「海外」タグアーカイブ

南太平洋の島国 フィジーにて

COP23に向けてフィジーに広がる気候変動への意識

今年の夏の間、COP23ボン会議の議長国を務めるフィジーに滞在する機会を得た。南太平洋に浮かぶ332の島からなるフィジーは、美しい海の高級リゾートのイメージがあるだろうが、世界で最初に京都議定書とパリ協定を締結した国でもある。滞在中、現地の新聞には毎日のように気候変動関係のニュースが登場していた。また、首都スヴァや国際観光都市ナンディなどで開催される地域のお祭りのテーマに「気候変動」が掲げられるなど、議長国を務めるCOP23をひかえて、気候変動の意識を盛り上げようという意欲が随所で感じられた。

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日本の税金でインドネシアの海を汚さないで!~現地住民が批判する日本の石炭支援~

こんにちは。東京事務所インターン生の酒井です。

今回は、インドネシアのチレボンから緊急来日した現地NGO・弁護士の方々の2日間に同行しました。現地の司法判断に対する日本企業の対応と彼らの訴えについて、報告します。

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サウジアラビアと日本の「不名誉な共通点」~温暖化対策の劣等生~

京都事務所の伊与田です。テレビでは、サウジアラビア国王の来日が話題になっていますね。

そんな中ですが、私は、「日本」と「サウジアラビア」という2つの国名を見ると、これらの国の間の「不名誉な共通点」を思い起こさずにはいられません。

結論から言いましょう。

サウジアラビアと日本の、意外で不名誉な共通点。

それは、地球温暖化問題の解決の足を最も引っ張っている劣等生ということです。

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環境・気候変動に新たな問題意識が芽生えたインターン

こんにちは。7月27日より3週間、気候ネットワーク東京事務所にインターンシップ生としてお世話になりました山口と申します。

短い期間でしたが、シンポジウム・勉強会・記事作成・リサーチ・経産省分科会傍聴等、数々の経験をさせていただきました。 

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フランシスコ教皇が気候変動に対する国際的な行動を「回勅」で呼びかけ

こんにちは。フィリピンからの留学生で、京都事務所インターンのマーヴィンです。

今回は、「パリでの気候変動交渉に先駆け、ローマ・カトリック教会を牽引する教皇が、すべての人々が気候変動に対する責任を負い、有意義な対話を進めるように呼びかけた」という話題です。

フランシスコ教皇の呼びかけ

フランシスコ教皇は、気候変動に関する回勅の中で、人類共通の家である地球環境を守るように世界に呼びかけました。

現在、我々は悲惨な環境破壊に直面していますが、フランシスコ教皇は、人類は私たちの共通の家である地球環境を救うことができると希望を持っています。

回勅とは、カトリックの教義に関する教皇の指針を示す公文書です。近年の教会の歴史においては、人類にとっての重大な問題について見解や批評などが発表されてきました。それは世界中のキリスト教徒だけでなく、宗派を超えて広く届けられ、現代の喫緊の課題について考え、取り組むように促しています。

この回勅が、気候問題に関する論議を具体化させる、強力な後押しとなることが期待されます。今回の発表は、世界各国が新たな合意に向けて協議を行うパリでの気候変動枠組条約締約国会議を数か月後に控えた極めて重要なタイミングで行われており、これにより、各国に現代の深刻な環境問題に立ち向かう「世界共通の計画」への総意を促しています。

フランシスコ教皇の呼びかけは、個人、家族、地域社会、国、国際コミュニティまであらゆる対象に向けて、環境問題について有意義な対話と協議を行い、方向性を変えていくよう、積極的に介入するよう求めています。

万物は全て共にあり(創造物の一体性)

Laudato Si’
ラウダート・シ-あなたが称えられますように-)*1

この言葉は、800年前に自然環境の守護聖人であるアッシジの聖フランシスコによって書かれた賛歌「私の主よ、あなたは称えられますように、私たちの姉妹である母なる大地のために。大地は、私たちを養い、治め…」*2から引用されています。ちなみに、フランシスコ教皇はこの聖人にちなんで名付けられました。

*1訳注:2015年6月18日にフランシスコ教皇が発表した回勅につけられたタイトルでアッシジのフランシスコの『太陽の讃歌』の冒頭から取られたもの

*2訳注:ラウダーテ>太陽の賛歌

主をたたえ、万物を守ることはキリスト教の信仰の中心です。実際、フランシスコ教皇は回勅の最初と最後に、万物、つまり人間を養い、人を治める自然について言及しています。教皇にとって自然は人間社会と対峙するものではありません。むしろ、自然との交流は不可欠です。自然と人は表裏一体の関係であり、環境問題と人間社会は切り離すことができないものです。人は世界の土地を耕し、守る役割を担っているにすぎません。人類が自然を敬い、受け入れるという道徳的概念なしに地球との共存はあり得ないでしょう。

産業革命以降、人類の活動は急速に自然を破壊してきました。教皇は「我々の無責任な行動によって危害を与え続けてきたため、地球は悲鳴を上げています」と警鐘を鳴らしています。

無責任な人間の行動は、大気汚染や気候変動、水不足、膨大な廃棄物、生物多様性の喪失、世界的な不均衡など複雑な環境問題を引き起こしています。

フランシスコ教皇は、我々が直面している人為起源の環境問題を指摘し、無駄の多い大量消費と場当たり的な開発を批判しています。物質的な需要を満たすための発展に重きを置き、社会的共生や環境の持続性のような他の要素を進展させることを怠ってきたというのです。

気候変動

フランシスコ教皇は、気候とは、人類全員に公共の利益をもたらすものであり、全ての人にとって意味のあることだと理解されています。健全で安定した気候は、人命にとって不可欠な数多くの要素に関与しています。

しかし、200年にわたる急激な産業化に伴う人類の活動が地球温暖化を招いてきました。フランシスコ教皇は、地球温暖化は、おおむね人為起源であると確信しています。

 「ここ数十年の地球温暖化の原因は、主に人間活動の結果排出されている温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、窒素酸化物ほか)が濃縮したものだと、数々の科学研究が示しています。」と指摘しています。

気候変動は、確実に今日の人類が直面する最重要課題となっています。温暖化が引き起こす結果は深刻かつ複雑で、環境、社会、経済、政治および物流などあらゆる分野を網羅しています。誰にとっても頭の痛い問題ですが、貧困家庭を生む原因にもなります。災害や天候の変化に対処できる経済力を持たない最貧困層の人々が影響を受けやすいという偏りが生じるのです。

迅速かつ統一的な行動を

気候変動とその深刻な結果にさらされているにも関わらず、国際政治の反応は鈍く十分ではありません。

フランシスコ教皇は、今日の我々の行動が将来世代の運命を決定づけるのだと思い出させてくれました。気候変動においては防ぐことのできないことですが、私たちの子供や孫たちがつけを払わされるのです。

教皇が我々に投げかけたのは「私たちに続く子供たちが大きくなったとき、どんな世界を彼らに残したいですか?」という問いかけでした。

この問いかけが回勅の重要な点です。

化石燃料や他の有害な炭素排出源からの排出を今のまま続ければ、将来世代の家(地球)をも危険にさらすのです。

フランシス教皇にとって気候変動は、地球に人類が存続するために何らかの対処を取るべき問題なのです。この世界で私たちが生を受けたのは何のためでしょう?ここに存在している理由は何でしょう?私たちが働き、努力するのは何のためでしょう?これらの大切な質問を自問自答してみてはいかがでしょうか。

一日の終わりに、フランシスコ教皇は、国際社会、国、地域、個人レベルでの対話を通して迅速かつ統一的な行動を起こすよう呼びかけました。気候変動は世界的な問題なので、世界的な行動が必要なのです。

 「個々の国が単独で行動しても解決できない深刻な気候問題に対抗するには、世界での対話が不可欠です」と結んでいます。


photo3本記事の執筆者のマーヴィン・トレス・ラゴネラは、気候ネットワークのインターンです。フィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学で修士を取得し、ASEAN大学ネットワークと京都大学間の交流プログラムのもと京都大学でエネルギー管理と持続可能性の転換に関する研究に従事しました。

(訳:スタッフ鈴木)

*原文の英語は続きをご覧ください

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気候変動に最も脆弱な途上国~その現実と対応~

こんにちは。京都事務所インターンのマーヴィンです。

気候変動の影響と途上国

社会的にも、技術的にも、資金的にも、気候変動に適応するための資源に乏しい途上国は、気候変動に対して最も脆弱な国々だとされています。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新の報告書によると、気候変動の影響は特に途上国において、貧困を悪化させ、人間開発(human development)*1を妨げると予測されています。

*1訳注:「人間開発が扱うのは国民所得の増減に留まりません。人間開発とは、人々が各自の可能性を十全に開花させ、それぞれの必要と関心に応じて生産的かつ創造的な人生を開拓できるような環境を創出することです」(出典:UNDP「人間開発とは」

IPCCは国連機関によって設置された政府間機関であり、気候変動の総合的な評価を科学的な知見のもとに行っています。

IPCCの予測では、気候変動は、経済成長の鈍化、貧困削減の困難化、食料安全保障に脅威をもたらすばかりか、すでにある貧困を長引かせるとともに、新たな貧困を生み出しさえします。気温上昇は農作物の生産量減少や、特に農業経済に対する飢餓のリスクの増大、水不足といった深刻な影響を引き起こすでしょう。それはまた、食や水が安全でないために健康リスクの増加や、マラリアといった気候の変化の影響を受けやすい病気が広まるリスクをも増大させます。

このように、このように、気候変動は、農家や、田舎あるい海岸沿いの低地に住んでいるコミュニティ、農業に依存しているコミュニティ、公衆衛生や水へのアクセスがほとんどできないコミュニティのような最貧困層に集中的に悪影響を及ぼします。

レジリエンス(回復力)の構築
~気候脆弱性フォーラム~

気候変動の脅威が増し、行動が必要になったことに応じて、気候変動に対して非常に脆弱な国々は、「気候脆弱性フォーラム(CVF)」を結成しました。CVFは、地球規模の気候変動に対処するために共に行動する、南南協力のためのプラットフォームとして提供される国際パートナーシップです。CVFは専門知識や経験を共有することを目的に、アジアやアフリカ、ラテンアメリカの途上国から構成されています。

2009年モルディブでの気候脆弱性フォーラムの第一宣言では、参加する21カ国が「我々の国々は気候変動の最前線におり、温暖化の影響を他地域より顕著に受ける」という声明を出しました。

CVFには、アフガニスタンやバングラディッシュ、バルバドス、ブータン、コスタリカ、エチオピア、ガーナ、キリバス、マダガスカル、モルディブ、ネパール、フィリピン、ルワンダ、セントルシア、タンザニア、東ティモール、ツバル、バヌアツ、ベトナムといった国が参加しています。

もし気候変動が3~4℃の地球温暖化への経路をたどるのであれば、これらの地域は人為起源の気候変動による最悪の影響に苦しむことになるでしょう。

気温の上昇と海水温上昇によって、年間の降水量がより極端になります。

降水量にむらが出ることで、東アフリカでは亜熱帯の乾燥地や半乾燥地が干上がると予測され、また極端に降水量が多くなることで南アジア(たとえばネパールやバングラディッシュ、インド)や東南アジア(たとえばミャンマーやタイ、フィリピン)でより強力なサイクロンが発生し、東アジアではモンスーンがより強くなる可能性があります。

実際、このような現象はもはやニュースではなく、我々や他の多くの途上国にとって厳しい現実なのです。

前代未聞の災害~台風ハイエン~

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Devastation brought about by Typhoon Haiyan in Tacloban City, Philippines. Photo by Erik de Castro/Reuters

2013年11月、観測史上最も強力な台風ハイエンが上陸し、フィリピンで猛威をふるいました。台風による集中豪雨や暴風や大波は壊滅的な被害をもたらしました。それは街を壊滅させ、400万人の子どもを含む1100万人以上に被害を及ぼし、6300人の命を奪い去りました。

台風ハイエンの生存者から成る団体であるピープル・サージは、自分たちが辛くも生き延びた話を語り伝えようとしています。台風の生存者の多くは全てを失い、家族はたがいに離れ離れになり、もはや家と呼べるものが何もありません。農民や漁師、労働者や都市の貧困者、低賃金労働者は、気候災害によってさらなる貧困へと追いやられていくのです。

ピープル・サージによると、多くの人々にはいまだに土地がなく、仕事がなく、公共サービスを受けることができず、布で作った住処や掘っ立て小屋に住んでいるといいます。台風の襲来から1年経ちましたが、復興・再生は遅々として進んでいません。救援活動が包括的に行われていないため、雇用や生活の手段がないことは、今でも大きな問題です。

フィリピン政府はすでに多大な努力を費やしていますが、復興するまでに5年は必要だと見込まれています。

アフリカにおける不安定な食糧供給

アフリカでは、気候変動が農業部門に悪影響を及ぼすこと(つまり異常気象により直接的な被害を被ること)が懸念されています

国際農業研究協議グループ(CGIAR)によると、少し気候が変わるだけで、農家は深刻な影響を受けてきました。予想外の異常な豪雨が発生すれば、十分な計画が立てられなくなり、農作物生産量の減少につながります。

農業に依存した経済において、気候災害による農業への悪影響に対処することは困難を極めます。たとえば、ケニアでは農業従事者が国の労働人口の75%を占めていますが、天候不順への適応力は低いのが現状です。限られた資金源、降雨に大きく依存する農耕方式、蔓延する貧困がその背景にあります。

小さな気候の変動もこれらの国々では人々と社会の発展に甚大な影響を及ぼすのです。

食料供給が不安定になるせいで、若者は仕事を求めて田舎からナイロビのような人口過多な都市部に出てきます。しかし、失業率や生活費の高い都市で仕事に就けず、犯罪に手を染める若者もいるのです。

南アジアへの影響

CGIARは、高い人口増加率と貧困のため、南アジアは気候変動に脆弱な状況に陥るだろうと指摘しています。

南アジアの経済は農業に強く依存しています。気候変動が進めば、干ばつの増加や、かつてないほどの洪水、熱波、そして農業生産量の減少に直面することになりかねません。

一方、低地は洪水で浸水する可能性がより高くなります。カルカッタやムンバイ、ダッカといったインドの都市部には4600万人が生活していますが、大規模な浸水の危険性があります。

バングラデシュは低地に位置しており、洪水やインド洋のサイクロンに対して非常に脆弱です。1991年には6メートルの高さの津波により約14万人の人が亡くなりました。海面が1メートル上昇するとバングラデシュの国土の10%は水没し、人々に膨大な影響を及ぼします。

気候変動対策を広く普及して社会的な優先順位を引き上げるため、様々な取り組みが地域コミュニティや国レベルで進められていますが、まだ多くの課題が残されています。

気候変動への大規模な適応

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は、気候変動に適応するための費用が、2030年まで毎年490~1710億ドルにのぼると推計しています。

現在の資金支援は十分ではありません。裕福な国も貧しい国も気候変動に適応する必要があり、それには多くの費用がかかるでしょう。しかしながら、途上国は適応のための人材や資金源がほとんどありません。

技術移転や能力開発、リスク共有といった、革新的な資金メカニズムが必要とされています。途上国向けの資金援助を十分かつ持続的に行えるようにするためには、強力な国際的枠組みが必要とされています。

しかし、合意や国際協力が実現しなければ、気候変動と闘うための歩みが止まってしまうでしょう。


photo3本記事の執筆者のマーヴィン・トレス・ラゴネラは、気候ネットワークのインターンです。フィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学で修士を取得し、ASEAN大学ネットワークと京都大学間の交流プログラムのもと京都大学でエネルギー管理と持続可能性の転換に関する研究に従事しました。

(訳:インターン津田・井上)

*本記事の原文(英語)は、続きをご覧ください。

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欧州加盟国大使、日本の気候変動対策に失望?期待?

こんにちは。東京事務所の桃井です。

日本の温室効果ガス削減目標最終調整

2020年以降の温室効果ガス削減目標案(INDCs)の国連への提出が遅れている日本ですが、先週から政府が2030年の目標案を調整しているという報道が飛び交っています。主要新聞のタイトルを並べてみると次のとおりです。

  • <朝日新聞>温室効果ガス削減、25%程度で調整 2030年の目標(2015年4月24日)
  • <産経新聞>温室効果ガス削減目標、政府が25%程度で調整(2015年4月24日)
  • <毎日新聞>温室効果ガス削減:「約25%」案 欧州水準、遠く及ばず(2015年4月25日)
  • <読売新聞>温室ガス30年度26%減目標…EU上回る水準(2015年4月25日)

朝日新聞と毎日新聞には基準年が書いていませんが、読売新聞は2013年から26%程度しています。2005年比でみると25%程度ということでしょうか。これを、読売新聞の見出しでは「EUを上回る水準」などとしていますが、1990年比で少なくとも40%削減するというEUと比べて「上回る」とするのは完全にミスリードです。90年比でみると日本のこの目標値は17~18%減に相当します。つまり、毎日新聞の「欧州水準、遠く及ばず」の方が正確な評価でしょう。

気候ネットワークでも、24 日にエネルギーミックスの割合についての問題とともに指摘するプレスリリース「意欲のない温室効果ガス削減目標は受け入れられない 原発ゼロで温暖化対策の深掘りをすべき」を発表し、エネ庁の意見箱にも提出しました。たくさんの意見を多くの人たちからどんどん出していきましょう

欧州加盟国駐日大使からの日本へのメッセージ

ところで、昨年10月には2025年の削減目標を発表し、国連にもINDCsを先行して提出したEUですが、去る4月21日に、駐日欧州連合(EU)代表部とEU加盟国大使館の主催で、COP21に向けたセミナーが開催されて、大変興味深い議論が展開されていました。

セミナーでは、EU各国が取り組んでいる気候変動政策についての紹介や「気候変動への対応が経済に悪影響を及ぼすのか」という内容で2部構成で行われました。特記しておきたいのは、出席した駐日大使(ドイツ、デンマーク、フランス、スウェーデン、英国)からは、いずれも日本が省エネ技術など削減に貢献できるポテンシャルが高いにも関わらず、気候変動対策が後退していることに対して、早期に野心的な目標を掲げるべきだという投げかけがあったことです。

 また、欧州ではビジネスに長期的な削減目標をかかげることで、ビジネス界でも温室効果ガス削減に向けて大きく変革し、経済成長とCO2削減が切り分けられていることが強調されていました。何よりも政治的な長期的ビジョンをかかげたポジティブなシグナルが重要であるということだと思います。

 気候変動の危機や原発リスクの危機を共有することなく、2030年にも原発石炭に大きく依存している今のような政府の方向性は、ビジネス界に対するシグナルとしても混乱を与えるだけではないでしょうか。

出演者など

欧州代表部による報告ページもご覧になってください。

<パネルI> EU加盟国における気候政策の実施状況

  • 駐日ドイツ連邦共和国大使 ハンス・カール・フォン・ヴェアテルン氏
  • 駐日デンマーク大使 A.カーステン・ダムスゴー氏
  • 駐日フランス大使 ティエリ-・ダナ氏
  • 駐日スウェーデン大使 マグヌス・ローバック氏
  • 駐日英国大使 T.M.ヒッチンズ氏
  • モデレーター:駐日欧州連合代表部通商部一等書記官 ウリ・ヴィエンリッヒ氏

<パネルII> 気候変動対策:業界にとっての新たなビジネスチャンス

  • 日産自動車株式会社取締役 志賀俊之氏
  • リコー株式会社サステナビリティ推進本部顧問 則武祐二氏
  • ユニリーバ ジャパンCEO兼社長 フルヴィオ・ブアルネリ氏
  • ロイヤル・ダッチ・シェル オランダ社長、ガス市場開発副社長 ディック・ベンショップ氏
  • モデレーター:共同通信社環境・開発・エネルギー問題担当・論説委員 井田徹治氏