伊与田 のすべての投稿

気候をまもり、平和をまもる。パリへの行進「アースパレード2015」に参加しよう!

京都事務所の伊与田です。京都では風が冷たくなり、冬を感じる季節になりました。

COP21パリ会議、間もなく開幕。
温暖化防止の新しい国際ルール合意へ

2015年11~12月、フランスのパリで開催される国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)パリ会議。全ての国が温暖化対策を強化するための、2020年以降の温暖化対策の新しい国際ルールに合意することがめざされています(以下、パリ合意)。

COP21でパリ合意を成功させ、気候をまもることができるか(産業革命前からの地球平均気温上昇を1.5℃未満に抑える道に進めるか)。それとも、合意に失敗し、4℃上昇の「気候危機」に向かってしまうのか。人類だけでなく地球のすべての生き物の未来にとって、いま最も重要なテーマのひとつです。

 

COP21パリ会議の成功なるか?-国連会議の様子COP21パリ会議の成功なるか?-国連会議の様子
©Masayoshi IYODA, Kiko Network 2015

 

気候をまもる、パリへの行進。アースパレード2015

COP21開幕にあたって、安倍総理、米国のオバマ大統領、中国の習近平国家主席を含む世界の147ヶ国の首脳が参加し、パリ合意の成功を期して演説を行う予定になっています。市民から「気候をまもる国際合意を成功させてください」という強いメッセージを送ることで、難航する交渉を打開する世界のリーダーの決断を促す必要があります。

パリ会議の成功と、気候変動のない平和な未来をめざして、COP21開幕直前に、世界の数千万人の市民が一斉に「世界気候マーチ(Global Climate March)」というアクションをする予定です。日本でも、2015年11月28日、29日にアースパレード2015を各地で開催します。

このところ、ひっきりなしにメディアからアースパレードについての問合せの電話がかかってきています(注目されています!)。ぜひみなさんもお誘い合わせの上、お近くのアースパレードにご参加ください。

earth-parade-webアースパレード2015公式サイト

 

あるいは、みなさん自身が、みなさんの地元、団体でプチ・アースパレードを企画してください。少人数でも構いません。その様子を写真に撮影して、特設サイト「100万人のクライメート・アクション!」に投稿してください。

climate-action-album 特設サイト「100万人のクライメート・アクション」

 

パリでは、テロをうけて予定されていた気候マーチが中止に

当然、COP21開催地であるパリでも、大規模な気候マーチが予定されていました。しかし、11月13日にパリで発生した銃撃・爆破事件後、「安全を確保できない」としてフランス政府から気候マーチの開催許可がおりませんでした。本当に残念ですが、安全確保のためにはやむをえない側面もあるでしょう。パリで開催できない分、日本を含む世界中で、気候をまもろうという市民社会の力強い声をパリに届けたいと思います。

 

気候をまもることは、平和をまもること

さて、もしも私が「気候変動は平和を脅かす」と言ったら、こう思う人がいるかもしれません。

「また始まった!何でもかんでも温暖化のせいにするなんて笑」

しかし、(残念なことに)それは本当のことです。ずっと前から研究者は気候変動が食料生産、水資源へのアクセス、人口分布等に影響を与え、紛争や難民発生の要因となり、安全保障を揺るがすことになると指摘しています。世界の平和と安全保障について討議し決定を行う国連安全保障理事会が初めて気候変動を取り上げたのは2007年でした。今から8年も前のことです。

気候変動を防ぐということは、将来起きうる破滅的な自然の変化を防ぎ、平和をまもるということです。さらに、温暖化対策である省エネルギー・再生可能エネルギー普及を進めることは、世界各地に偏在する化石燃料をめぐる緊張を緩和し、紛争を避けることにつながる可能性があります。

シリアの紛争・難民問題と気候変動

シリアの紛争・難民危機についてニュースでご覧になっている方も多いでしょう。複数の調査研究は、シリアの不安定化要因に気候変動があると指摘しています。気候変動によってシリア国内を襲った異常な干ばつ等によって食料生産に甚大な被害がもたらされ、貧困が拡がり、政情が不安定になったことで紛争、難民が発生したというのです。

また、パリやレバノンでのテロ事件後、米国大統領選挙の立候補者のひとりは、気候変動で平和が脅かされ、テロの増加をもたらしうると主張し、気候変動対策の重要性を訴えています。ちなみに、シリアには、パリやレバノン等でテロ事件を起こしたとされるISの本拠地のひとつがあることが知られています。

私は、シリア危機が実際どれくらい人為的な気候変動によるのかという論争に参加するつもりはありません(私は中東地域研究の専門家でも、軍事安全保障の専門家でもありません)。私が言いたいのは、パリ合意を実現し、世界的に温暖化対策を強化しなければ、気候変動との関連の「疑われる」紛争がますます増えるだろうということです。

気候をまもり、平和をまもるパリ合意実現のため、アースパレードに参加してください

気候変動を止めることなしに、世界平和は実現できません。紛争・テロによって、そして気候災害によって傷つき苦しむ人々に哀悼の気持ちを寄せ、平和への祈りを広げるため、世界中の市民のグローバル・アクションに、あなたもぜひ参加してください。

アースパレード2015東京

日時:2015年11月28日(土) 13:00~
場所:日比谷公園野外音楽堂(東京都千代田区)

アースパレード2015京都

日時:2015年11月29日(日) 12:00~
場所:円山公園音楽堂(京都市東山区)

アースパレードの詳細は公式サイトにてご確認ください。

 

*私は、COP21パリ会議参加のためパリに出張するため、日本のアースパレードには参加できませんが、現地で気候をまもり、平和をまもるための活動をしてきます!

京都・祇園祭ごみゼロ大作戦~リユースでごみゼロをめざす~

京都事務所の伊与田です。日々の猛暑に参ってしまいそうになる今日このごろですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

最近もあちこちで観測史上最高気温や最多雨量などの新記録が出ており、熱中症の被害も頻発しています。フィリピンに帰った気候ネットワークのインターン生・マーヴィンさんからは、フィリピンに台風が立て続けに3つもやってきたと連絡がありました。これまでにない気候の時代に突入してしまっているように思います。京都もほんまに暑いですよ!

参考記事:温暖化する地球、日常化する異常気象?

京都・祇園祭の季節です

さて、この暑~い時期に開催される、日本を代表する京都の祭りといえば、「祇園祭」です。もともとは、京都で疫病に苦しんだ人々が厄除けを願って始めたのだとか。昨年度(2014年)には、62万人もの人が日本中から、世界中から集まったそうです。

今年も京のまちには山鉾が立ち並んでいます。実は気候ネットワーク京都事務所から徒歩すぐの場所にも、山鉾のひとつ「長刀鉾」があります。下の写真、山鉾のてっぺんにある長刀(なぎなた)が見えますでしょうか?

7月14日・長刀鉾のようす

クライマックスは山鉾巡行ですが、宵宵山の7月15日、宵山の7月16日には、京都の四条通りを中心にあちこちに山鉾が立ち並び、大勢の観光客で賑わいます。夜店や屋台も多く出店し、街は大いに盛り上がります。

「祇園祭ごみゼロ大作戦」でごみゼロをめざす!

ところが、そこで問題になるのが、ごみです。祇園祭では毎年約60トンものごみが出てしまうとのこと。

そこで、市民団体や行政などで構成される祇園祭ごみゼロ大作戦実行委員会は「祇園祭ごみゼロ大作戦」に取り組んでいます。これは、夜店や屋台のみなさん、ボランティアさんとで協力して、使い捨て容器ではなくリユース容器を使うなどの取り組みにより、ごみゼロの祇園祭をめざすものです。

2014年に始まり(日本初・世界初)、2013年には60トンを超えていたごみを、34トンまで減らすことに成功したそうです(出典:祇園祭ごみゼロ大作戦)。プロジェクトの詳細はウェブサイトをご覧ください(下の画像をクリック!)。

gion-gomizero

祭りがますます盛り上がる一方で、ごみは減るというデカップリング

個人的におもしろいなーと思うのは、「デカップリング(切り離し)」が実現していることです。2014年は前年に比べて観光客が増え、祭りがますます盛り上がる一方で、環境負荷であるごみはむしろ減ったのは、ごみゼロ大作戦の成果でしょう。

普通は活動量が増えれば環境負荷が増えると思われがちですが、必ずしもそうではないのです。日本を除く先進国のほぼ全てで経済成長とCO2排出のデカップリングが進んでいることが思い起こされます。

今年も、祭りが盛り上がりつつも、さらにごみ減量が進めばいいですね!

気候ネットワークも「祇園祭ごみゼロ大作戦」に賛同しています

この「祇園祭ごみゼロ大作戦」、気候ネットワークも賛同しています。ごみを燃やせば当然CO2が出ます。温暖化防止の観点からも、ごみを可能な限り減らしていかなければなりません。

もともとは、疫病の被害をうけて厄除けを願ったといわれる祇園祭。現代に生きる私たちは、地球温暖化による各地の異常気象の被害に思いを馳せつつ、その厄除けを願って京のまちを練り歩いてみる、というのはいかがでしょうか?祇園祭が、温暖化防止の願いがより一層広がっていくきっかけになりますように!

貧困・環境問題の解決をめざすキャンペーン”action/2015″~アースデイ東京でアピール~

京都事務所の伊与田です。

きょう4月22日は「アースデイ(Earthday;地球の日)」。持続可能な社会に向けて、地球環境のことを考え、行動する日です。日本各地で関連イベントが行われるみたいですね。

アースデイ東京2015 ”Yes, Peace!”

さて、先週末の4月18~19日には、約10万人が参加する、日本最大級の環境イベント「アースデイ東京」が東京・代々木公園で開催されました。戦後70周年である今年のアースデイ東京のキャッチコピーは”Yes, Peace!”。エネルギー、食と農、経済という3つのテーマをもとに、コンサート・ライヴや、NGOやNPO、企業などによる展示などが行われました(私も参加してきました!)。

IMG_1655

続きを読む 貧困・環境問題の解決をめざすキャンペーン”action/2015″~アースデイ東京でアピール~

2020年以降の新しい温暖化対策目標~2015年パリ合意の成功のために~

京都事務所の伊与田です。春の陽気が感じられるようになってきましたが、花粉症の方はつらいですね…(実は、温暖化が進むと余計に花粉量が増えるという研究もあります)。

地球温暖化で2040年までに花粉量2倍以上に? 米研究(CNNニュース 2013.03.14)

さて、そんな中、気候ネットワークが事務局を務めている、日本の気候変動NGOのネットワーク”CAN-Japan“はこのところ「あること」に取り組んでいました。

2020年以降の新しい温暖化対策の国別目標案(約束草案)とは?

まずは、新しい温暖化対策の国別目標案(約束草案)について、解説するページを作ることです。

【解説】2020年以降の温暖化対策の国別目標案(約束草案)~パリ合意のために~

これまでの国連気候変動交渉の合意に基づき、先進国と途上国の区別なく全ての国は2020年以降の国別目標案を、(準備できる国は)2015年3月31日までに提出することが求められています。一応、合意文書には「準備できる国は」とありますが、これは温暖化対策の責任も能力も比較的限られる途上国に配慮するものであって、日本が提出を遅らせて良いということにはなりません。

パリ合意を成功させるためには、各国が早期に野心的な目標案を提出し、新しい法的枠組み成立への積極的な姿勢を打ち出すことが必要です。他の先進国はもちろん、新興国と呼ばれる国の対策強化を促すためにも、先進国であり、世界第5位の大排出国でもある日本は、交渉に貢献するためにも期限までに野心的な目標案を提出する必要があります。

CAN-Japanは、IPCC報告や関連する研究、NGOのエネルギーシナリオ提言の議論に基いて、「温室効果ガス排出量を、2030年までに1990年比で40~50%削減する」との目標を提言しています(詳細はこちら)。

2030年に向けた日本の気候目標への提言(2014年・CAN-Japan)

新しい温暖化対策の目標案(約束草案)を整理し、随時更新!

もうひとつは、2020年以降の新しい温暖化対策の目標案について最新状況をアップデートするウェブページをつくることです。

CAN-Japan:2020年以降の温暖化対策の国別目標案(約束草案)の提出状況・一覧

このページでは、すでに目標案を公式に提出した国がどこかわかるように地図で表記しています。今のところ、スイスとEU28ヶ国が公式に提出しているので、合計29ヶ国が期限までに間に合わせています。

indc-watcher

 

また、各国の目標案のポイント(いつからいつまでに温室効果ガスを何%削減等)や、目標案の原文、関連する様々な分析へのリンクを一覧表にしてまとめています。

indc-watcher-fb02

気候変動の国際交渉の動きを見て、日本の役割・課題・可能性について考える参考として、ぜひご覧いただければと思います。

国際シンポジウム「日本の新しい温暖化対策目標を考える~2015年パリ合意の成功のために~」

国別目標案(約束草案)について、世界の最新動向や日本の役割を考える国際シンポジウムを3/20(金)に東京で開催します。

国際シンポジウム  日本の新しい温暖化対策目標を考える~2015年パリ合意の成功のために~

今最もタイムリー(?)なイベントの1つだと思います。世界的に著名な、米国の環境シンクタンク・世界資源研究所(WRI)のゲストも海外よりお招きしています。イベントの冒頭では、在日フランス大使館よりポール・フリアさんからご挨拶をいただけることも新しく決定しました。

気候変動に関心をお持ちの皆様、ぜひご来場ください!

化石燃料を「歴史」にしよう~2月13-14日はグローバル・ダイベストメント・デイ~

京都事務所の伊与田です。京都ではついさきほどから雪が降り始めました。明日はバレンタインですが、もしかしたらホワイト・バレンタイン(?)になるかもしれませんね。

さて、そんなときに突然ですが、「ダイベストメント(divestment)」って聞いたことがありますか?2月13~14日は、「グローバル・ダイベストメント・デイ」。世界中の人が、化石燃料への「ダイベストメント」への意思を示す日です。

 ダイベストメント(divestment)とは?

 ダイベストメント(divestment)は、「投資(investment)」の逆。つまり、これまであなたが利益を得るために投資したり、株などを買ったりしていたのをやめること(これまで出していたお金を引き上げること)です。これまでは、クラスター爆弾や対人地雷といった兵器の製造企業や、南アフリカのアパルトヘイトが非倫理的であるとして「ダイベストメント」の対象とされた例があります。

2/14,15は、グローバル・ダイベストメント・デイ

そして、きょう・あすの「グローバル・ダイベストメント・デイ」は、化石燃料への投資をやめよう、と呼びかけるものです。化石燃料への投資は投資家と環境の両方にとってリスクがあります。このキャンペーンでは、各界のリーダーに対して、ただちに化石燃料企業への追加的な投資をやめることを求めています。最新の科学によれば、地下に埋まっている化石燃料をすべて掘り起こして燃やすと、危険な気候変動を避けることができなくなります。企業は、地中の化石燃料の80%を地下に埋まったままにしておくことを誓約すべきなのです。

このキャンペーンを説明する、なかなかクールなデザインの動画もあります。(英語ですがアニメーションがわかりやすいです!)

化石燃料を歴史にする。
再生可能エネルギーを未来にする。

2015年パリ合意を成功させ、危険な気候変動を避け、持続可能で衡平な社会をつくるためには、脱原発と脱化石燃料を両立させていくことが肝要です。ながーいながーい人類の歴史を考えれば、化石燃料を使い始めたのなんてつい最近のこと。これからは再生可能エネルギーの未来に向かっていきましょう。というわけで、ぜひ今日と明日は化石燃料への「ダイベストメント」に思いを馳せて(?)頂ければと思います。

EvolvingBeyondFF-ja

2/14-15全国シンポジウム「市民が進める温暖化防止~クライメート・アクション・ナウ!~」も、グローバル・ダイベストメント・デイに参加しています。

明日2月14日から京都の同志社大学で始まる、気候ネットワーク主催の全国シンポジウム「市民が進める温暖化防止~クライメート・アクション・ナウ!~」は、国際キャンペーン「グローバル・ダイベストメント・デイ」に参加しています。ポスターセッションでは関連の展示がしますし、参加者で「化石燃料を”歴史”にしよう!」との思いを込めたフォトセッションを行う予定です。ぜひ、一緒にグローバルなキャンペーンに参加しましょう~。

なんと!この東アジアのキャンペーン担当のメンバーが、急遽台湾からシンポジウムに参加しに来日することにもなりました。全国シンポジウム「市民が進める温暖化防止~クライメート・アクション・ナウ!~」は、当日の飛び入り参加や部分参加も歓迎です。ぜひお越しください!

開催迫る!全国シンポジウム「市民が進める温暖化防止~クライメート・アクション・ナウ!~」

京都事務所の伊与田です。

京都でも寒い日々が続きます。これだけ寒いと、あれだけ暑かった夏など、まるで現実ではないかのように感じられますね。

大災害が相次ぐ夏…迫り来る温暖化の脅威

夏と言えば、思い起こされるのは、夏の京都・嵐山の水害です。2013年の台風の被害から復興が進む中、2014年に再び災害に見舞われました。あれは、私たちにひたひたと迫りくる温暖化の脅威を改めて実感させる出来事ではなかったでしょうか?京都府・福知山でも記録的豪雨で大変な被害を受けました。また、70人を超える死者がでた広島の豪雨・土砂災害も記憶に新しいところです。

cyclone-62957_1280

もちろん、一つの異常気象が温暖化の影響であると科学的に証明することは難しいのですが、温暖化が進んだ未来には、このような洪水や熱波などが増加すると予測されています。

*日本の気候変動影響について、政府の委員会がまとめた資料が最近公開されました(日本における気候変動による影響に関する評価報告書)。

異常気象・温暖化の専門家にきく、地球温暖化のいま・これから

京都の未来にも温暖化の足音が迫っている今、日本の異常気象の原因を追究する、気象庁の委員会のメンバーでもある専門家、木本昌秀先生をお招きして、全国シンポジウム「市民が進める温暖化防止~クライメート・アクション・ナウ!~」を2月14~15日に京都で開催します。

シンポジウム写真日程のみver

温暖化って今どうなっているの?今後の異常気象は?どんな対策をしたらいいの?…そこはかとなく持っている不安や疑問を当代随一の専門家に聞けるチャンスです!これを逃すともったいないですよ~。すでに全国各地より参加申込みを頂いていますが、この記事をご覧のあなたも!ぜひお誘い合わせの上、ご参加ください。

全国シンポジウム「市民が進める温暖化防止」

日程 2015年2月14日(土)~15日(日)
会場

同志社大学 新町キャンパス(京都市上京区)

アクセス

地下鉄烏丸線「今出川」駅から徒歩10分
京阪電車「出町柳」駅から徒歩25分
バス停「上京区総合庁舎前(旧:今出川新町)」から徒歩3分
市バス系統:51、59、201、203系統

地図はこちら

*会場には、省エネ・CO2削減のため、徒歩・自転車・公共交通でお越しください。必要に応じて、マイボトル等をご持参ください。

 参加費

(2日間共通)

一般 2,000円、会員・学生 1,000円、学生会員 無料
*当日ご入会頂いた方も会員価格でご参加頂けます*
(気候ネットワーク会員についてはこちら

申し込み

お申込みはこちらから

*または、1.お名前・ふりがな、2.ご連絡先(メールアドレスなど)、3.気候ネットワーク会員区分(会員/非会員/当日に入会予定)、4.参加予定の日程・プログラム(任意)、5.ご所属など(任意)、6.ご質問・メッセージ(任意)を添えてメール・お電話・FAXでお申込みください。

FAXでのお申込み様式はこちらから[PDF]/[Word]

プログラム

2月14日(土)

受付12:20~

※詳細は随時更新されます。

開会(13:00~)

挨拶 浅岡美恵(気候ネットワーク代表/弁護士)

基調講演
「気候変動と異常気象~気候科学の最新動向~」(13:10~)

IPCC報告書や気候変動の最新の情報についてお聞きします。

木本昌秀さん(東京大学大気海洋研究所副所長)

木本さん
木本昌秀さん(東京大学大気海洋研究所副所長)

ディスカッション

コーディネーター:室山哲也さん(NHK解説委員)

世界は2015年パリ合意に向けて動いている~日本の役割は?~(14:15~)

2015年までに温暖化防止の新しい枠組み合意を実現するため、日本も意欲的な温室効果ガス排出削減目標を掲げることが求められています。このセッションでは、専門家を迎え、国際交渉や政府内の検討をみながら、日本の役割について議論します。

亀山康子さん(国立環境研究所)

末吉竹二郎さん(地球環境問題アナリスト) 

平田仁子さん(気候ネットワーク)

kameyama_small
亀山康子さん(国立環境研究所)
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
末吉竹二郎さん(地球環境問題アナリスト)
平田仁子さん(気候ネットワーク)
平田仁子さん(気候ネットワーク)
気候変動防止に向けて~こうやって社会を変える~(16:00~)

気候変動問題を解決していくためには、政治、経済(お金の流れ)、人々のライフスタイル、価値観など様々な点で、新しい軸、新しい切り口からのアプローチが求められてきます。このセッションでは、斬新なアイディアや視点で社会変革を起こしている人たちからヒントを得て、持続可能な未来に向けて何が求められているのか考えます。

谷口真由美さん(大阪国際大学/全日本おばちゃん党)

佐藤潤一さん(グリーンピース・ジャパン)

関根健次さん(ユナイテッドピープル)

ー17:30終了予定ー

谷口真由美さん(大阪国際大学/全日本おばちゃん党)
谷口真由美さん(大阪国際大学/全日本おばちゃん党)
佐藤潤一さん(グリーンピース・ジャパン)
佐藤潤一さん(グリーンピース・ジャパン)
関根健次
関根健次さん(ユナイテッドピープル)

 

 

 

 

 

懇親会(18:15~20:15)

懇親会には別途4,000円がかかります。2/10までにお申込み下さい。

2月15日(日)

受付9:00~

分科会午前の部(9:30~11:45)

分科会1:市民・地域電力会社のつくり方
~電力自由化時代の再生可能エネルギー~

近年、脱原発を実現するために市民・地域による具体的なエネルギーシフトの取り組みが広がりを見せつつあります。こうした動きをさらに加速させ、市民・地域がエネルギー事業者、市民電力会社となりえる可能性を探ります。

出演:

  • ラウパッハ・スミヤ・ヨークさん(立命館大学経営学部教授)
    「ドイツのエネルギー・シフトの現状と自治体の取り組み」
  • 坂越健一さん(一般社団法人エネルギー情報センター代表理事/elDesign株式会社代表取締役社長)
    「新電力事業運営のポイント~情報活用の観点から」
  • 山崎求博さん(足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ事務局長)
    「発送配電分離+自然エネルギー屋久島の実態」
  • 二村睦子さん(日本生活協同組合連合会)
    「自然エネルギーの普及をめざす生協の取り組み」

共催:若手再エネ実践者研究会

分科会2:持続可能な社会は消費者の自立から
~環境教育と消費者教育の接点~

新しく出来た消費者教育の推進に関する法律を機に、環境教育と消費者教育の関連が深まりつつあります。温暖化防止のための新たな連携のかたちについて考えます。詳細はこちらから

出演:
大本久美子さん(大阪教育大学)
松宮秀典さん(滋賀グリーン購入ネットワーク(旭化成住工株式会社本社滋賀工場))
岸田蘭子さん(全国小学校家庭科教育研究会副会長・高倉小学校校長)
大関はるかさん(ひのでやエコライフ研究所)

(協力)環境市民、京都府地球温暖化防止活動推進センター、コンシューマーズ京都、京エコロジーセンター

分科会3:未来に石炭火力発電はいらない
~どう止める?急浮上する石炭ラッシュ~

世界のCO2排出量の約1/3を占め、最大の排出源である石炭火力発電。国内では、建設計画があいついでいます。石炭火力の問題点とは?原発も石炭もない未来のために、市民にできることはなにか?一緒に考えましょう。

出演:
松田宏明さん(広島県芸南地区火電阻止連絡協議会)
井田徹治さん(共同通信社)
平田仁子さん(気候ネットワーク)

分科会午後の部(13:00~15:15)

分科会4:2015年パリ合意に向けたNGO提言
~気候変動対策と脱原発を両立する道~

2015年の新たな国際枠組み合意に向けて、環境NGOはどんな政策提言を行い、どんなアクションを展開しているのでしょうか。各NGOから提言を聞き、市民がとるべきアクションについて、オープンな形で議論します。

出演:
佐藤潤一さん(グリーンピース・ジャパン)
平田仁子(気候ネットワーク)
早川光俊さん(地球環境市民会議(CASA))
松原弘直さん(環境エネルギー政策研究所(ISEP))
森下麻衣子さん(オックスファム・ジャパン)ほか

分科会5:スーパー・コンビニの省エネ・フロン対策

エネルギー消費やフロン類の利用が大きい食品流通の世界。今、スーパーやコンビニ業界では、省エネ・フロン対策が大きく変わろうとしている。業界の先進的事例を紹介し、今後の省エネ・フロン対策の方向性について討議します。

出演:
熊倉基之さん(環境省地球環境局)
ヤン・ドゥシェックさん(shecco Japan)
宇都慎一郎さん(株式会社ローソン)
石井武さん(イオンディライト株式会社)
二村睦子さん(日本生活協同組合連合会)
西薗大実さん(群馬大学教授・気候ネットワーク理事)

分科会6:大学省エネ・温暖化対策の促進
~低炭素キャンパスで大学の魅力をアップする~

京都の大学を中心に省エネ調査をした結果、大きな省エネの余地があることが分かりました。大学における省エネ・温暖化対策の先進事例や課題を共有し、魅力ある大学づくりへつなげます。

出演:
下田吉之さん(大阪大学)
小竹舞さん(エコ・リーグ)
島崎辰也さん(千葉商科大学)
石橋拓也さん(千葉商科大学)
鮎川ゆりかさん(千葉商科大学/気候ネットワーク理事)
谷垣岳人さん(龍谷大学)

共催:キャンパス・クライメート・チャレンジ

クロージング/全体会:全国キャンペーンに向けて(15:30~)

-16:30終了予定-

主催 気候ネットワーク
共催 同志社大学ソーシャル・イノベーション研究センター
Climate Action Netowork Japan(CAN-Japan)
後援

同志社大学政策学部・大学院総合政策科学研究科、京都府地球温暖化防止活動推進センター、京のアジェンダ21フォーラム、京エコロジーセンター、京と地球の共生府民会議、一般社団法人 地球温暖化防止全国ネット(全国地球温暖化防止活動推進センター)、滋賀県地球温暖化防止活動推進センター、奈良県地球温暖化防止活動推進センター、兵庫県地球温暖化防止活動推進センター、京都市、環境省、外務省、ほか

お問合せ  認定NPO法人 気候ネットワーク 京都事務所
TEL:075-254-1011 FAX:075-254-1012
MAIL:kyoto@kikonet.org
その他

このシンポジウムは、次の助成を受けて開催いたします。

・独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金(1日目ディスカッション①・
2日目分科会4)

・2014年度公益信託地球環境保全フロン対策基金(分科会5)

・二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(分科会6)

2015年は正念場!イベント「COP20リマ会議報告会~2015年パリ合意への道~」を開催しました

京都事務所の伊与田です。2015年になってから、もう1ヶ月がたとうとしています…。真冬のまっただ中、インフルエンザも流行っているようですが、みなさまお元気でしょうか??

さて、今回は、先週1月21日に東京で開催されたイベント「COP20リマ会議報告会~2015年パリ会議への道~」の様子をお届けします!主催は気候ネットワークも参加する、気候変動NGOのネットワーク組織CAN-Japanです。

COP20リマ会議の成果と課題を、実際に参加したNGOメンバーが報告

報告会では、実際にCOP20に参加したNGOのメンバーが、これまでの国際交渉の経緯や、リマ会議での論点とその結果、日本の政策課題などについて報告しました。

会場には平日の昼にも関わらず、一般市民、NGO/NPO、マスメディア関係者、事業者や学生など約170名もの方に参加いただき、気候変動交渉への注目が高まっていることが印象づけられました。

YouTubeより、報告会のようすを視聴いただけます!

報告「これまでの国際交渉 リマ会議までの経緯」
土田道代さん:地球環境市民会議(CASA)

まず、地球環境市民会議(CASA)の土田道代さんより、リマ会議に至る国際交渉の流れについて報告がありました(資料はこちら)。

Exif_JPEG_PICTURE

2011年のCOP19ダーバン会議で設立されたADP(ダーバン・プラットフォーム特別作業部会)では、2つの交渉テーマのもとで議論が行われています。第1に、2020年以降の新しい法的枠組みです。先進国、途上国の両方を含む全ての国が参加することになっており、2015年までに合意することがめざされています。第2に、2020年までの温室効果ガス排出削減レベルの引き上げです。

また、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」によって最新の科学的知見がまとめられた第5次評価報告書から、国際交渉に関連するポイントも紹介されました。世界がこのままのペースで温室効果ガス排出を続ければ、あと30年足らずで世界がめざす「2℃未満」を達成するために残されている排出枠を使いきってしまいます。長期的な観点からすれば、向こう15年間で実施する対策が、将来世代が生きる世界にきわめて大きな影響を及ぼすことになるため、2015年パリ合意が決定的に重要である、ということでした。

報告「各国の国別目標案に盛り込むべき内容と事前協議 2020年までの削減努力の引き上げ」
小西雅子さん:WWFジャパン

次に、WWFジャパンの小西雅子さんより、リマ会議の注目点であるADP交渉での決定内容や対立点、交渉における各国の立場や議論の変遷について報告がありました(資料はこちら)。

Exif_JPEG_PICTURECOP20リマ会議で決まったことで、特に重要なのは、2020年以降の新しい温暖化対策の国別目標案についてです。(用意できる国は)2015年3月までに目標案を提出するということはすでにワルシャワ会議で決まっていました。リマのポイントは、どんな情報を目標案として各国が提出するのかという点と、各国の目標案についてパリ合意より前に協議して引き上げるプロセス(事前協議)に合意できるかどうかでした。結果として、目標案に含める情報について決まりました。特に、自国の目標案が国際的に公平か、科学的に見て妥当かどうかについての情報も入れようということになったのは重要です。事前協議については合意ができませんでしたが、非公式にお互いの目標案をチェックすることはできるようになりました。

気候変動交渉は、以前は「先進国対途上国」という意味単純な対立がありましたが、リマでは、COP20ホスト国ペルーなどのラテンアメリカ諸国の先進国と途上国の間をとりもとうという姿勢が目立ちました。例えば、途上国への資金支援のための緑の気候基金(GCF)に、ペルーやコロンビアも拠出表明をしています。合意の成果は会議の最後の最後になって弱められてはしまいましたが、パリのCOP21に向けて最低限の道筋はつけられました。

報告「2015年合意の「要素」(elements)に関する議論」
山岸尚之さん:WWFジャパン

WWFジャパンの山岸尚之さんからは、リマ会議における2015年パリ合意の「要素」(elements)に関する交渉について報告がありました(資料はこちら)。

Exif_JPEG_PICTUREこの「要素」は、2015年パリ会議で合意する内容の「下書き」に相当するため、極めて重要ではありますが、今回のリマ会議で最終決定しなくてもいいとも言えるテーマでした。リマ会議では、COP決定文書の附属書として、要素に関する約40ページのペーパーがつけられました。要素のペーパーには、緩和(排出削減)、適応・損失と被害などといったテーマ毎に、各国の意見が選択肢として並べてまとめられています。

重要な論点としては、緩和の長期目標(世界全体で排出量を2050年までに何%削減、2100年までにCO2純排出をゼロにする等)があります。世界全体の長期目標は、それ自体は漠然としたところもありますが、これが決まると、各国の温室効果ガス排出量の削減目標への影響もあります。また、次の目標期間の長さ(5年か10年か?その先をどうするのか?)についても議論されていますし、どの国がどの程度の資金支援をすべきか、ということも重要な論点です。

今年の交渉では、要素についての議論が主役になります。また、パリ合意がどんな法的性質をもつのかも重要です。どんな内容が議定書のような法的位置づけのある合意文書に入るのか、何がその他のCOP決定と言われる一段低い位置づけになるのか、排出削減目標の扱いとも絡んで注目されます。

報告「REDD+について」
西川敦子さん:コンサベーション・インターナショナル・ジャパン

次に、コンサベーション・インターナショナル・ジャパンの西川敦子さんより、気候変動交渉における森林減少等の課題について報告がありました(資料はこちら)。

Exif_JPEG_PICTURE森林減少対策は、気候変動対策の観点からも重要です。IPCCの最新報告によれば、世界の人為的な全温室効果ガス排出量のうち、「農業、森林、その他の土地利用」による排出は24%を占めています。気候変動交渉では、REDD+(”レッドプラス”。途上国における森林減少・森林劣化からの排出削減等)と呼ばれるテーマのもとで議論が行われています。これまでも森林保護のプロジェクトは行われていましたが、気候変動の緩和という視点が入ることによって、炭素の定量化やクレジット移転などによってプロジェクトの拡大を後押しする影響があります。

2013年にポーランドのワルシャワで開催されたCOP19では、「REDD+のためのワルシャワ枠組み」に合意し、基本的なルールに合意することができていました。今回のリマ会議では、積み残しの議題について議論を行いましたが、合意に至らず、引き続き交渉を継続することになりました。2015年の交渉では、2020年以降の新しい枠組みにおけるREDD+の位置づけを明確にすることが期待されます。また、今急がなければ永久に失われてしまうような森林や生物多様性などを守るために、より一層の対策強化が必要です。

報告「日本政府へのメッセージ」
平田仁子さん:気候ネットワーク

最後に、気候ネットワークの平田仁子さんから、国内外の温暖化対策の動向を踏まえ、日本政府と日本のみなさんへのメッセージということで報告がありました(資料はこちら別紙1別紙2)。

Exif_JPEG_PICTURE今回のリマ会議で日本政府が注目されたのは、日本政府による、石炭火力発電の海外融資についてです。気候資金と呼ばれる温暖化対策のための資金支援のリストの中に、インドネシアの石炭火力発電事業への支援があることが現地で大きな問題になりました。また、気候資金には含まれませんが、石炭事業への融資の例が他にも多数あり、石炭発電を輸出していこうという姿勢も批判にさらされています。

日本の目標案(約束草案)については、2014年10月に約束草案検討ワーキンググループが設立され、一応議論が始まりました。しかし、提出時期も削減水準も不明で、リマでは他国から「いつ出すのか」とプレッシャーもありました。原発再稼働の議論もありますが、今後日本が数十%という排出削減が必要な中、再稼働による実際の排出削減効果はあったとしても微々たるものです。石炭火力発電の計画が増えているのも深刻な問題です。

日本は今後、早く、高い目標案を十分な説明をもって、提出する準備を全力で進める必要があります。また、全ての途上国を対象とする新しい枠組みをめざす交渉において、資金支援や損失と損害といったテーマにも積極的な貢献が求められます。さらに、国内では現在のところ、気候変動とエネルギーの政策が別々に検討されていますが、統合的に議論することが必要です。

「日本の温暖化対策は生ぬるい!」
~たくさんのご質問・コメントも頂きました~

報告の後には会場からたくさんのご質問をお受けしました。中国や、米国の交渉ポジションについてや、日本政府の温暖化対策が「生ぬるい」、「一般市民の温暖化問題への関心も高くない、どのように関心を高めていけるのか?」と、さらなる対策強化を求める声も多く聞かれました。NGOとしても、もっと社会的な関心を高めて政策を良い方向に変えられるよう、努力をしなければと思います。

2015年は大切な1年~リマからパリへ!~

リマ会議では限られた成果しか得られませんでしたが、各国は2015年パリ合意の実現をめざして交渉を続けています。各地ですでに悪影響が発生しており、今後ますます深刻化するとされる気候変動。報告会で山岸さんはパリ会議の成否は、「地球にとって、人類にとって、”運命の分かれ目”になるかもしれない」と指摘されていましたが、本当にその通りだと思います。2015年はとても大切な1年である、ということを社会的なコンセンサスにしていきたいと思います。

国際社会が懸念する日本の石炭火力発電所の建設ラッシュ

京都事務所の伊与田です。

きょう25日までドイツのボンで開催されている国連気候変動交渉会議。その現場では国際環境NGO・CAN(Climate Action Network)が、ニュースレター”eco”を日々発行しています。

昨日・10月24日のecoには、日本の石炭建設ラッシュを懸念する記事(Turn Back Japan: Don’t Go From Nukes To Coal)が掲載されました。国際社会は、日本の石炭重視の姿勢に強い懸念をもっていることがわかります。

eco-japan-no-coal

以下、ざっくりと仮の訳をつくってみました。

思いとどまれ、日本!:原発から石炭に行かないで

福島の悲劇的な原発事故は、原子力技術がいかに危険で持続可能でないものかを世界に示した。原発事故の影響を受けた人々は今でも苦しんでおり、日本にとって原発が選択肢にはならないことは明白だ。ECOは大震災の後、FITのおかげで再生可能エネルギーが急速に拡大したことに励まされてきた。個人や企業による省エネも、まだまだ日本に省エネの余地があることを証明した。だからこそ、ECOは、2016年から2027年までに25の石炭火力発電所(合計13,640MW)の建設計画があるというニュースに驚愕している。もし稼働すれば、毎年8200万トンものCO2を排出することになるだろう。ショックなことに、こういった計画のほとんどが福島事故後に検討されたものであり、今後もさらに増えそうなのだ。

エネルギー転換は全ての国で急務で、日本でも、正しい方向に転換することが重要だ。ヒントをあげよう:私たちがエネルギー転換について話すときは、CO2をたくさん出す技術に向かうのではなく、そういった技術をやめていくことを考えている。石炭は汚い化石燃料だ。IPCCは、もし我々がCO2をたくさん排出するインフラへの投資を転換しなければ、将来の排出削減が困難になるだろうと警告している。

ECOは、各国がIPCC報告書を読んでいるものと思っているが、もしかしたら重要な点が翻訳の都合で省略されているかもしれない、すなわち、石炭は原子力の代わりとして必要とされていないのだ。日本政府自身の研究でも、日本には大変な再生可能エネルギーポテンシャルがあることもわかっている。

ECOは、日本がとうとう本日、国別削減目標(約束草案)の議論を開始したと聞いた。うまくやる秘訣を教えようーつまり、石炭の拡大を止めることだ。そうすれば、2015年3月までに意欲的な削減目標を出しやすくなるだろう。

(10/24eco仮訳)

温暖化する地球、日常化する異常気象?

京都事務所スタッフの伊与田です。先日の台風でも各地に被害がでたようですね。気候が大変なことになっているような気がする今日このごろ、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

歴史的な記録が、次々と塗り替えられている

2014年6月1日、京都は観測史上最速で猛暑日を記録したばかりか、同年7月26日には、7月の気温としては観測史上最高の38.3℃を記録したと伝えられています。8月の気温は例年より低めでしたが、全国各地を未曾有とも言われるような気象災害が発生しました。記録的豪雨によって広島、京都などで甚大な被害をもたらしたことは記憶に新しいと思います。

日本だけでなく、このところインド、フィリピンなどでも豪雨・洪水で被害があり、フランスのモンペリエでは9月末に数時間で半年分の雨が降ったとのこと。なかなか尋常じゃないですね。

2050年の天気予報 日本版

ちなみに、世界気象機関は国連気候サミットにあわせて「2050年の天気予報」という動画を公開しています。今後の気候変化をイメージするにはわかりやすくておすすめですよ!

2014年夏の豪雨と地球温暖化?

2014年夏の各地の豪雨も、温暖化との関係がどうなんやろと言われるところです。気象庁の異常気象分析検討会が9月3日に発表した資料では、次のように書かれています。

地域気象観測所(アメダス)における、1時間降水量が50mm 以上や80mm以上となった年間及び8月の観測回数には、増加傾向が現れています。また、我が国の高層気象観測による上空の水蒸気量にも増加傾向がみられます。 「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第5評価報告書第1作業部会報告書、地球温暖化の進行に伴って今世紀末までに、我が国を含む中緯度の陸域のほとんどでは極端な降水がより強く、より頻繁となる可能性が非常に高いこと、大気中の水蒸気量が世界平均で 5~25%増加すると予測しています。

これらのことから、我が国における短時間強雨の増加傾向には、地球温暖化が関連している可能性がありますが、観測期間が短いことから、地球温暖化との関連性をより確実に評価するためには今後のさらなるデータの蓄積が必要です。

(出典:気象庁『平成26年(2014年)8月の不順な天候について ~異常気象分析検討会の分析結果の概要~』P.5)

すでに地球温暖化で豪雨が増えている可能性はあるが、現時点では確実なことは言えない、ということですね。ただ、IPCCなどの科学的知見では、温暖化のせいでこれから豪雨が増えていくという予測も示されているということです。これまでの豪雨について因果関係の完全な証明が難しいからと言って、これから対策をしなくてよいということにはならないと思います。

「異常気象は温暖化のせいですか?」

地球温暖化問題のことで人と話していると、「異常気象は地球温暖化のせいですか?」と聞かれることがあります(ちなみに、気象庁は異常気象のことを「30年に1回程度で起こる現象」と定義しています)。

科学的には、それぞれの異常気象について、「100%地球温暖化のせいだ!」とは言いきるのは難しいそうです。気候が変わる要因には人間活動のCO2排出による地球温暖化の他にも、自然的なもの(エルニーニョ現象とか)があります。人為的な地球温暖化が進む前にも、たまには、大変な豪雨や熱波は起こったはずです。それに、都市部の猛暑の場合なんかは、ヒートアイランドの効果も無視できません。

「いかさまのサイコロ」のたとえ

この、温暖化と異常気象の関係は難しいのですが、ひとつわかりやすいたとえ話があります。気候ネットワークのシンポジウムにもお招きしたことのある気候学者・江守正多さんの著書『異常気象と人類の選択』(2013年・角川SSC新書)にある「いかさまのサイコロ」の話です。

IMG_1433

 

サイコロの6の目が「異常気象」だとします。

サイコロを何度も振るといろんな目が出て、たまに6の目も出ます。「異常気象」はふつうのサイコロを振っていても、たまに起こることです。

さて、ここに、6の目が出やすくなるように細工されたイカサマサイコロがあるとします。これが温暖化した気候に対応します(温暖化する前がふつうのサイコロ)。このイカサマサイコロを何度も振るとやはりいろんな目が出て、たまに6の目も出ます。

数回振ったくらいでは、ふつうのサイコロとイカサマサイコロは区別がつきませんが、100回くらい振ると、明らかにイカサマサイコロのほうが6の目が出る回数が多くなることに気が付きます。これが、「温暖化のせいで異常気象が増えているといえるかは長期的に見なければわからない」ということです。

江守正多(2013)『異常気象と人類の選択』P.48-49

このたとえ、わかりやすくないですか?この書籍には、他にも温暖化の科学を考える上で参考になるお話がたくさんありますのでおすすめです。後ろの方の政策に関する話はちょっと違うかも…と思うところもありますが、示唆に富む内容と思います。

因果関係の複雑さを受け止め、乗り越える

こういう、因果関係の複雑さ、説明の難しさは、地球温暖化と異常気象に限った話ではありません。統計的に、たばこを吸う人は肺がんになるリスクが高いことが知られていますが、たばこを吸わない人も肺がんになることがあります。

a0001_007841

私が高校生のとき、ヘビースモーカーな保健体育の先生がいました。保健の授業で「たばこを吸ったらがんになりやすくなるから君たちはたばこはだめだ!」と説明する一方、「でも、俺はがんになってもいいからたばこを吸うんだ!」と言っていて、おいおい…と思った記憶があります。がんになりやすいと知っていながらたばこをやめられないのは、温暖化が進んで異常気象が増えるとわかっていながらCO2を出し続けるのと、少し似ているのかもしれません…。

不確実性がありながらも、リスクがあるのを理解した上でどんな行動を選択するのか?これは、温暖化だけでなく、ありとあらゆる問題につきまとうことです。自分なりに信頼できる科学的知見に学びながら、とるべき選択を考えることが大切なのだと思っています。

 

関連記事:「観測史上●●記録」を量産する時代~人類の生存を脅かす気候変動~

気候ネットワーク年次報告書2013を公開しました

京都事務所の伊与田です。

設立15周年を迎えた気候ネットワークの「2013年」

さて、本日14日、気候ネットワークの年次報告書・2013年度版を公開しました。

2013年はちょうど気候ネットワーク設立から15周年の年です。気候変動交渉、国レベルの政策提言、地域レベルの温暖化防止モデルづくりなど、ローカルからグローバルまで、温暖化問題の最新動向や、活動のようすをとりまとめています。ぜひみなさまご覧ください!

年次報告書の閲覧を希望される方へ

なお、これまでの年次報告書(2009年度~)もあわせてこちらのページにてPDF版でご覧いただけます。

報告書の紙版を希望される方は、こちらの問合せフォームより資料請求をお願い致します。