プレスリリース

広野IGCCが営業運転開始
~気候危機を加速する石炭火力の運転に抗議する~

2021年11月24日
特定非営利活動法人気候ネットワーク
代表 浅岡美恵

2021年11月19日、福島県広野町で石炭を燃料とする広野IGCC発電所(54.3万kW)が営業運転を開始した。本発電所は、今年4月に営業運転を開始した勿来IGCCと同様に、石炭をガス化して燃焼させるIGCC(石炭ガス化複合発電)技術を採用している。事業者は本発電所が「世界最高となる48%(送電端効率、LHV:低位発熱量基準)の熱効率を実現」したとするるが、石炭火力であることに変わりはなく、営業運転に伴い年間262万トン(環境アセスメント情報)ものCO2を排出する。気候危機時代における新規石炭火力の稼働は、たとえIGCCであっても大量にCO2を排出することは変わらず、到底認められない。気候ネットワークは、脱炭素社会の実現を妨げる広野IGCCの稼働に厳重に抗議する。

11月13日に閉会した国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)の合意文書には、石炭火力の削減、すなわちCCS(二酸化炭素回収・貯留)付ではない石炭火力の削減を進めていくことが盛り込まれており、この文書には日本政府も合意している。IGCCの石炭火力発電所も例外ではなく、今回の広野における新規の稼働はこの合意に完全に逆行する。それだけでなく、このほか日本各地で今も、複数の石炭火力発電所の建設・計画が進んでいる(下表参照)。これら新設計画による排出量は年間3,000万トンを超える。

気候ネットワークは、石炭火力発電事業に関わる事業者に対し、建設段階および環境アセスメントにあるものを含め、すべての新設計画を中止することを求める。気候危機が高まるなか、今やるべきは、すべての建設および計画を中止した上で、既存の石炭火力発電所の廃止目標年を定め、フェーズアウトへの道筋を具体化し、これを着実に実行していくことである。

参考:計画中・建設中の石炭火力発電所

以上

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【プレスリリース】勿来IGCCが営業運転開始~ 気候危機を加速する石炭火力の運転に抗議する~(2021/11/24)

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