ワークブックのクイズにチャレンジしたみなさん、クイズをやってみてどうでしたか? ここでは、クイズのくわしい解説をします。まずは、クイズの解説を読んでみて、友達や家の人にもクイズを出してみましょう。

クイズ1
1人が1年間で出す食べ物のごみの量(フードロス)はどのくらいでしょう?
A:3㎏
B:15㎏
C:42㎏

正解は「C:42㎏」です。(2021年度 農林水産省より)
<解説>
日本では、1年間で約523万トンもの食べ物が捨てられています。それを日本に住む人の数で割ると、1人当たり1年間で42㎏の食べ物を捨てていることになります。日本の米の総生産量(そうせいさんりょう)が約700万トンなので、いかに大量の食べ物が捨てられいるかがわかりますね。食べ物のごみは捨てられて燃やされると地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)が出てしまいます食べ物がもったいないことはもちろんですが、食べ物を作るときや運ぶ時のエネルギーまでもがむだになっているのです。フードロスをへらすには、どうすればよいか考えてみましょう。

日本の食品ロスの現状(令和3年度)
https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/recycle/attach/pdf/230609-2.pdf
米の生産量 農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/06.html

クイズ2
日本で1ヶ月に使われるペットボトルをつなぐと、どれくらいの距離になるでしょうか?
A:沖縄から北海道までの距離
B:日本からアメリカまでの距離
C:地球から月までの距離

正解は「C:地球から月までの距離」です。
<解説>
日本はアメリカに次いで、一人あたりのプラスチック製容器包装(ようきほうそう)の廃棄量(はいきりょう)が多い国です。京都市民は1年間で180本のペットボトルを消費していると言われています。
▼くわしくは、京都市の使い捨てプラスチック削減チラシから見ることができます。
http://kyoto-kogomi.net/projects/plastic/

クイズ3
京都市の小学校の給食で飲まれている牛乳の紙パックは,回収されたあとどのようになるでしょうか。
A:ごみをもやす燃料にする
B:トイレットペーパーを作る
C:体そう服を作る

正解は「B:トイレットペーパーを作る」です。
<解説>
京都市立小学校、中学校、総合支援学校に通う児童・生徒が飲んだ後の牛乳パックは回収された後、「めぐレットペーパー」というトイレットペーパーに生まれかわります。この取り組みによって年間約120トンもの牛乳パックがリサイクルされているんですよ。みなさんの学校でも使われているかもしれませんね。

次のホームページから、牛乳パックがトイレットペーパーに生まれかわるまでを見ることができます。
▼京都市ごみ減量推進会議
https://kyoto-gomigen.jp/works/12.html

クイズ4
冬至(とうじ)はどのような日でしょう。
A:1年でいちばん寒い日
B:1年でいちばん昼が短い日
C:1年でいちばん明るい日

正解は「B:1年でいちばん昼が短い日」です。
<解説>
冬至は1年でいちばん昼が短い日のことです。2024年の冬至は12月21日で、京都府の日の出は7時1分、日の入りは16時49分です。(国立天文台データより)その日をさかいに、いちばん昼が長くなる夏至(げし、2024年は6月21日)まで少しずつ昼が長くなっていきます。冬は夜が長く気温も低いので、電気やだんぼうの使いかたを家の人といっしょに工夫してみましょう。
▼国立天文台
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2024/s2712.html

クイズ5
いちばん多くCO2を出す暖房器具(だんぼうきぐ)はどれでしょう?
A:電気ストーブ
B:エアコン
C:ガスストーブ

正解は「A:電気ストーブ」です。
<解説>
それぞれの暖房器具を1時間使うときに出るCO2は、電気ストーブは1559g、エアコンは445g、ガスストーブは594gです。(京都府地球温暖化防止活動推進センターより。注意:使う暖房器具の種類や、部屋のだんねつの状態や室温よって実際のCO2が出る量は変わります)電気ストーブはすぐに温かくなりますが、たくさんCO2を出します。エアコンは温まるまでに少し時間がかかりますが、CO2の排出(はいしゅつ)は他の暖房器具より少なくてすみます。暖房器具の特ちょうを知って、エコな使い方を工夫しましょう。

▼ひのでやエコライフ研究所
https://ss.hinodeya-ecolife.com/ecowiki/165.html

クイズ6
発電するときにCO2を出さないエネルギーはどれでしょう?
A:水力
B:風力
C:太陽光
D:石油
E:石炭

正解は「A:水力 B:風力 C:太陽光」です。
<解説>
水力、風力、太陽光、地熱、バイオマスなど自然にあるものを利用して電気を作ることができるものを自然エネルギーといいます。自然エネルギーで電気を作るときは地球温暖化の原因となるCO2が出ません。自分たちが使う電気をぜんぶ自然エネルギーにきりかえることを目指す国や地域、また企業や会社がどんどんふえています。

クイズ7
1人が1km 移動するときに、いちばん多くCO2を出す移動方法はどれでしょう。
A:自動車
B:バス
C:鉄道

正解は「A:自動車」です。
<解説>
一人が1キロ移動する時、乗り物によってCO2を出す量が変わります。自動車では130g、バスは57g、鉄道だと17gです。(2019年度の統計より)自動車は短時間でもたくさんのCO2が出ます。移動するときは、乗り物をえらびましょう。

▼環境省:運輸部門における二酸化炭素排出量(2019年度)

https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/content/001513823.pdf

クイズ8
いちごの旬はいつでしょう?
A:春から初夏
B:秋
C:冬

正解は「A:春から初夏」です。
<解説>
いちごの旬は3月~5月ごろです。いちごの実があまくなるのは15℃くらいだと言われています。たくさんとれる3月から5月にかけては、お店でもたくさん売られていますね。
京都で売られているいちごの大部分は温かい九州から運ばれてきますが、寒い時期(12月~2月ごろ)には、ビニールハウスの中をだんぼうで温めてさいばいされています。また、真夏のような暑い時期は、外国から飛行機で運ばれてくるそうです。つまり、旬以外の時期に売られているいちごは電気や熱などのエネルギーをたくさん使って育てることになります旬のものをえらんで食べることは、実はとってもエコなんですよ。

クイズ9
いちばん多く温室効果ガスを出すのはどれでしょう?(肉1㎏の生産から販売までに出る量)
A:牛肉
B:ぶた肉
C:とり肉

正解は「A:牛肉」です。
<解説>
同じ量の食肉を生産するのに、牛肉はぶた肉の4倍、とり肉の10倍以上の温室効果ガスを出しています。牛肉は環境への影響がとても大きいと言えます。牛などの家畜が育つときには、げっぷやおならからはCO2の20倍以上の温室効果を持つメタンが出ています。排せつ物からはメタンよりも温室効果の高い亜酸化窒素(N2O)が出ています。また牧草地を拡大したり、飼料を育てたりするために森林が切り開かれています。そのため、CO2を吸収する森や木がたくさん失われているのです。食べ物は人間にとって必要です。このクイズを通して何をどう食べるか、考える機会にしてみてください。

クイズ10
旬の野菜にはどのような特長があるでしょうか?
A:栽培(さいばい)するとき電気や熱をあまり使わない
B:おいしい
C:たくさんとれる
D:栄養がたっぷりある

正解は「A、B、C、D全部」です。
<解説>
旬の野菜は、その時期の自然の気温や太陽の光を利用して栽培されるので、だんぼうや電気をあまり使わずに育てることができます。だから栽培されるときに出るCO2が少ないのです。そしておいしく栄養がたっぷりあるとも言われています。また、たくさんとれるのでお店でも安く売られています。旬の食べ物を選んで食べると、おいしく栄養もたっぷりあり、エコになる、たくさんいいことがありますね。