卒業生に聞く、気候ネットワーク・インターンの思い出

京都事務所スタッフの伊与田です。暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか??

夏は、インターンの季節

さて、大学の授業が休みになる夏は、インターンの季節でもあります。気候ネットワークは人類の生存を脅かす気候変動を防ぎ、持続可能な地球社会を実現することをめざしていますが、そのためには人材育成・ネットワークづくりが重要です。インターンシップも、今後の活動の担い手育成につながる、大切な事業のひとつです。スタッフにとっても、いろいろなことに気づける、本当にいいチャンスです。

これまでも大勢のインターン生が来てくれました(過去のインターン受け入れ実績はこちら)。もちろんインターン期間中も大活躍してくれるのですが、インターン期間が終わったあとや大学卒業後もちょくちょく事務所に遊びにきてくれるのが嬉しいですね。上の写真みたいに、土日にシンポジウムを開催するときなんかにも元インターン生が手伝ってくれたりします。ありがたやありがたや。

そんな卒業生のひとりに、気候ネットワークでのインターンの思い出について書いてもらいました!ぜひぜひご覧ください。


藤野さん(立命館大学法学部卒・2012年度インターン生)

気候ネットワークの思い出を教えてください。

 シンポジウムやセミナーのお手伝いをした際に、多くの市民の方が環境問題に関心を持っていることに驚きました。その一方で、年配の方の参加が多く、同世代の若者の参加者が少ないことにもはっとしました。環境問題は生活する上でとても身近な話題ですが、あまりゆっくり考える機会がないのも事実だと思います。これからを担う若者がもっと関心をもたねばと感じたことが強く印象に残っています。

大学卒業後はどんな進路に??

 環境問題とは直接関係ない職場ですが、某国家公務員として関西で働きます。

インターンの経験が役に立ったことは?

 知らなかった分野の知識が深まったり、自分から新聞やニュースを読むようになったりしました。就職活動においても、企業によってはCSR活動などで環境問題に取り組むところも多いので、面接などで他の就活生より深い会話ができます。他の就活生とは違った視点で話せると、一目置かれることもあるかもですよ!

これからボランティアを始める人に一言!

 ボランティアやインターンを始めるきっかけは人それぞれだと思いますが、始めの一歩が踏み出せれば得られるものは大きいです。気候ネットワークでは、環境に対する知識が深まることは勿論、まるで家族のような温かい職員の方々や仲間と出会えるのも魅力です。また、普通の学生生活では接することのない、有名な学者さんや政治家さん達ともお話できるなど、貴重な経験をすることもできます。

 細かい知識がなくても大丈夫!みんなで一緒に学び、成長していきましょう!


 メッセージをくれた藤野さん、ありがとうございました!

アメリカはなぜCO2規制に動き出したのか? ~石炭からクリーンエネルギへ~

東京事務所の田口です。

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ブルース・バックハイト氏

 7月8日に東京で「アメリカはなぜCO2規制に動き出したのか?~CO2規制の最新情報~」というセミナーを開催しました。今回の講演者はアメリカから来てくださった元米国環境保護庁のブルース・バックハイト氏と環境団体シエラクラブのニコール・ギオ氏です。

アメリカの政策・NGO活動から学ぶ

 今年、アメリカの環境保護庁は、発電所のCO2排出規制を強める規制案を発表しました。一方、日本政府は石炭発電所を推進し続けています。つまり、アメリカと日本はお互いに逆行しているのです。

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シエラクラブのニコール・ギオ氏

 セミナーの前後に、バックハイト氏とギオ氏は日本のNGOや省庁、政治家、再生可能エネルギー分野のビジネスリーダー、弁護士、メディアとミーティングを持ちました。
  ミーティングの中で両氏は、「なぜ、日本は石炭発電を停止しないのか?」「なぜ、再生エネルギー導入が難しいのか?」という問題を提起しました。

情報開示・より良い政策によって、クリーンなエネルギーへ
~議論の共通テーマ~

 これらのミーティングを通して、以下の3つのポイントが挙げられました。

① 現在、日本のエネルギー政策は、国内石炭発電所からの実際の大気汚染質排出量(二酸化炭素や水銀、窒素酸化物、硫黄酸化物)等の発電所に関する情報が不足している状態で、打ち出されているそうです。逆に米国は、米国環境保護庁の発電所情報データベースを通して、一時間ごとの大気汚染物質排出量のデータを手に入れることができます。このような発電所の情報公開ができれば、日本国内のどの発電所の質が悪いか、また、その原因などが分かりやすくなります。
 これによって、政策立案者、事業者、住民等の中で議論が生まれ、より良い規制・政策を打ち立てることができます。

② 発電所のデータが手に入れば、シエラクラブ等の団体は環境・健康の費用対効果分析が可能になります。発電所からの排出量が分かれば、それによってどのような病気に罹患するのか分かるようになります。発電所からの汚染物質によって治療費や入院費用は、患者ではなく、電力会社が負担する動きが出てくるでしょう。

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EPAの情報をもとに算出された石炭発電所の廃止したことによる公衆衛生上の便益

➂ 再生可能エネルギーに関しては、日本はアメリカやオーストラリアとならび、太陽光発電能力がある国々の上位3か国に入ります。 
 現在、アメリカの太陽光と風力のコストは着実に減少し、石炭の価格は不規則に変動しています。
 日本は技術や土地、再生エネルギーの固定価格買取制度(いわゆるFIT)がありますが、それにもかかわらず、日本では他の途上国より再生可能エネルギーは進んでいません。政府は再生可能エネルギーを支援する積極的な政策がないどころか、FITの見直しも検討されています。日本も、再生可能エネルギーへの支援が高まれば、コストも減少するはずです。

世界と情報を共有し、つながろう!

 来日したバックハイト氏とギオ氏から、周囲を巻き込むほどのエネルギーを感じました。これまでは、私も、日本では、石炭発電の廃止は難しいと考えることもありましたが、両氏の話を聞いて、アメリカでそれは可能であり、日本でも必ず実現できると強く感じました。

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ギオ氏、バックハイト氏とNGO団体

 これから先、アメリカだけではなく様々な国の人々と交流し、情報を共有できれば、日本もクリーンエネルギー政策を採用するようになるのではないでしょうか。
 皆さん、一緒にがんばりましょう!

アメリカのCO2排出規制案については、↓もご覧下さい!
 アメリカ環境保護庁、画期的な石炭規制を発表
(DON’T GO BACK TO THE 石炭!ウェブサイト 2014/6/6記事)

国連気候変動ボン会議報告会~世界から取り残される日本の温暖化対策、これでいいのか~

 こんにちは、東京事務所インターンの桑田です。

去る7月2日、日比谷図書文化館日比谷コンベンションホールにて、国連気候変動ボン会議報告会が開催されました(CAN-Japan主催)。地球環境問題アナリストの末吉竹二郎さんをお招きし、ボン会議に参加した国際NGOのメンバーによる会議の様子や交渉の内容、そして今後の日本の温暖化対策について報告・議論が行われました。

ボン会議に参加したNGOメンバーによる報告

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国際NGOのメンバーによる報告の様子

世界は2020年以降の新枠組みに向けて動いている

まず、報告においては、世界が工業化前に比べて地球の平均気温の上昇を2度未満に抑えるという目標と、それに伴う2020年以降の新たな枠組みの合意に向けて精力的に動いているという指摘がありました。特に、今後の進展を占う意味でも重要な「2020年以降の国別目標案」の提示時期について、米中EUといった主要な国が明確にしてきているという点を強調していました。

目立つ日本の温暖化対策の遅れ

一方で、「日本の周回遅れが顕在化している」、「日本の温暖化対策に関してボン会議の参加者から厳しい意見が聞かれた」等と、日本の国際交渉での立場に対して危機感を募らせるNGOメンバーが多数。加えて、日本は国別目標案の提示時期を明確にしていません。目標案の提出が遅れるようなことがあれば、交渉への悪影響は深刻です。また、海外の石炭事業を支援する等、世界の脱石炭の流れに水を差すような行動を日本がとっていることについて、ボン会議で批判の声が聞かれたことも紹介されました。

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気候ネットワークのメンバーによる報告

「孤立無援」。

これは、日本の将来を考えるとつい思い浮かんでしまう言葉で、大学生の時に私の中国と韓国の友人が日本の今後について冗談気に言った言葉でもあります。この状態が現実化しつつあるのではないかと、NGOメンバーの報告を聞いて改めて思いました。

何か寂しい気持ちになりますが、この状況を踏まえて今後私たちがどう行動すべきか重要になってきます。

末吉さんの特別講演 “ビジネスの土台は「地球」”

国際NGOのメンバーの報告後、地球温暖化がもたらすビジネスチャンスとリスクについて末吉竹二郎さんより特別講演が行われました。「ビジネスは地球を土台としている、土台を壊してまで成長する意味はあるのか」。この末吉さんの言葉がこの国の企業の方の心に響いたことを願っています。

いえ、響いてもらわないと困るのです。

 ディスカッションで浮き彫りになった「国際社会と日本のギャップ」

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質疑応答の様子

そして最後に行われた質疑応答・ディスカッションにおいては、中国やアメリカの動向、日本の今後やるべきことに関して参加者から質問がありました。ここで改めて浮き彫りになったのは、国際社会との乖離とも見受けられる日本の国内の動向、他国と日本の気候変動に関する政策面の差です。この日本で事実に基づいた成熟した議論の必要性が強く感じられました。

サッカーのゲームでは、必ず勝者と敗者に分かれます。一方、気候変動は、「全員が勝者とならなければならないゲームであり、すべての人の問題」。この報告会において最後に発せられたメッセージの一つです。私たちもこの議論に前向きに参加しなければなりません。

 「大所高所」。この言葉を胸に。

ボン会議報告会のスピーカー
報告会のスピーカー

YouTubeで報告会の様子をご覧いただけます

実際の報告会をYoutubeで見ることができます 

国連気候変動ボン会議報告会のプログラム

  1. ボン会議参加NGOメンバーによる報告
  • 「地球温暖化の最新科学と、これまでの国際交渉」  
    土田道代(地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)) 資料(PDF)
  • 「ボン会議(ADP)の結果と今後の交渉の見通し」  
    小西雅子(WWFジャパン)資料(PDF)
  • 「気候資金~”緑の気候基金”最新動向~」  
    小野寺ゆうり(FoE Japan)資料(PDF)
  • 「2020年に向けた土地利用~森林減少・農業等~」  
    山下加夏(CIジャパン)資料(PDF)
  • 「国際社会が求めている日本の温暖化対策」  
    伊与田昌慶(気候ネットワーク/CAN-Japan)資料(PDF)
  1. 特別講演
  • 「世界から取り残される日本の温暖化対策、これでよいのか?~温暖化がもたらすビジネスチャンスとリスクを考える~」 
    末吉竹二郎さん(地球環境問題アナリスト)
  1. 質疑応答&ディスカッション

 *この催しは、平成26年度独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて開催されました。

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キャラクター「基金ちゃん」

気候ネットワークの新しいインターン生の石田です!

 石田自己紹介

 皆さん、初めまして。このたび気候ネットワークにインターン生としてお世話になることになりました。石田みずきと申します!

  京都市の出身ですが、現在は滋賀県立大学に通い、滋賀県に住んでいます。大学では、環境科学部に所属しておりまして、廃棄物分野の研究をしております。どのようにしたら、分別を皆さんに分かりやすくお伝えできるのか、日々悩んでおります!

「こどもエコライフチャレンジ」をお手伝い

  さてさて、気候ネットワークでは、「こどもエコライフチャレンジ」の事業を中心にお手伝いさせていただく予定です!

 そして、本日初めてこの事業の活動現場のお手伝いをしてきました!この事業は各校夏休み、冬休みを挟んで、二回の学習会が設けられていて、子どもたちが自身の生活を振り返ることができるという仕組みになっています!

 今回の一回目の学習会では、地球温暖化や生活との関わりというお話の後、地球温暖化にまつわるクイズをしました。そして私は、クイズの時に子どもたちに選択肢を選んだ理由をインタビューする係でした。子どもたちはとっても元気がよくて、環境についてそれぞれ一生懸命考えて発表している姿はとても微笑ましいものでした!

  更に、なんと、この事業は京都市立の全ての小学校で開催されているというではありませんかっ!?

 これはすごいことだと私は思っています。大学のある滋賀県も環境学習が進められていますが、滋賀県や他の地域でもやってみたいなぁと思いました。

 2005年から開始され、以降どんどん活動の輪を広げてきたこの事業…京都を飛び出してこれからは別の地域にも活動を発信する計画のようです!どんどん学びの輪や、こうした事業が広がっていくと素敵ですね!

 「環境問題は私達一人ひとりの問題だ。何とかしていかなくちゃ。」

 環境問題について大学で勉強していく中で、私は「問題の解決には一人ひとりの意識やライフスタイルを変えていく必要がある。」と、感じてきました。

 この「こどもエコライフチャレンジ」の事業を通じて私は、将来を生きていく子どもたちに、環境について学び、日常生活で少しでもActionを起こしてもらえたらなと思っています!!明日もお手伝いをする予定です!

  インターン生としてこれから一生懸命頑張っていきたいと思いますので、皆さん暖かく見守ってください!よろしくお願いします!!

IPCC第5次報告書報告会『あきまへん、地球温暖化』@京都

みなさん。はじめまして。

京都事務所のインターンをさせて頂いています、鈴木悠です。

現在、京都大学の大学院で「公共政策」という社会の様々な問題を誰が、どのように解決できるのかということを研究しています。これからどうぞよろしくお願いします!!

「IPCC第5次報告書 報告会『あきまへん、地球温暖化』@京都

 6月26日に京都で「IPCC第5次報告書 報告会『あきまへん、地球温暖化』」が開催されました。

この報告会では、国立環境研究所の肱岡靖明さんと京都地方気象台の新井眞さんのお二方から講演を頂きました。

肱岡さんは、IPCC第5次報告書の執筆者の一人として、最新のIPCCでは何が議論され、温暖化によって日本にどのような影響が生じ、どうやって温暖化対策をすればよいのかについてお話いただき、新井さんには、気象台で観測されたデータを用いて温暖化によって京都市の年平均気温、降水量、さくらの開花時期などにどのような影響が出始めているのか、という私達の生活に密着したお話をして頂きました。

 お二人に共通していたことは、「温暖化は将来のことではない」ということを改めて強調していたことでした。温暖化の影響で、日本では50年間で紅葉日が15日以上遅れている、1990年以降に高温となる年が頻出している(2010年の夏の平均気温は過去113年間で最高を記録!)、京都でも冬日が10年間で7.3日も減少しているとの報告がありました。

どうすればいいのか・・・?若者は・・・?

すでに影響が出始めている温暖化現象にどのような対策をとることができるのか。

肱岡さんは、「緩和策」と「適応策」の2つが必要と言います。

「緩和策」は、温室効果ガスの排出自体を削減する方法で、家庭では節電をしたり、家電製品を省エネ製品に買い替えたり、屋根に太陽光パネルを設置したりする、などがあげられます。また、温室効果ガスの吸収源強化(森林を増やすことなど)も緩和策のひとつです。

「適応策」は、すでに発生してきている温暖化の影響に対して、社会がどのように適応できるのということを考えることです。具体的には、温暖化による海面上昇のために防波堤を建て替えたり、気温が上昇した環境でも農作物が生産できるように品種改良をしたりする方法があります。

報告会にはたくさんの方にご参加いただきましたが、大学生などの「若者」は少なかったように見受けられました。地球温暖化という今だけでなく、僕達の子ども、孫などの「未来世代」に影響がでる現象に、社会の若者がどのように責任を果たせるのかということを改めて考えていかなければならないと感じました。

2013年度事業報告書を掲載しました

京都事務所の芝です。

NPO法人は事業年度終了後3か月以内に所轄庁に事業報告書や会計資料を提出しなければなりません。
多くのNPO法人と同じように、気候ネットワークの事業年度は4月~翌年3月です。新年度の4月になると、事務局では総会の準備がはじまります。
6月1日に開催された気候ネットワーク総会で、2013年度の事業報告と会計報告が承認されたので、これらの報告書を正式版として所轄庁に提出することが可能となりました。
気候ネットワークは本部事務所が京都にあるので所轄庁は京都府です。6月中に事業報告書を京都府に提出しましたので、【事業報告・収支報告】をホームページにも掲載しました。過去分もありますのでご覧ください。

「信頼されるNPO」をめざして、このような作業を抜かりがないようおこなうのも事務局スタッフの仕事です。