「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 持続可能性に配慮した運営計画 第一版(案)」に関する意見

 

気候ネットワークでは、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 持続可能性に配慮した運営計画 第一版(案)」について、下記の通り意見を提出しました。

 

意見

計画第一版(案)の該当箇所:P12~排出削減

  • 設備に関する省エネや再エネの導入についての記載は良いが、これに加えて「電源調達については再生可能エネルギー電源を選ぶ」など具体的な調達方法や選択についての記載がない。電源調達で脱石炭、脱原子力、再エネ重視など持続可能な電源を選択することを明記すべきである。
  • 東京大会は、十分な環境対策をとらなければオリンピックの成功とみなされない。排出削減の目標については、「パリ協定」を踏まえてオリンピックの温室効果ガス排出を実質ゼロとすることを目標にし、省エネ・再エネを軸に、過去のオリンピックで最も環境に配慮したオリンピックにするべきである。

 

計画第一版(案)の該当箇所:P18「水素」について

  • 水素エネルギーの普及にある「CO2フリー水素」については定義を明確にすること。なお、①水素の原料が化石燃料の場合はCO2を排出すること、②海外からの輸送を伴う水素の場合はその輸送段階においてもCO2を排出すること、③石炭を原料とする水素製造時にCCSを伴うとしてもCO2排出リスクを伴うことを踏まえれば、「CO2フリー水素」とは「再生可能エネルギー電源を使って水を電気分解して生成する水素」に限定するべきである。

 

計画第一版(案)の該当箇所:情報開示と市民参加

  • 大会運営にあたっての環境配慮および持続可能に関する委員会での議論や決定後のプロセスに関し、すべての情報を開示し、資料も公開するべきである。
  • P51の持続可能性に配慮した調達コードの策定・運用にあたっては、様々な環境NGOの意見を聴取し、調達コードを策定することとする。

以上

?

参考リンク

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 持続可能性に配慮した運営計画 第一版(案)