気候ネットワークでは、地域で再生可能エネルギーに取り組む団体と協力して、全国の市民・地域共同発電所づくりに直接的に取り組んでいます。

市民・地域共同発電所とは

「エネルギー自立」をめざして

現在大きな問題となっているエネルギー転換のためには、国レベルでの政策転換とあわせて、地域単位でのエネルギー自立が重要です。

日本における地域のエネルギー自立を目指す取り組みとして、コミュニティや市民が再生可能エネルギー事業に出資し、エネルギー生産者となる「市民・地域共同発電所」の取り組みがあります。市民・地域共同発電所の取り組みは、90年代後半からはじまりましたが、福島原発事故および2012年7月から再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)が施行されたことで、近年大きな進展をみせています。

市民・地域主体の再生可能エネルギーによる発電所づくり

市民や地域が主体となり再生可能エネルギーの普及に取り組むことは、気候変動・エネルギー問題への対応、脱原発、地域の活性化、地場産業の振興など、環境、社会、経済に総合的に働きかけ、持続可能な地域づくりにつながることが期待できます。

また、市民がエネルギー問題に直接的な関わりを得るための手法としても有効であり、今後の電力自由化とともに、市民がエネルギーを供給する主体となっていくための一過程としても重要な取り組みであると考えています。

市民・地域共同発電所づくりの支援

気候ネットワークでは、地域で再生可能エネルギーに取り組む団体と協力して、全国の市民・地域共同発電所づくりに直接的に取り組んでいます。「市民・地域共同発電所」づくりのための情報、ノウハウ、課題などを共有するための「市民・地域共同発電所全国フォーラム」の開催への協力や、全国の市民・地域共同発電所に関する全国調査を行っています。また、この中で得た経験やノウハウをもとに、市民・地域共同発電所づくりに取り組みたいとお考えの団体や個人の支援を行っています。

【84】市民・地域共同発電所01
(写真)気候ネットワークメンバーも参加する「市民エネルギー京都」の発電所(ウッディー京北・京都市)

市民・地域共同発電所全国調査

2007年、2013年、2017年に、全国の市民・地域共同発電所の動向を把握するための全国調査を実施しました。2017年の調査では、1000基以上の発電所が設置されていることが分かっています(2017年1月時点)。

調査の詳細については、各年の「市民・地域共同発電所全国調査報告書」をご覧下さい。

フォーラムの開催

市民・地域共同発電所全国フォーラムin岡山(2019)

2019年11月1-3日に、岡山県岡山市にて第11回目となる市民・地域共同発電所全国フォーラムを開催しました。3日間を通じて400名の参加がありました。

市民・地域共同発電所全国フォーラムin飯田(2018)

2018年10月5-7日に、長野県飯田市にて第10回目となる市民・地域共同発電所全国フォーラムを開催しました。3日間を通じて400名の参加がありました。

市民・地域共同発電所全国フォーラムin福島(2017)

2017年11月2日-4日に、福島県福島市にて開催しました。3日間を通じて500名の参加がありました。

市民・地域共同発電所全国フォーラムin小田原(2015)

2015年11月13日・14日に、神奈川県小田原市にて開催しました。2日間を通じて600名が参加しました。

市民・地域共同発電所全国フォーラム2014

2014年10月24・25日に「市民・地域共同発電所全国フォーラム2014」を、金沢(金沢市文化ホール)で開催しました。2日間を通じて340名もの参加があり、最終日にはアピール文を採択しました。

市民・地域共同発電所全国フォーラム2013

2013年9月21・22日に「市民・地域共同発電所全国フォーラム2013」を、京都(龍谷大学・深草キャンパス)で開催しました。2日間を通じて具体的な先進事例やノウハウ、課題などについて詳しく共有・検討が行われ、最後には市民共同発電所のさらなる普及を求めるアピール文が採択されました。当日の様子はUSTREAM、YOUTUBEでも公開しているので、是非ご覧ください。