世界は今、危機の只中にあります。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミックによって、世界の感染者数は619万人、死者数は37万人を超え(2020年6月2日時点)、今もなお増え続けています。2020年11月の気候変動枠組条約締約国会議(COP)も、パンデミックのため、2021年11月へと延期されました。
人々の関心はこの新しい危機に集中していますが、気候変動というもうひとつの「古い」危機も依然深刻です。気候災害は世界各国・各地域で猛威を振るっており、適応可能な限界を超えて人々の暮らしや生命、そして経済・社会・文化の基盤に甚大な損失と被害を与えています。温暖化で永久凍土が溶けて氷に閉じ込められていた病原菌が解き放たれる恐れがあるともいわれています。
病原菌に限らず、気候変動は、貧困、格差、差別、紛争、暴力、自然破壊といった他の深刻な問題の「脅威を倍増させる(threat multiplier)」との指摘もあります。
コロナ危機と気候危機、この二つの危機にどのように向き合うべきでしょうか。 続きを読む コロナ禍と気候変動 #すべての危機と闘う