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自然エネルギー100%宣言事例 〜自治体〜

皆さんこんにちは!

気候ネットワークインターン生の塚本です!

自然エネルギー100%プラットフォーム発足に際して、すでに100%宣言をした団体を、インタビュー内容を基に連続コラム形式で掲載していきます。

第一弾として、宝塚市の事例を取り挙げていきます。

自然エネルギーの街、宝塚市

皆さんは宝塚市と聞くと、どのようなイメージを抱きますか?(手塚治虫博物館)

宝塚歌劇、温泉、手塚治虫が育った街、高級住宅街などなど様々な名所や有名どころで溢れる宝塚市ですが、実は、自然エネルギーの導入に大きく力を入れている自治体でもあるんです!

宝塚エネルギー2050ビジョンにおける自然エネルギー活用目標

宝塚市は、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入を進めていくための道筋として「宝塚エネルギー2050ビジョン」を策定しています。

詳しくはHPを見ていただければなと思いますが、簡潔に説明すると、省エネを進め、エネルギー消費量を減らした上で、再生可能エネルギーの自給率を上げることなどを長期目標として掲げています。

(宝塚市エネルギー長期目標値、宝塚エネルギ−2050ビジョンより)

上図の通り、宝塚市はエネルギー政策目標として2050年までに家庭部門・業務部門・産業部門において自然エネルギー電力及・熱活用率100%という野心的な目標を掲げています!

本当に100%を達成できる?

2050年までに電力・熱活用率100%を家庭・業務・産業部門において達成するというのは、他の自治体と比べてかなり進んだ目標であると言えます。

この高い目標をどのように達成していくのか、宝塚市地域エネルギー課職員の方に教えていただきました。

熱活用率100%の見通しは現状としては厳しい、、

宝塚エネルギ−2050ビジョン進捗状況によると、2015年度の数値は0.3%で、基準年度の2011年0.3%と比べると横ばいであることがわかります。

2015年の数値が0.3%であるのに対して、2050年の数値は100%となっています。

上記の目標をどのような施策の元に進めていくのか、担当者によると、「市内の家庭・業務・産業部門における太陽熱利用機器(集熱器や蓄熱槽を用いて、太陽エネルギーを冷暖房や給湯システムなどに活用する。)を大幅に導入していくことを施策の一つとして考えている。ただ現在抱えている問題として、公共建築物での導入には幾つもの制度が絡み合っていることに加えて、施設管理者への説明など様々な障壁が立ちふさがっています。現状としては熱利用100%達成に向けた先行きは不透明ですが、引き続き100%達成に向けて取り組んでいく次第です。」とのことです。

電力活用率100%に向けた方策

宝塚エネルギ−2050ビジョン進捗状況によると、2015年度の数値は13.2%で、基準年度の2011年10.6%と比べると2.6%増加したことがわかります。

また、2015年の数値が13.2%であるのに対して、2050年の数値は100%となっています。

熱利用よりは現状の数値が高いものの、それでも短期間での急激な数値上昇が見込まれることに変わりはありません。

100%達成に向けた施策としては、補助金制度を活用した市民・市内の事業者による太陽光発電設備導入(下写真がその一例)、市役所本庁舎の100%再エネ化、避難所を含めた公共施設での再エネ利用率の増大などなど多岐に渡ります。

上記の施策を効率的に行うための具体的な取り組みとして、再エネ相談窓口の設置、地元金融機関との連携による再エネ導入への支援、公共建築物における屋根貸しと税優遇の実施など、様々なアクターを巻き込んでの取り組みを行っていく見通しです。

(宝塚市すみれ発電3号機写真)←「宝塚市市民発電所設置モデル事業」により実施!

チャレンジ20目標!

100%という目標値の実現は長期にわたるため、その中間段階での進捗状況を図る目安となる「チャレンジ目標」を宝塚市は設定しています。チャレンジ20目標は、2020年までに達成する目標であり、その一例として1万kWの太陽光発電を新たに導入することが掲げられています。

またチャレンジ20目標の進捗確認が、2020年に宝塚市議会にて行われる予定です。

現状では、目標達成に向けて「すべきこと」は上記に示してきたように明確化されていますが、「どのように誰が具体性を持って進めていくのか」ということは曖昧なままでした。こう言った現状を是正するため、2020年という一つの契機に議論を活発化していくことが求められます。

市民が活用しやすい制度環境づくりを

インタビューの最後に、担当者の方から今後の課題についてお話ししていただきました。

「自然エネルギー100%という壮大な目標を達成するためには、市民の方々との協働が不可欠です。しかし、現状としては市民の方々が自然エネルギー拡充に資する環境として、優れているとは言い難いです。太陽光発電設備に対する補助金制度を整えても、そもそもそのことを知らない市民の方がたくさんいらっしゃる。自然エネルギー拡充に向けた講演会を何度か市内で行っても、人数が少ない事はおろか、参加者の八割ほどが毎回同じ市民の方々というのが現状です。

それでは市民の方々に協力してもらう事は出来ません。行政が抱く思いをいくら伝えたところで、市民の方々に理解していただく事は難しい。大切なのは伝え方で、分かりやすく説明し、市民の方々にとってのメリットを提示することが求められています。また、仕事や時間の関係でアクセスしづらい労働者層の方々や学生の方々といった様々なセクターを巻き込んでいくことも重要であると感じています。

壮大な目標であることは重々承知しています、その上で目標を達成するためには地道な取り組みが求められます。分かりやすい情報開示を行い、より多くの方々を巻き込み、初めは小さなうねりでも、徐々に大きな流れを作っていくことを意識していきたいと思います。」

自治体は今後の日本のエネルギー問題を支える大切なセクター

自然エネルギー割合の増大に取り組んでいる自治体は、宝塚市だけではありません。福島県、長野県など、少しづつですが野心的な目標を掲げる自治体が増えてきています。

福島原発事故後、分散型電力システムの必要性が高まってきています。それらを支えるのは大手の電力会社ではなく、地元の企業が地元のエネルギー資源を使って電力を作り、地元に電力を供給することが望ましいのではないでしょうか。

また、地方分権が進み、自治体がそれぞれのエネルギー政策を持ち、それぞれの実態に合った取り組みが進められてきています。市民、自治体、企業等の多様なステークホルダーが一丸となって地域のエネルギー問題について議論し、全体が納得できるようなエネルギー社会を作っていきたいものです。

そのためにも、自治体が市民とともに透明性のある制度づくりを行い、全セクターが地域の自然エネルギー拡充に資するような環境づくりをすることが期待されます。

参考文献:

・宝塚市地球温暖化対策実行計画概要版(区域施策編)、宝塚市環境部地域エネルギー課発行

・宝塚エネルギー2050ビジョンhttp://www.city.takarazuka.hyogo.jp/kankyo/energy/1014261/1010471.html

インターンを通して〜気候変動対策の何が問題か

こんにちは。

東京事務所インターンの愛琳です。

2017年3月から気候ネットワークでお世話になっていましたが、2018年7月いっぱいでインターンを終了しました。9月からはドイツのフライブルク大学で修士課程にすすみ、環境ガバナンスについて勉強します。1年半弱の活動を通して、わたしたちをとりまく気候変動問題について個人的に感じたことお話しします。

まずは自分の国のことを知る

 そもそも気候ネットワークでインターンをしようと思ったのは、私自身があまりにも日本の気候変動対策をめぐる動きについて疎すぎると感じてことにあります。

 当時インターンを始めた頃は、大学4年生になる直前で、周りには少しずつ内定をもらう子が出てきている頃でした。私は、海外の大学院に進学し、気候変動問題に関わる仕事をしたいと決めていたのですが、ふと「そういえば私って日本のことをどれくらい知ってるだろうか」と感じました。専攻が国際関係論だったこともあり、私も周りの友人たちも常に世界情勢ばかりに目を向けてきたものの、じっくり自分の足元について考えたことはなかったなと、焦り混じりの気持ちで始めたインターンでした。

 半蔵門に通うようになってすぐの頃に、早速「日本の石炭火力問題についてわかりやすくプレゼンする」というタスクがありました。はじめは「自分もまだ何も知らないのに人に伝えるなんてできない!」と思い焦りましたが、まさに「働きながら学ぶ」スタイルで、自分自身も問題について認識を深めるいい機会になりました。

 これまでの活動を通して、私が個人的に「ここが問題だよなあ」と感じたことが三つありました。それについて少し紹介します。

何が問題か:「流行」としての気候変動問題

 気候ネットワークでインターンをするようになってから、あらゆる場面で「若い人の関心が…」という話を伺いました。自分にもできることはないかと思い、まずは友人たちと話してみようと思いました。すると、ほとんどの友人が口をそろえて「気候変動?まあ小学生くらいの頃は授業なんかでもやったけど、そのあとはほとんど、ねえ」と言いました。

 思い返してみれば、わたしも小学生の総合学習で少し習った記憶で止まっているような気がします。そのあとは「エコカー減税」とか「省エネ家電」とかのフレーズのみで、議論のテーブルに上がっていることはあまりなかったように感じます。ある一人の友人は、「むかしは公害とか京都議定書とかあったから、そういう問題って”流行ってた”けど、いまはあんまりだよね。大事なのはわかるけど。」とまで言いました。

 たしかに、今の日本社会は「経済成長」という言葉がある種のトレンドのようになっているように感じます。ただ、気候変動問題は、流行り廃りの問題ではなく、私たちの未来を脅かす危機です。人々の関心が薄れようが高まろうが、その危機は着実にこちらに迫ってきているということを深刻にとらえなくてはいけないのではないか、と痛感しました。

何が問題か:国家の役割

 気候ネットワークでの活動の中で、とてもCO2排出量の多い石炭火力発電所の建設を推進する電力会社や国の政策のなかには、いわゆる成長戦略の一環、燃料費が”安い”ため経済的である、といった文言がいたるところにちりばめられていました。もちろん、正しく分析すれば石炭が経済的ではないことは明らかです。ただ、石炭の問題に限らず、人間にとって、長期的な価値を考えて目の前の利益をあきらめるのは難しいことです。地中に埋もれている石炭が現時点で安ければ、使ってしまえとなってしまいます。

 しかし、それではいずれ自分たちの首を絞めることになります。それを防ぎ、より理性的な判断を下すために、集団で行動するのではないでしょうか。とくに国家はそのためにあるといっても過言ではありません。

であるにもかかわらず、日本において石炭火力を推進する主体は、国家なのです。エネルギー基本計画のなかで堂々と石炭火力をベースロード電源として位置づけ、本来は歯止めになるべき環境アセスメントは形式上にとどまり、さらには国外にも石炭利用技術を輸出しようとしています。これは国としての機能を果たしていないといえるでしょう。

 石炭の利用による利益は、利用しないことによるメリットの比ではありません。目先の利益だけを考えて行動するようでは、この国にとって価値のある成長は見込めないのではないかと感じました。

 

何が問題か:無気力

 気候ネットワークに入るまで、欧米や数十年前までの日本と比べて、今の日本は市民社会の力がとても衰弱しているものだと思っていました。

 たしかに、データだけで見れば相対的に弱いような感があります。友人たちとの会話の中でもよく「たとえばわたしが石炭に反対、って表明したところでさ、それくらいじゃ何も変わらないんじゃないの?」「たとえばわたしがエアコンを使わないようにしたところで、どれくらいの変化があるかわからないよね」と何度も言われました。気候変動問題・エネルギー問題は、「規模が大きすぎるから個人でできることはない」という無気力感が蔓延していると感じました。 

 少なからず私もその点にはフラストレーションを抱いてた時期がありました。ただ、反対運動によって石炭火力発電所の新設計画が中止になった、あるいは大きく注目を集めているケースを間近でみさせていただいたことにより、そのようなモヤモヤは払しょくされました。

 わたしは主に東京湾周辺の石炭火力発電所の計画に対する反対運動の会(考える会)の活動をサポートしてきました。東京湾周辺では、千葉県市原市の計画が中止になったものの、依然として袖ヶ浦・横須賀・蘇我に大きな計画があります。考える会のメンバーは、少ない人数でも精力的にそして組織的に活動を続けています。それをしのぐような勢いで計画が推し進められていることは大きな問題です。

 しかし、私の友人や、きっと多くの人が思っているような「個人でできることがない」という無気力は正直お門違いなように思います。問題は、「共に行動してくれる人が少ないから」という点にあると感じました。「どうせかわらない」といった言い訳まがいのことをこぼす前に、まずは行動を始めている人たちに賛同する、自分の意思を表明するといった簡単なことでも、大きな力になるのだと思います。

これから

 さきほども書いたように、わたしはこれからドイツのフライブルク大学で修士課程にすすみます。ずっと関心のあったアフリカ諸国の都市における気候変動問題とエネルギー政策について学ぶ予定です。これだけ日本のことを言っておいて海外のことをやるの?と言われそうですが、気候変動問題は地球規模の問題です。わたしが最大限貢献できる場所は、いまは日本国内ではないと思っています。

 それでも、気候ネットワークでの活動を通して学んだことはこれからとても大切になると感じています。世界中から集まる学生たちと議論をするうえで、日本における現状とその問題を自信を持って話せるでしょう。また問題点だけでなく、日本にはこのように活動する人々がいるという紹介もできます。外から自分の国を見つめなおすことで、これまで見えてこなかったことも分かるかもしれません。

 日本の石炭問題の深刻さにため息をつくようなことも何度かありましたが、それに圧倒されずに忍耐強く取り組むスタッフ、考える会のみなさんの姿はこれからわたしが目指すべき姿だと感じました。皆さんに負けずに私もドイツでがんばります。

気候変動NPOが辿ってきた軌跡と展望〜学生インターンの目から

みなさんこんにちは。

気候ネットワークインターン生の塚本です。

気候変動NPOでインターンシップをしている身として、気候変動NPOの歴史や抱えている課題を知っておきたいという思いから、この記事を書こうと思い立ちました!

NPO法人の数がここ数年で増大

近年、NPO法人が職員の公募を拡大しており、大手転職サイトへの求人掲載数は過去3年間で3倍以上に急増したようです。その背景には、法人増や規模拡大に伴って、中途や新卒の募集が増加したことが理由の一つとなっているようです。

私見としては、従来よりもNPO法人で働くことへの抵抗が薄らいできているのではないかなと思います。また、社会課題を柔軟な働き方をしながら解決していきたいという、志ある人の数も増えてきていることがあるのではと感じています。

(出典:日本経済新聞2018年1月15日朝刊)

NPOってそもそも何?

NPOは営利活動を行う?

そもそもNPOというのは、Non Profit Organizationの略称であり、非営利団体を意味します。川口清史(2000年)はNPOについてこう言及しています、「正確にこの組織をいえば、Not for-Profit Organizationと理解したほうがいいと思います。forは目的ですから、利益のためではない組織という意味です」。

つまり、利潤をあげることもあるけれども、その利潤を再度その組織のミッションに基づき、活動のために使用する、ということです。

学校法人や福祉法人などと同様に、公共の利益のために活動しているNPOですが、それらとの違いは一体どこにあるのでしょうか?

まず、何と言っても、ミッションの実現のため、人々が自分の意志で、自発的に参画しているということです。また、行政や政府から強く独立しているといった特徴が挙げられます。比較的小規模で構成され、活動している点も一つ言えます。

NPOにはどんな種類があるの?

全てのNPOは、各々が確固としたミッション、目的を持って活動しています。それらの分野は多岐にわたり、福祉・環境・教育・医療・難民支援など、またそれらに対して分野横断的に取り組むNPOもしばしば見られます。

NPO活動を行う各個人の目的を見てみると、その根底にあるものは、世の中に求められていること/世の中が大切だと思っていることを実践するという意識に違いありません。

広義でのNPOが抱える課題

そんな中で、NPOを取り巻く問題が、過去から現在に至るまで数多くあることも確かです。戦後、四大公害から阪神淡路大震災に至るまで、様々な市民活動が展開されてきました。市民活動が大きく盛り上がってきた神戸での震災後、市民団体にとって念願の法律である「特定非営利活動推進法」が制定されました。NPOはそれ以降、法人格を得たことによって賃貸契約を結んだり、銀行口座を作ることが可能になったことで、活動の幅が大きく広がりました。

しかし、同時に多くの課題が同法に内包されていることも事実です。現在と違い当時は、寄付による相互的な税の減免措置がないことに加え、訴訟にかかる団体訴権が認められていないなど、法的問題は山積していました。

財政的に大丈夫?

賃金の面においても、多くの課題を抱えているといった状況です。自発的な活動であり、利益を顧みず社会貢献を果たすという側面がある一方で、一般的に大量生産大量消費型社会にある意味即した形で活動する企業は、利潤を究極的に追求します。たとえば、環境保全の側面で見たときに、社会に求められている活動をしているのはNPOであり、他方で大企業の活動は持続可能性の概念に逆向したものであると言わざるを得ません。

しかしながら、活動を続けていく上で、職員に賃金を払い、事務所の賃料を支払い、その他にも多くの経費がかかる中、職員を長期に渡って育成し養っていくという持続可能性面では、NPO活動が抱えている課題の一つであると言えます。

欧州はNPOのための資金制度が充実!

他方で、欧州の市民団体に広く見られる特徴として、それらが抱えている人数と資金力の強さです。資金面では、寄付金を集めやすい仕組みとして税金の優遇制度が整っています。また、比較的潤沢な資金に支えられていることもあり、100人を超える有給スタッフが在籍している団体もあります。そういった団体には、気候変動交渉の専門家が10人もいるなどといった状況があり、日本の状況からは大きく先を行っていると言わざるを得ません。

そのような状況を打破せんが如く、環境市民団体への資金援助が年々増えてきている事もまた事実です。環境意識の高い企業や財団、また個人寄付が、市民団体の運営において大きな力となっています。しかしながら、未だにそれらの額は十分とは言えません。

財政面のみならず、市民団体が社会の合意形成の過程に、民主主義的に組み込まれていくことが、民主主義の観点から強く求められていると同時に市民団体は積極的に行政に対するアプローチを継続的に行っています。

気候フォーラムと京都議定書

気候フォーラムって?

気候変動の文脈では、環境市民団体の台頭が顕著になり始めたのは、1992年の国連気候変動枠組条約が採択された時期であると言えます。特に、COP3京都会議に向けた気候フォーラムの結成並びにロビー活動は、気候変動業界における市民社会の目覚ましい活動の一つです。

気候フォーラムは、「市民の立場から二酸化炭素などの温室効果ガスの削減に取り組むとともに、気候変動枠組み条約第3回締約国会議において実効性のある削減議定書が採択されるよう活動する」(日本弁護士連合会、2001)ことを目的に設立された、温暖化防止を目的とした環境NPOが集うプラットフォームです。主な活動としては資料の作成・情報発信・地球温暖化問題に係る啓発活動・政府及び産業界への提言活動など多岐に渡ります。

COP3で京都議定書が採択されたあと、気候フォーラムは大きな役目を終えました。しかし、当然ながら温暖化防止活動は議定書採択で終わったわけではありません。京都議定書のルール作りを監視し、各国による批准、発効まで持っていくことが求められていました。

京都議定書採択後の気候変動NPOの役割

気候変動問題は極めて長期に渡り、市民の役割が大きい問題です。COP3での京都議定書採択を以て、気候フォーラムが解散するか、その役割を引き継ぐかどうか、議論がありました。結果として、1998年、気候フォーラムの後継組織として気候ネットワークが設立されました(今年で設立20周年です!)。

他にも、地球環境市民会議(CASA)グリーンピース・ジャパンWWFジャパンFoE Japanなどの環境NPOは、京都議定書採択以前からこの分野で活動を行ってきており、現在もCOPをフォローし、また国内でも気候変動・エネルギー政策への提言活動など幅広い活動を展開しています。

また、2009年のCOP15コペンハーゲン会議に参加したユースが中心となって、Climate Youth Japanというユースの気候変動NPOも設立され、活動を続けています(私もCYJのメンバーとしても活動しています!)。

気候変動NPOの今後に注目!

広い意味でのNPOが抱える諸課題から、気候変動NPOが辿ってきた軌跡をここに記しました。

今年2018年は、ポーランドはカトヴィツェにて開催されるCOP24、2019年はG20大阪開催など、重要なイベントが盛りだくさんです。気候ネットワークは気候変動NPOとして、これらの会議を監視し、提言活動及び情報発信を行う大きな役割があると思います。

また、気候ネットワークだけでなく他の気候変動NPOの活動についても知っていただき、ぜひ様々な形で支援していただければなと思います。

(文責:塚本悠平)

参考文献

  • 「NPO(非営利団体)とボランティア」、立命館大学人文科学研究所、2000年10月15日、(株)田中プリント
  • 「NPOも人手不足」日本経済新聞、2018年1月15日朝刊
  • 「21世紀をひらくNGO・NPO」、日本弁護士連合会・公害対策環境保全委員会編、2001年4月20日、(株)明石書店

エコチャレ交流会 3/2に参加して 

みなさまこんにちは。

インターンの塚本です。

先日私は、気候ネットワーク「エコチャレボランティア交流会」に参加してきました。

様々な経験を持ったシニアメンバー、環境教育の現場に

エコチャレボランティアの方々には、様々なバックグラウンドをお持ちの方が多数いらっしゃいます。

大先輩のみなさんが勢ぞろいなさっていた交流会に若者の参加はあまり見られなかったことは、私としては少しショックではありました。しかし、彼らの熱意や気概を大いに感じ、パワーをいただきました。

自己紹介

交流会の初めに参加者全員による自己紹介を行いました。

(自己紹介の様子)

その中で印象的だったのは、自動車エンジンの開発の仕事をしていらっしゃった方のお話です。「仕事現役の時には、温室効果ガスを大量に排出する自動車産業のエンジン部門におりました。引退してからは、次第に環境への思いが高まってきたこともあり、環境教育に携わるようになりました。今まで温室効果ガスの大量排出をしてきた分、今後は環境活動を通して温室効果ガスの削減に貢献したいと思って参加しています。」

それ以外の方々からも、仕事を引退した後に環境活動を行うようになったとの声が多くありました。エコチャレはこういった方々に支えられていることを知り、またどういった思いで環境教育に携わっておられるのかということを知ることができました。

学習会の様子を振り返ろう

2017年度に実施したエコチャレの様子を、各小学校がホームページに挙げているものを幾つか紹介します。

音羽川小学校

音羽川小学校のHPでは、「今回学習したことからスタートして、これから地球温暖化防止のために自分たちはどんなことができるのかを考え、発信していきます」との児童の発言が取り上げられていました。

納所小学校

また、納所小学校のHPでは、「他教科の学習においても環境問題に関することに反応し、課題を持って考えるようになりました。」とのメッセージと共に児童の学習の様子が掲載されています。

各小学校がそれぞれのHPにて取り上げているエコチャレの取り組みを紹介し、ボランティアの方々は大きく奮起されました!

こういった児童からの前向きな発言や行動の変化は、今後の活動の糧になること間違い無しですね!

クイズでアイスブレイク!

(クイズの説明を行う気候ネットワークスタッフ)

クイズは全部で8問ありました。いくつかピックアップすると、

  • 日本の温室効果ガス排出量の国別ランキング
  • RE100に加盟している日本企業の数
  • 日本全国の送電線と配電線の長さを足した長さ

などなど、実際のエコチャレ学習会で児童に出題しているようなものから、気候変動問題について普段から学びを深めていないとわからないものまで多岐に渡りました。

クイズを各グループ対抗で行うことで場がとても和みました!

私にとってのエコチャレ

私自身、エコチャレに初めて参加したのが約半年前となります。事前学習会と事後学習会の両方を経験させていただきました。環境教育の現場に立つのはエコチャレが初めてということもあり、わからないことだらけでした。

しかし、エコチャレのベテランスタッフ/ボランティアの方々に支えられ、なんとか実施のサポートを務めることができたと感じています。

またエコチャレを通して私自身、特に初等教育における環境教育の重要性を体感することとなりました。頭の柔軟な小学生への環境教育を行うことによって、将来世代として社会で活躍するであろう彼らに温暖化の脅威、また対策することの重要性を感じてもらうことは非常に大切ではないでしょうか。仮にエコチャレ自体の記憶が成長とともに薄らいでいくとしても、エコチャレで学んだことは、彼らの環境に対する考え方の大切な一部分として残っていくでしょう。

私にとって、そんなエコチャレを長年にわたって支え続けてきた方との交流会は刺激的であり、彼らへの感謝を伝える場ともなりました。

若者も環境教育に携わろう

先ほど少し書きましたが、エコチャレボランティアは仕事をリタイアした方々によって支えられている部分が大きいです。

しかし、今後の社会を担うのは現在の若者世代です。ベテランの方々だけではなく、若者世代が知識や経験を受け継ぎ、環境教育の担い手として活躍することが必要です。

エコチャレでは、小学生は環境教育を受ける立場です。若者は、いつまでも教育のみを受けるといった状況を打破しなければなりません。つまり、若者が気候変動問題の当事者として問題意識を強く持ち、温暖化防止に取り組むとともに、教育者として活動することが大切だと考えます。

日本のエネルギー政策を考える〜CASA第一回エネルギー学習会

皆様こんにちは!

気候ネットワークインターン生の塚本です。

先日私は、地球環境市民会議(CASA)主催の第一回エネルギー学習会に参加してきました! 以下、その報告をいたします!

多様なアクターが学習会に参加していました!

環境NPOのスタッフや企業の勤め人、行政職員から高校教諭まで、幅広い層の参加者が見受けられました。

参加者は全部で16名いました。金曜日の晩にもかかわらず多くの方々が参加していることに驚きました!

二つの市民団体の代表者の方々が登壇

全大阪消費者団体連絡会事務局長である飯田秀男さんや、CASA事務局長の宮崎学さんが登壇者として講義をしてくださりました。

エネルギー学習会では二つの論点がありました!

第五次エネルギー基本計画の検討が行われていることを踏まえて、学習会では二つの論点に絞って講義や議論が展開されました。

  1. 第四次エネルギー基本計画及び長期エネルギー需給見通しから見る日本のエネルギー政策の問題点を考える。
  2. 第五次エネルギー基本計画策定に向けた意見箱及びPC(パブリックコメント)提出に向けた戦略策定。

原発ゼロを実現しなければ!

 第四次エネルギー基本計画における争点として大きく挙げられるのが、核燃料サイクルを維持することによる原子力発電の推進・2030年エネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合・石炭火力発電所新設問題です。

 *ただし、議論が白熱したことにより、第一回エネルギー学習会では主に原子力政策について意見を交わしました。

図1 2030年エネルギーミックス(出典:エネ百科)

原発事故やもんじゅ騒動後の原子力政策はどうなってる?

 原子力政策に関して、近年日本中を騒がせたもんじゅ廃炉が学習会の議論の中心に据えられました。2011年東電原発事故を経験した日本国内における、原発反対といった世論は7年ほど経った現在まで弱まることはありません。

 しかし日本政府は、そんな世論を無視するかのごとく、第四次エネルギー基本計画策定後に公表された長期エネルギー需給見通しにおいて2030年エネルギーミックス(上記図1)が発表されました。2013年段階では電源構成の中で原子力発電はわずか1%を占めるといった状態でした。それもそのはず、使用済み核燃料の再処理や貯蔵場所がないことはおろか、汚染水の漏出などあまりにも多くの問題が露見したからです。それに対する世論は厳しいものでした。現在でも、原発再稼働や新設への反対運動は全国規模となっています。

 それと同時に、財政面でも技術面でも破綻した日本の核燃料サイクルを、果たして日本政府がどのように進めていくのかということに対して、学習会参加者の多くが不透明感を覚えました。

政府の見解を見てみよう!

 そんな原子力発電を推し進める政府の見解として、安定供給及びコストの低さを挙げています。化石燃料の使用による温室効果ガスの大量排出は気候変動を促進させ、片や再生可能エネルギーは不安定電源であり、主幹電源にはなりえない、それらが日本政府の原子力推進時にしばしば言及されるものです。

 しかし、それらの主張には大きな欠陥があります。まず一つ目の理由に、原発のコストは年々上がってきており、逆に再生可能エネルギーの価格は年々下がってきていることが挙げられます。原発は、燃料の殆どを海外から輸入しており、政府の言う「準国産資源」では決してありません。

再エネコストは低下し、原発コストは上がる

 また、日本経済新聞朝刊(2018年1月17日)によると、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は、「2010年から現在までに太陽光発電のコストが73%、陸上の風力発電のコストが約25%下落したとの調査結果を2018年1月13日に発表した。同機関は、太陽光発電のコストが2020年までに2017年比で半減する可能性があると見込む。」と発表しました。つまり、再生可能エネルギーの電力価格の減少と原発コストの上昇とが同時に起こっているということです。

参加者間での質疑応答

Q.再エネと原子力、結局どっちが高いのでしょうか?

→計算モデルによって数値は異なるが、原発の方が長期的に見ると高い、といった的確な返答を、CASA早川さんより頂きました。

Q.原発の段階的廃止に向けて、国は予算を削減していくべきですか?

→非常に繊細な問題であることは間違いないです。ただ一つ言えることは、廃炉しようがしまいが、いずれにせよ政府から多くの予算が振り分けられることになります。現状では、東電原発事故以来、原子力研究者数や原子力を学ぼうとする学生の数が急速に減ってきていることがわかります。そうなると、廃炉したくてもそれを実施する人員や研究の蓄積がなくてはどうにもなりません。

Q.核燃料サイクルはすでに破綻していると言えますが、日本政府は断固それを推し進めようとしています。いずれ日本が核燃料サイクルを放棄した場合、現在使用済み核燃料の貯蔵地である青森県からどこに移すのでしょうか?

→日本政府は、核燃料サイクルを放棄した場合の仮定を考慮していないようです。青森県としては、再処理ができない場合は、すべての使用済み核燃料を元あった場所、即ち各地にある原子力発電所に返納するという見解を明らかにしています。

(CASA第一回エネルギー学習会 質疑応答の様子、筆者撮影)

 

学習会を終えて。。

 本学習会において、まず感じたこととして、30歳以下は私一人だけだったことです。エネルギー問題に関心のある若者が少ないことは常日頃から感じていますが、16人中1人というのはどうもやるせない気持ちにさせられました。次回は私が所属しているClimate Youth Japanのメンバー及び、気候ネットワークインターン生を引き連れて第二回エネルギー学習会に参加します。様々な年齢層が意見をかわさなければ、真の衡平な視点からの意見交換はできないと考えます。

みなさんも第五次エネルギー基本計画に意見を出しましょう!

 また、本学習会を通じて改めて認識したこととして、第四次エネルギー基本計画の内容は、第五次計画策定において変更を必要としており、また現状にそぐわないものであることです。2014年に閣議決定された第四次計画は、パリ協定の目標である2度/1.5度を考慮しておらず、石炭火力発電の新規増設計画は見るに耐え難く、更には再生可能エネルギーの世界的、また国内においても分散型電源が指数関数的に増加しているなどの、多様な状況の変化を内包していません。我々市民の意見を政府の意思決定過程に届けるために、意見箱及びパブリックコメントへ個人また団体による提言が望まれます。

 

エネルギー政策に関する「意見箱」│資源エネルギー庁
http://www.enecho.meti.go.jp/category/others/basic_plan/opinion/

日本の税金でインドネシアの海を汚さないで!~現地住民が批判する日本の石炭支援~

こんにちは。東京事務所インターン生の酒井です。

今回は、インドネシアのチレボンから緊急来日した現地NGO・弁護士の方々の2日間に同行しました。現地の司法判断に対する日本企業の対応と彼らの訴えについて、報告します。

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LUSH LIVE TOKYOに参加して 2

 こんにちは。東京事務所インターンの愛琳です。わたしも5月16・17日の二日間、LUSHの社内向けイベントLUSH LIVE TOKYOに参加し、石炭火力発電所の建設計画に関する問題についてブースを出しました。ここでは、ブースの内容や参加スタッフの方々との交流について報告します。

 

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LUSH LIVE TOKYOに参加して

 

 こんにちは。酒井芳乃です。4月から気候ネットワーク東京事務所のインターン生になりました。早速、5月16・17日にディファ有明で行われた、LUSH LIVE TOKYOに参加してきました。LUSH LIVE TOKYOは、日本のみならず、アジア各国のラッシュのショップマネージャーを対象にした社内向けのミーティングです。気候ネットワークは、LUSHが人・動物・自然環境が持続可能に共存できる社会の実現を目指して行っている企業活動のパートナーとして、今回、石炭火力発電所計画についてのブースを出展しました。

 

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日本によるインドネシア石炭火力発電所への援助支援 ~住民らが来日、支援中止の必要性を訴える~

こんにちは、3月から気候ネットワーク東京事務所でインターンをしていますエバデ・ダン愛琳です。まだまだ日は浅いですが、早速重要な問題について深く考える機会に触れました。今回は3月24日に文京シビックセンターで開催された、インドネシア住民ら3名と現地NGO代表者1名を招いたセミナー「村の生活と環境を壊す石炭火力への援助支援を止めて!:インドラマユから日本のODAを問い直す」を中心に、インドネシアで何が起きているのか、来日の真意について報告します。

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