ参加してください。

アースパレード2015東京

日時:2015年11月28日(土) 13:00~
場所:日比谷公園野外音楽堂(東京都千代田区)

アースパレード2015京都

日時:2015年11月29日(日) 12:00~
場所:円山公園音楽堂(京都市東山区)

アースパレードの詳細は公式サイトにてご確認ください。

 

*私は、COP21パリ会議参加のためパリに出張するため、日本のアースパレードには参加できませんが、現地で気候をまもり、平和をまもるための活動をしてきます!

京都・祇園祭ごみゼロ大作戦~リユースでごみゼロをめざす~

京都事務所の伊与田です。日々の猛暑に参ってしまいそうになる今日このごろですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

最近もあちこちで観測史上最高気温や最多雨量などの新記録が出ており、熱中症の被害も頻発しています。フィリピンに帰った気候ネットワークのインターン生・マーヴィンさんからは、フィリピンに台風が立て続けに3つもやってきたと連絡がありました。これまでにない気候の時代に突入してしまっているように思います。京都もほんまに暑いですよ!

参考記事:温暖化する地球、日常化する異常気象?

京都・祇園祭の季節です

さて、この暑~い時期に開催される、日本を代表する京都の祭りといえば、「祇園祭」です。もともとは、京都で疫病に苦しんだ人々が厄除けを願って始めたのだとか。昨年度(2014年)には、62万人もの人が日本中から、世界中から集まったそうです。

今年も京のまちには山鉾が立ち並んでいます。実は気候ネットワーク京都事務所から徒歩すぐの場所にも、山鉾のひとつ「長刀鉾」があります。下の写真、山鉾のてっぺんにある長刀(なぎなた)が見えますでしょうか?

7月14日・長刀鉾のようす

クライマックスは山鉾巡行ですが、宵宵山の7月15日、宵山の7月16日には、京都の四条通りを中心にあちこちに山鉾が立ち並び、大勢の観光客で賑わいます。夜店や屋台も多く出店し、街は大いに盛り上がります。

「祇園祭ごみゼロ大作戦」でごみゼロをめざす!

ところが、そこで問題になるのが、ごみです。祇園祭では毎年約60トンものごみが出てしまうとのこと。

そこで、市民団体や行政などで構成される祇園祭ごみゼロ大作戦実行委員会は「祇園祭ごみゼロ大作戦」に取り組んでいます。これは、夜店や屋台のみなさん、ボランティアさんとで協力して、使い捨て容器ではなくリユース容器を使うなどの取り組みにより、ごみゼロの祇園祭をめざすものです。

2014年に始まり(日本初・世界初)、2013年には60トンを超えていたごみを、34トンまで減らすことに成功したそうです(出典:祇園祭ごみゼロ大作戦)。プロジェクトの詳細はウェブサイトをご覧ください(下の画像をクリック!)。

gion-gomizero

祭りがますます盛り上がる一方で、ごみは減るというデカップリング

個人的におもしろいなーと思うのは、「デカップリング(切り離し)」が実現していることです。2014年は前年に比べて観光客が増え、祭りがますます盛り上がる一方で、環境負荷であるごみはむしろ減ったのは、ごみゼロ大作戦の成果でしょう。

普通は活動量が増えれば環境負荷が増えると思われがちですが、必ずしもそうではないのです。日本を除く先進国のほぼ全てで経済成長とCO2排出のデカップリングが進んでいることが思い起こされます。

今年も、祭りが盛り上がりつつも、さらにごみ減量が進めばいいですね!

気候ネットワークも「祇園祭ごみゼロ大作戦」に賛同しています

この「祇園祭ごみゼロ大作戦」、気候ネットワークも賛同しています。ごみを燃やせば当然CO2が出ます。温暖化防止の観点からも、ごみを可能な限り減らしていかなければなりません。

もともとは、疫病の被害をうけて厄除けを願ったといわれる祇園祭。現代に生きる私たちは、地球温暖化による各地の異常気象の被害に思いを馳せつつ、その厄除けを願って京のまちを練り歩いてみる、というのはいかがでしょうか?祇園祭が、温暖化防止の願いがより一層広がっていくきっかけになりますように!

貧困・環境問題の解決をめざすキャンペーン”action/2015″~アースデイ東京でアピール~

京都事務所の伊与田です。

きょう4月22日は「アースデイ(Earthday;地球の日)」。持続可能な社会に向けて、地球環境のことを考え、行動する日です。日本各地で関連イベントが行われるみたいですね。

アースデイ東京2015 ”Yes, Peace!”

さて、先週末の4月18~19日には、約10万人が参加する、日本最大級の環境イベント「アースデイ東京」が東京・代々木公園で開催されました。戦後70周年である今年のアースデイ東京のキャッチコピーは”Yes, Peace!”。エネルギー、食と農、経済という3つのテーマをもとに、コンサート・ライヴや、NGOやNPO、企業などによる展示などが行われました(私も参加してきました!)。

IMG_1655

続きを読む 貧困・環境問題の解決をめざすキャンペーン”action/2015″~アースデイ東京でアピール~