アメリカはなぜCO2規制に動き出したのか? ~石炭からクリーンエネルギへ~

東京事務所の田口です。

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ブルース・バックハイト氏

 7月8日に東京で「アメリカはなぜCO2規制に動き出したのか?~CO2規制の最新情報~」というセミナーを開催しました。今回の講演者はアメリカから来てくださった元米国環境保護庁のブルース・バックハイト氏と環境団体シエラクラブのニコール・ギオ氏です。

アメリカの政策・NGO活動から学ぶ

 今年、アメリカの環境保護庁は、発電所のCO2排出規制を強める規制案を発表しました。一方、日本政府は石炭発電所を推進し続けています。つまり、アメリカと日本はお互いに逆行しているのです。

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シエラクラブのニコール・ギオ氏

 セミナーの前後に、バックハイト氏とギオ氏は日本のNGOや省庁、政治家、再生可能エネルギー分野のビジネスリーダー、弁護士、メディアとミーティングを持ちました。
  ミーティングの中で両氏は、「なぜ、日本は石炭発電を停止しないのか?」「なぜ、再生エネルギー導入が難しいのか?」という問題を提起しました。

情報開示・より良い政策によって、クリーンなエネルギーへ
~議論の共通テーマ~

 これらのミーティングを通して、以下の3つのポイントが挙げられました。

① 現在、日本のエネルギー政策は、国内石炭発電所からの実際の大気汚染質排出量(二酸化炭素や水銀、窒素酸化物、硫黄酸化物)等の発電所に関する情報が不足している状態で、打ち出されているそうです。逆に米国は、米国環境保護庁の発電所情報データベースを通して、一時間ごとの大気汚染物質排出量のデータを手に入れることができます。このような発電所の情報公開ができれば、日本国内のどの発電所の質が悪いか、また、その原因などが分かりやすくなります。
 これによって、政策立案者、事業者、住民等の中で議論が生まれ、より良い規制・政策を打ち立てることができます。

② 発電所のデータが手に入れば、シエラクラブ等の団体は環境・健康の費用対効果分析が可能になります。発電所からの排出量が分かれば、それによってどのような病気に罹患するのか分かるようになります。発電所からの汚染物質によって治療費や入院費用は、患者ではなく、電力会社が負担する動きが出てくるでしょう。

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EPAの情報をもとに算出された石炭発電所の廃止したことによる公衆衛生上の便益

➂ 再生可能エネルギーに関しては、日本はアメリカやオーストラリアとならび、太陽光発電能力がある国々の上位3か国に入ります。 
 現在、アメリカの太陽光と風力のコストは着実に減少し、石炭の価格は不規則に変動しています。
 日本は技術や土地、再生エネルギーの固定価格買取制度(いわゆるFIT)がありますが、それにもかかわらず、日本では他の途上国より再生可能エネルギーは進んでいません。政府は再生可能エネルギーを支援する積極的な政策がないどころか、FITの見直しも検討されています。日本も、再生可能エネルギーへの支援が高まれば、コストも減少するはずです。

世界と情報を共有し、つながろう!

 来日したバックハイト氏とギオ氏から、周囲を巻き込むほどのエネルギーを感じました。これまでは、私も、日本では、石炭発電の廃止は難しいと考えることもありましたが、両氏の話を聞いて、アメリカでそれは可能であり、日本でも必ず実現できると強く感じました。

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ギオ氏、バックハイト氏とNGO団体

 これから先、アメリカだけではなく様々な国の人々と交流し、情報を共有できれば、日本もクリーンエネルギー政策を採用するようになるのではないでしょうか。
 皆さん、一緒にがんばりましょう!

アメリカのCO2排出規制案については、↓もご覧下さい!
 アメリカ環境保護庁、画期的な石炭規制を発表
(DON’T GO BACK TO THE 石炭!ウェブサイト 2014/6/6記事)

国連気候変動ボン会議報告会~世界から取り残される日本の温暖化対策、これでいいのか~

 こんにちは、東京事務所インターンの桑田です。

去る7月2日、日比谷図書文化館日比谷コンベンションホールにて、国連気候変動ボン会議報告会が開催されました(CAN-Japan主催)。地球環境問題アナリストの末吉竹二郎さんをお招きし、ボン会議に参加した国際NGOのメンバーによる会議の様子や交渉の内容、そして今後の日本の温暖化対策について報告・議論が行われました。

ボン会議に参加したNGOメンバーによる報告

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国際NGOのメンバーによる報告の様子

世界は2020年以降の新枠組みに向けて動いている

まず、報告においては、世界が工業化前に比べて地球の平均気温の上昇を2度未満に抑えるという目標と、それに伴う2020年以降の新たな枠組みの合意に向けて精力的に動いているという指摘がありました。特に、今後の進展を占う意味でも重要な「2020年以降の国別目標案」の提示時期について、米中EUといった主要な国が明確にしてきているという点を強調していました。

目立つ日本の温暖化対策の遅れ

一方で、「日本の周回遅れが顕在化している」、「日本の温暖化対策に関してボン会議の参加者から厳しい意見が聞かれた」等と、日本の国際交渉での立場に対して危機感を募らせるNGOメンバーが多数。加えて、日本は国別目標案の提示時期を明確にしていません。目標案の提出が遅れるようなことがあれば、交渉への悪影響は深刻です。また、海外の石炭事業を支援する等、世界の脱石炭の流れに水を差すような行動を日本がとっていることについて、ボン会議で批判の声が聞かれたことも紹介されました。

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気候ネットワークのメンバーによる報告

「孤立無援」。

これは、日本の将来を考えるとつい思い浮かんでしまう言葉で、大学生の時に私の中国と韓国の友人が日本の今後について冗談気に言った言葉でもあります。この状態が現実化しつつあるのではないかと、NGOメンバーの報告を聞いて改めて思いました。

何か寂しい気持ちになりますが、この状況を踏まえて今後私たちがどう行動すべきか重要になってきます。

末吉さんの特別講演 “ビジネスの土台は「地球」”

国際NGOのメンバーの報告後、地球温暖化がもたらすビジネスチャンスとリスクについて末吉竹二郎さんより特別講演が行われました。「ビジネスは地球を土台としている、土台を壊してまで成長する意味はあるのか」。この末吉さんの言葉がこの国の企業の方の心に響いたことを願っています。

いえ、響いてもらわないと困るのです。

 ディスカッションで浮き彫りになった「国際社会と日本のギャップ」

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質疑応答の様子

そして最後に行われた質疑応答・ディスカッションにおいては、中国やアメリカの動向、日本の今後やるべきことに関して参加者から質問がありました。ここで改めて浮き彫りになったのは、国際社会との乖離とも見受けられる日本の国内の動向、他国と日本の気候変動に関する政策面の差です。この日本で事実に基づいた成熟した議論の必要性が強く感じられました。

サッカーのゲームでは、必ず勝者と敗者に分かれます。一方、気候変動は、「全員が勝者とならなければならないゲームであり、すべての人の問題」。この報告会において最後に発せられたメッセージの一つです。私たちもこの議論に前向きに参加しなければなりません。

 「大所高所」。この言葉を胸に。

ボン会議報告会のスピーカー
報告会のスピーカー

YouTubeで報告会の様子をご覧いただけます

実際の報告会をYoutubeで見ることができます 

国連気候変動ボン会議報告会のプログラム

  1. ボン会議参加NGOメンバーによる報告
  • 「地球温暖化の最新科学と、これまでの国際交渉」  
    土田道代(地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)) 資料(PDF)
  • 「ボン会議(ADP)の結果と今後の交渉の見通し」  
    小西雅子(WWFジャパン)資料(PDF)
  • 「気候資金~”緑の気候基金”最新動向~」  
    小野寺ゆうり(FoE Japan)資料(PDF)
  • 「2020年に向けた土地利用~森林減少・農業等~」  
    山下加夏(CIジャパン)資料(PDF)
  • 「国際社会が求めている日本の温暖化対策」  
    伊与田昌慶(気候ネットワーク/CAN-Japan)資料(PDF)
  1. 特別講演
  • 「世界から取り残される日本の温暖化対策、これでよいのか?~温暖化がもたらすビジネスチャンスとリスクを考える~」 
    末吉竹二郎さん(地球環境問題アナリスト)
  1. 質疑応答&ディスカッション

 *この催しは、平成26年度独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて開催されました。

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キャラクター「基金ちゃん」

気候ネットワークの新しいインターン生の石田です!

 石田自己紹介

 皆さん、初めまして。このたび気候ネットワークにインターン生としてお世話になることになりました。石田みずきと申します!

  京都市の出身ですが、現在は滋賀県立大学に通い、滋賀県に住んでいます。大学では、環境科学部に所属しておりまして、廃棄物分野の研究をしております。どのようにしたら、分別を皆さんに分かりやすくお伝えできるのか、日々悩んでおります!

「こどもエコライフチャレンジ」をお手伝い

  さてさて、気候ネットワークでは、「こどもエコライフチャレンジ」の事業を中心にお手伝いさせていただく予定です!

 そして、本日初めてこの事業の活動現場のお手伝いをしてきました!この事業は各校夏休み、冬休みを挟んで、二回の学習会が設けられていて、子どもたちが自身の生活を振り返ることができるという仕組みになっています!

 今回の一回目の学習会では、地球温暖化や生活との関わりというお話の後、地球温暖化にまつわるクイズをしました。そして私は、クイズの時に子どもたちに選択肢を選んだ理由をインタビューする係でした。子どもたちはとっても元気がよくて、環境についてそれぞれ一生懸命考えて発表している姿はとても微笑ましいものでした!

  更に、なんと、この事業は京都市立の全ての小学校で開催されているというではありませんかっ!?

 これはすごいことだと私は思っています。大学のある滋賀県も環境学習が進められていますが、滋賀県や他の地域でもやってみたいなぁと思いました。

 2005年から開始され、以降どんどん活動の輪を広げてきたこの事業…京都を飛び出してこれからは別の地域にも活動を発信する計画のようです!どんどん学びの輪や、こうした事業が広がっていくと素敵ですね!

 「環境問題は私達一人ひとりの問題だ。何とかしていかなくちゃ。」

 環境問題について大学で勉強していく中で、私は「問題の解決には一人ひとりの意識やライフスタイルを変えていく必要がある。」と、感じてきました。

 この「こどもエコライフチャレンジ」の事業を通じて私は、将来を生きていく子どもたちに、環境について学び、日常生活で少しでもActionを起こしてもらえたらなと思っています!!明日もお手伝いをする予定です!

  インターン生としてこれから一生懸命頑張っていきたいと思いますので、皆さん暖かく見守ってください!よろしくお願いします!!

IPCC第5次報告書報告会『あきまへん、地球温暖化』@京都

みなさん。はじめまして。

京都事務所のインターンをさせて頂いています、鈴木悠です。

現在、京都大学の大学院で「公共政策」という社会の様々な問題を誰が、どのように解決できるのかということを研究しています。これからどうぞよろしくお願いします!!

「IPCC第5次報告書 報告会『あきまへん、地球温暖化』@京都

 6月26日に京都で「IPCC第5次報告書 報告会『あきまへん、地球温暖化』」が開催されました。

この報告会では、国立環境研究所の肱岡靖明さんと京都地方気象台の新井眞さんのお二方から講演を頂きました。

肱岡さんは、IPCC第5次報告書の執筆者の一人として、最新のIPCCでは何が議論され、温暖化によって日本にどのような影響が生じ、どうやって温暖化対策をすればよいのかについてお話いただき、新井さんには、気象台で観測されたデータを用いて温暖化によって京都市の年平均気温、降水量、さくらの開花時期などにどのような影響が出始めているのか、という私達の生活に密着したお話をして頂きました。

 お二人に共通していたことは、「温暖化は将来のことではない」ということを改めて強調していたことでした。温暖化の影響で、日本では50年間で紅葉日が15日以上遅れている、1990年以降に高温となる年が頻出している(2010年の夏の平均気温は過去113年間で最高を記録!)、京都でも冬日が10年間で7.3日も減少しているとの報告がありました。

どうすればいいのか・・・?若者は・・・?

すでに影響が出始めている温暖化現象にどのような対策をとることができるのか。

肱岡さんは、「緩和策」と「適応策」の2つが必要と言います。

「緩和策」は、温室効果ガスの排出自体を削減する方法で、家庭では節電をしたり、家電製品を省エネ製品に買い替えたり、屋根に太陽光パネルを設置したりする、などがあげられます。また、温室効果ガスの吸収源強化(森林を増やすことなど)も緩和策のひとつです。

「適応策」は、すでに発生してきている温暖化の影響に対して、社会がどのように適応できるのということを考えることです。具体的には、温暖化による海面上昇のために防波堤を建て替えたり、気温が上昇した環境でも農作物が生産できるように品種改良をしたりする方法があります。

報告会にはたくさんの方にご参加いただきましたが、大学生などの「若者」は少なかったように見受けられました。地球温暖化という今だけでなく、僕達の子ども、孫などの「未来世代」に影響がでる現象に、社会の若者がどのように責任を果たせるのかということを改めて考えていかなければならないと感じました。

2013年度事業報告書を掲載しました

京都事務所の芝です。

NPO法人は事業年度終了後3か月以内に所轄庁に事業報告書や会計資料を提出しなければなりません。
多くのNPO法人と同じように、気候ネットワークの事業年度は4月~翌年3月です。新年度の4月になると、事務局では総会の準備がはじまります。
6月1日に開催された気候ネットワーク総会で、2013年度の事業報告と会計報告が承認されたので、これらの報告書を正式版として所轄庁に提出することが可能となりました。
気候ネットワークは本部事務所が京都にあるので所轄庁は京都府です。6月中に事業報告書を京都府に提出しましたので、【事業報告・収支報告】をホームページにも掲載しました。過去分もありますのでご覧ください。

「信頼されるNPO」をめざして、このような作業を抜かりがないようおこなうのも事務局スタッフの仕事です。

気候ネットワーク・ウェブサイトの不具合のお知らせ~原因を調査中です

こんにちは。京都事務所の伊与田です。

ブログ開設から約1ヶ月…、いろいろな方にご覧いただいているようで、嬉しい限りです。なお、このブログの構築も、プロボノの方に手伝っていただいたものです。ありがとうございます!

ただ、今回は残念なことに、あまり嬉しくないお知らせです。

ウェブサイトが表示されない!

ご不便をおかけして申し訳ありません

先週より、気候ネットワークのウェブサイトが閲覧しづらくなる不具合が発生しています。具体的には、気候ネットワークのウェブサイト(http://www.kikonet.org)にアクセスすると、実際のウェブサイトのかわりに、次のような表示がでることがあるのです。

Service Temporarily Unavailable

The server is temporarily unable to service your request due to maintenance downtime or capacity problems. Please try again later.

「一時的にサービスを利用できません」ということですね。いわゆる「503エラー」というやつみたいです。これじゃあウェブサイトを見ることができません。なんと悲しい…。せっかくアクセスしてくださったのに申し訳ありません。

現在プロボノさんのお知恵もいただきながら調査中です。しばらくは閲覧者のみなさまにご不便をおかけしますが、何卒ご容赦ください。

「F5」で再表示できます

もし「一時的に利用不可」というページが表示されてしまったら、キーボードの「F5」を押すなどして、同じページをもう一度読み込めば、問題なく表示されるかと思います。あまりいい解決策でもないのですが、取り急ぎの対応として。

ちいさなNPOのかなしさ?

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地球温暖化問題では私は国際交渉まわりの担当ですが、ウェブサイト管理のしごとをやっていることも多いです。ちいさなNPOの場合、広報やウェブサイト管理などの専門の担当をおくのって夢のまた夢ですよね。あれもこれも片手間で、何でも限られた人材でやらないとまわりません。

特にこういうトラブルが起きると、他の作業を中断せざるをえなくなったりして、トラブルについて1つ1つ調べながらえっちらおっちら対応しなければならないので悩ましいところです。ああ、辛い…。

でも、なんとか解決をして、タイムリーに適切な情報発信ができるようにしていきたいと思います。引き続き、よろしくお願いします!

 

2014年9月追記:サーバ移転しました

いろいろと調べた結果、WordPressとサーバの相性があまり良くないのでは?という話をちらほら目にしたため、レンタルサーバを新しいところに移転しました。その結果、今のところは順調に問題なくウェブサイトも表示されているようです。ご心配おかけしました!

「石炭融資を止めて!」政府に市民の声を届けるツイッターアクション

 東京事務所の田口です。

 「JBIC(国際協力銀行)の石炭融資にNO!」プロジェクトのキックオフから、4ヶ月が経ちました。海外NGOや市民団体と協力しながら、日本政府やJBICに石炭事業への融資停止をもとめる活動を続けています。

 JBICは日本企業が海外で事業を行うときに融資をする輸出信用機関(ECA)です。組織形態はさまざまであるものの、ECAは各国にあります。

 2007年~2013年の間に、OECD諸国はECAを通じて、石炭事業へ320億米ドル以上も融資しました。今日(6月16日)から開かれるOECD会議では、ECAを通した海外の石炭事業への融資について話し合われる予定です。

 これに先立つ6月11日、シエラクラブ、WWFなどを中心に、OECD諸国に石炭への融資をやめるようにもとめるツイッター・アクションが行われました。日本では気候ネットワークやWWFジャパン、FoE Japanなどが参加しました。
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ソーシャルアクションで、気候変動対策をもとめよう

 私はカナダで生まれ育ちました。世界の人からみると、日本人は平和を好む傾向があります。だから、無用な争いや対立を避けることが少なくありません。

 以前、私の日本人の友達が「外国人はデモが好き」と言っていましたが、そうではありません。

 「なにもしなければ、なにも変わらない」と私は答えました。

 つまり、考えていることや望んでいることを表現しないと、不満や意見はないと見なされ、何も改善しないのです。

 幸いにも、ソーシャルアクションはデモに限りません。AVAAZやChange.orgのサイトでは、オンラインで請願書に賛同することができます。ほかにも、パブリックコメント、ツイッター等のソーシャルメディアを通じて、誰にでも声をあげることができます。

 いま、ソーシャルメディアは、社会に対する意思を伝えることができる貴重なツールです。

 例えば2年前、化石燃料への公的助成金をやめさせようと、NGO団体350.orgがツイッター・アクションを始めました。

 このキャンペーンはロバート・レッドフォードなどのハリウッドスター達や政治家にも取り上げられて、約1秒ごとにツイートされました。
 そして、なんとこのアクションによって、リオ+20地球サミットでこの問題が議題にあがるにいたったのです。

#endfossilfuelsubsidiesツイッターキャンペーン 出典: Stephen Brown.
#endfossilfuelsubsidiesツイッターキャンペーン
出典: Stephen Brown.

 私たちが行ったツイッター・アクションでも、FoE, 350.orgをはじめとする世界中のNGOなどが、各国でのアクション開始から48時間に600回以上もツイートしました。

 日本では、このアクションのおかげか、ツイッター・アクションの日(11日)の「JBIC(国際協力銀行)の石炭融資にNO!」プロジェクトの訪問者数は平均より(3月~5月データ)約11倍に増えました。

 このような平和的なアクションによって、社会の問題を広め、ムーブメントを起こすことができます。
 1億3千万人の日本人が、真剣に考え、力を合わせれば、石炭融資は止められるはずです!

 

学生が見た!国連気候変動ボン会議~気になる中の様子は?~

みなさま初めまして。気候ネットワークボランティアの吉岡です。

わたしは現在大学3年生で、普段は気候ネットワークボランティアとして国際交渉の勉強会に取り組んでいます。このたび、ドイツで開催されている国連気候変動ボン会議にオブザーバーとして参加していました。

勉強ももちろんですが、国際交渉に臨む様々な人たち(NGOの方、交渉官の方、海外の若者などなど・・・)に実際に会うことで、様々な視点から交渉をとらえたいと思い、参加させていただきました。

会議もいよいよ終了。今回は、わたくし吉岡が会議場の様子をお伝えいたします!

 

会議場の様子は?ホテルが会場!?

ボン会議はマリティムホテルという場所で行われています。中には複数の会議室、気候変動関連機関・団体の出展ブースや、パソコンコーナーもあって、ほんとにここってホテル!?と思ってしまいました。中でも興味深かったのは、こちらのパネル。これまでの交渉や気候変動に関する政府間パネル( 。

たとえば先進国はどの分野(エネルギー、森林、農業など)にどれだけ資金援助を出しているのかが分かりやすくまとまっているパネルがありました

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会議場のいたる所にある展示パネル

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会議場1階のようす。展示ブースが並んでいます。

 「気候変動はワールドカップよりもグローバル」!!

ボン会議は各国政府の交渉ですが、会議には10代、20代のユースが少なくとも20人ほど参加していました(ほとんどが女子でした!)。彼らは未来の世代の一員として、交渉がうまく運ぶようにメッセージをだしています。

12 会議場前で、ユースによるアクションが行われました。「カーボン・チーム」(炭素チーム)と、「ネット・ゼロチーム」(純排出ゼロチーム)の対戦です。化石燃料に依存しない、クリーンな未来に向けたメッセージが込められています。

このほかにも、「Game of Climate」(気候のゲーム)と称して、“2015年に合意される新しい枠組みに必要な基準をクリアすれば勝ち!”というゲームに交渉官を巻き込み、ユースも2015年合意をどうしていくかの議論に参加しているんだ、ということをアピールしていました。

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会議もいよいよ終了

2週間に及ぶ会議もいよいよ 。本格化する交渉の中で、各国は対立を越えて議論を進めていかねばなりません。

今後の日本の動きにも注目です。昨年のワルシャワ会議COP19の結果、2015年の合意に向けて、先進国も途上国も全ての国が、事前協議のために国別目標案(温室効果ガス排出削減目標など)を、2015年3月までに提出するよう求められています。その決定をうけ、ボン会議では、各国が来年3月までに目標案を提出する意思を次々と表明しています。

そんな中、日本政府は来年3月までに提出できるかどうか未定としているようです。日本の出遅れが目立っており、環境NGOからは日本などに対し、目標案を2015年3月までに出すよう求める声が上がっています。

”Act locally”~温暖化対策を地域から世界へ~

 東京都では、日本で唯一「キャップ・アンド・トレード制度」が採用されています。これは、この制度に参加している企業ごとにCO2を排出できる量の上限(キャップ)を決めて、それを超えて排出する企業と排出できる量に余裕のある企業の間で取引(トレード)を行う仕組みです。

この取り組みで、東京都は3年間で大幅 排出削減に成功しました。今後もこの制度を発展させていくために、ほかの都市から学ぶなど、企業だけでなく行政もさらなる改善が必要であるとのことでした。

複雑な国際交渉がなかなか思うように進まない中で、やはりAct locallyを積み重ねていくことが、世界の道筋を築いていくのかもしれませんね。

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ついにボン会議も閉幕。次は10月に開催されます。

ボン会議の内容が気になった方は、7月2日開催の国連気候変動ボン会議報告会にお越しください!

国連気候変動ボン会議
~世界は2020年以降の新枠組み合意に向けて動いている~

NGOの期待に応えたノンフロンのダストブロワー工場を見学

東京事務所の桃井です。

先日、姫路にあるスプレー缶の工場に視察に行ったので、簡単に報告したいと思います。エヌ・ケイ・ケイ株式会社は、ダストブロワー(ほこりとばし)のノンフロン化をはじめて実現した会社です。話を聞くにつけ、ノンフロン化の実現にはいろんなドラマがあったことがわかって非常に面白かったです。

本題とは全く関係ありませんが、姫路といえば、大河ドラマの主人公・黒田官兵衛の故郷でもありますね。姫路城は現在改修作業のまっただ中で、白鷺城というより白すぎ城と言われるほど、真っ白になってました。。。

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白すぎ城…??

スプレー缶にフロンってまだ使われてる?

さて、スプレーの話題に戻しましょう。

スプレー缶にフロン類が大量に使われていたのは80年代。殺虫剤から化粧品に至るまでほとんどのスプレー缶にフロン(CFC)が噴霧剤として使われていました。オゾン層保護対策の規制がはじまるのとほぼ同時に、真っ先に消費者の目の前からなくなったのもフロン入のスプレーでした。その代替として、噴霧剤にはDME(ジメチルエーテル)に切り替えられています。DMEは、フロンのようにオゾン層破壊や地球温暖化はおこしませんが、炭化水素で可燃性であるため、多くのスプレー缶に「火気厳禁」の表示がされるようになりました。

しかし、一部のスプレーでは代替フロン(HFC)が使われるようになりました。その代表格がダストブロワー(ほこりとばし)です。精密機械などについたほこりを飛ばすための噴霧剤ですが、静電気などで火花が散って可燃性ガスに着火するリスクがあることから、HFCを使う必要があるとされてきました。ここで使われているフロンの種類はHFC134a(GWP=1300)、HFC152a(GWP=140)です。

家電量販店やホームセンターに行くとPC付属品のコーナーなどで山積みになってダストブロワーが販売されているのを見かけることがあると思います。ただ、家庭用よりは、パチンコ店、電車の改札機・券売機、銀行のATMといった機械の清掃といった用途が全体の7割を占めると言われています。

私たちが、ダストブロワーのフロン問題をとりあげはじめたのは今から10年も前のことです。2003年、気候ネットワークでは、ストップ・フロン全国連絡会と一緒に「脱フロンキャンペーン」をスタートし、そのときにまず最初のターゲットとしたのが、「代替フロンスプレーの購入・使用をやめよう」というものでした。2004年3月3日には、小池百合子環境大臣(当時)を表敬訪問し、キャンペーンについての説明をしています。小池大臣も「こんなところで未だにフロンが使われているとは知らなかった、環境省としてできることを考えたい」と述べられていました。

 ノンフロンダストブロワーへのチャレンジ

今回エヌ・ケイ・ケイ株式会社に伺い、お話を聞いてはじめてわかったことがあります。2004年当時、私たちが環境大臣を訪問し、フロンのダストブロワーを見せて「これが問題だ!」と伝えたニュースを知った彼らは、当時まだフロンのダストブロワーを作っていたため、これをきっかけにしてノンフロン製品の開発をがんばったのだそうです。ノンフロン化を求める私たちの期待に応えてくれたのだということがわかり、その心意気にも感動しました。そして、今では全体のダストブロワーの約半分くらいのシェアを持つようになったのですから、そのご尽力には敬服するばかりです。

ノンフロンのダストブロワー 2つの工夫

ノンフロンのダストブロワーは、DMEと、可燃性をおさえるためにCO2を混ぜているところがポイントです。普段私たちが目にするスプレー缶とは違う2つの工夫があります。

1)特殊吸収体の開発

これがノンフロンダストブロワーの成功の鍵をにぎっているようですが、逆さまにしても液状のDMEが吹き出さないようにパルプを使った特殊吸収体が開発されました。吹き付けた時に液状になって中身が出ると引火の原因になるからです。この特殊吸収体の開発で360℃どんな向きにしても液状にはなるのを防ぎます。

特殊吸収体
パルプでつくった特殊吸収体
2)缶のツーピース仕様

通常のスプレー缶は、スリーピースで、胴の部分を長方形の板を丸めて円柱にし、その後上下に丸い蓋をかぶせるタイプのものがほとんどです。ツーピース缶は、丸い金型をプレスしてつくられます。そのため、筒の横にも上の部分にもつなぎ目がありません。

ツーピースのスプレー缶の制作工程
ツーピースのスプレー缶の制作工程

エヌ・ケイ・ケイさんの実験では、現在使われているHFC152aのスプレー缶の方が可燃性で危険であるという実験結果が出ているという話でした。そして、HFCなどフッ素系ガスは、燃焼したときに毒ガス(フッ酸)などを発生するため、実際に事故も起きているということです。

改正フロン法でのスプレーの用途規制について

現在、ダストブロワー用のフロンについては、現在新たな規制案が検討されているところです。昨年の国会で改正された「フロン回収破壊法」で、フロンを使用した製品にGWP規制がかかることになり、今年4月24日の審議会(産業構造審議会製造産業分科会フロン対策WG)で、「噴霧剤(ダストブロワー)」も用途指定される案が出ています。現在の審議会の案では、2019年にGWPを10とする目標値が設定されています。

これまでの「フロン回収破壊法」では、冷媒に使われたフロン類は回収して破壊することが義務づけられていましたが、スプレー用のフロンは何も規制がなく大きな矛盾をかかえていました。こうした矛盾を解消できたことは一定の前進ですが、5年後と言わず、もっと早くできるはずです。

本物のノンフロンへ

これまで、「グリーン購入法」でダストブロワーについてはGWPが150以下であることを基準としてきたため、HFC152aも推奨されていました。そのため、フロン系のものをつかっていても「ノンフロン」などと偽の表示をしているまで見かけることがあります。これは明らかに偽装表示です。そして、最近ではGWPが4と非常に低いHFC1234zeという新たなフッ素系ガスがスプレーに使われているものが出始めました。これもフロンの一種で、環境への影響や毒性などについても懸念が残ります。

今回の視察内容については、今年度の「ノンフロンレポート(仮称)」で詳細をまとめる予定です。

最後に、視察をさせていただいたエヌ・ケイ・ケイ株式会社の畑中利文副社長をはじめとする姫路工場の皆様に厚くお礼申し上げます。

エヌ・ケイ・ケイの皆さんと
エヌ・ケイ・ケイの皆さんと一緒に記念写真。

原発も温暖化もない未来をめざす「キコジョ」が集結!「気候女子トーク」を開催しました

 こんにちは、東京事務所の江刺家(えさしか)です。

 去る6/1(日)、主婦連合会との共催により、シンポジウム「気候女子トーク 原発も温暖化もない新しい未来に向けた7つのポイント」を開催しました。参加者は90名に迫り、座席が足りなくなって急遽イスを追加するほど。
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当日の雰囲気は、このきらめく集合写真を見ていただければ説明はいりませんね。多様なテーマの講演と参加者同士のトーク、そして最後はチェロとピアニカのハーモニー&クマたちのダンスと、もりだくさんの内容で、盛況のうちに終えることができました。

気候女子=原発も温暖化もない未来をめざす女性

 インターネットで「気候女子」と検索してみても今回のシンポジウム関連のページ以外は見当たらず、どうやらこの言葉を使っているところは他にないようです。目新しさのおかげか「女子トークという点に興味を持った」という理由で参加してくださった方が10名以上もいらっしゃいました。

 気候女子=原発も温暖化もない未来をつくるために活動する女性、略してキコジョ(気候ネットワークのスタッフが命名しました)。

 今回、実に多様な分野で活躍するキコジョの皆さんにスピーカーとしてお越しいただきましたが、参加者の皆さんも同じ志を持つキコジョ&キコメン(?)ですよね。

 事前アンケート結果を見ると、スピーカーに負けず劣らずさまざまな方が集まってくださったことがわかります。学生、環境団体職員、議員、マスコミなど立場も違えば、年代も10代~80代まで幅広く、関心のあるテーマも異なります。

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 そんな方々と一つのテーマについて話し合う機会はなかなかありません。講演後の「気候トーク」の時間には、お菓子を片手に参加者同士で意見を交わしましたが、「トーク、よかった!」という感想をいただけたのは、多様な視点からの意見を聞き、話すことができたからではないかと思います。

 当日参加してくださった皆さん、ありがとうございました。

気候女子トークの動画、あります

 さて、今回のイベントはYouTubeでご覧いただくことができますので、「行けなかった~」という方はぜひチェックしてみてください。

市民のチカラで、気候変動を止める。