「石炭火力発電」タグアーカイブ

「オックスファム・トレイルウォーカー」50kmの山道を踏破しました!

こんにちは。京都事務所の近藤です。

7月11~12日、気候ネットワークの事務局メンバーでチームを作り、「オックスファム・トレイルウォーカー東北2015」に参加しました。4人1チームで24時間以内に50キロメートルの山道を歩きます。

以前のブログ「オックスファム・トレイルウォーカー2015に参加します!」もご覧ください。

いよいよ福島に到着~前夜にはプレイベントも~

出発の前日に京都を出発して大会が行われる福島県二本松市に到着しました。出発前夜にはトレイルウォーカーのプレイベントが行われました。そこでオックスファムのパートナー団体として、気候ネットワークも、脱原子力・脱石炭・自然エネルギー100%への思いなど、あいさつをさせてもらいました。全国各地、また世界各地からの参加があり、体育館は出発前の熱気に包まれていました。参加者の4分の1は海外の方だったそうです。

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7月11日AM10:00スタート!

当日は晴天。いよいよ、スタートです。他のチームの出だしも気になりましたが、4人で決めた自分たちのペースを守りながら歩きました。一山超えて、最初のチェックポイントに到着しました(今回のコースには合計3つのチェックポイントがあるのです)。気温が高くて日差しも強かったので、この時点で何人かのリタイアがでたようでした。2人以上のリタイアが出たチームは他チームと合流するルールになっていたので、私たち4人は2人チームと合流することになり、6人で歩き出しました。

安達太良山の山頂でClimate Action Now!

1つ目のチェックポイントを超えると次に目指すのは安達太良山の山頂です。最後の上り坂は急な上に、岩がゴロゴロしていたり、小石があるところは滑りやすく足場が悪く体力を消耗しました。山頂では安達太良山の素晴らしいパノラマが迎えてくれました。

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気候ネットワークと関連団体で取り組んでいるキャンペーン「Climate Action Now!」についてはウェブサイトをご覧ください。

夜の山道は過酷でした

山頂の景色に感動したのもつかの間、日が落ちてきて寒くなってきました。あたりは暗くなり、一日歩いて疲労もたまってきました。このままのペースでは次のチェックポイント閉鎖時間までに到達しないかもしれない・・・そんな不安が頭をよぎりました。それでも悪路と疲労でペースを上げることはできません。昼間のような会話はないけれど、危険な場所は声をかけ合いながら、みんなで2つ目のチェックポイントを目指しました。何とか閉鎖時間までによう次のチェックポイントに到着しました。空を見上げると満点の星空で、流れ星も見ることが出来ました。

休憩もそこそこに残り約半分の道のりを、また4人で出発しました。途中、真夜中にもかかわらず、地元の方がエイドステーションを用意してくださっていました。地元のお米で作ったおにぎりや野菜のお漬物と応援に元気をもらいました。

一晩歩いて、明け方5:30頃にやっと最後の3つ目のチェックポイントに到着。出発前はもう少し仮眠がとれるかなっと想定していたのですが、制限時間いっぱいを使う形になりました。何より眠たいのが辛かったです。

4人で手を取り合ってFinish!

スタートしてから22時間23分、4人手をつないでゴールゲートをくぐりました。50kmを24時間で歩ききるという道のりは想像以上に大変でした。しかし、福島で自然エネルギー100%を実現したい!という想いを1つに、4人で支え合いながら、ゴールしました。ほぼ徹夜で過酷な山道を歩き、疲労が限界を超える中、みなさんの応援が心の支えになりました。

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ひきつづき、ご支援お願いします

私たちのチャレンジに大勢の方が寄付をしてくださりました。たくさんのご支援、応援ありがとうございました。8月21日までは引き続き、トレイルウォーカー「チーム・気候ネットワーク」への寄付を受け付けています。目標額にはまだ届いていません。ぜひご支援よろしくお願いします。

オンライン寄付(PayPal)

こちらのウェブページで「寄付をする」をクリックして、PayPalのページで任意の金額などをを入力後、「売り手への特別な指示を追加」にて「トレイルウォーカー寄付」と追記して決定してください。

銀行振込口座:

三菱東京UFJ銀行京都支店 普通預金 3325635 (特定非営利活動法人気候ネットワーク)

りそな銀行京都支店 普通預金 1799376 (特定非営利活動法人気候ネットワーク)

郵便振替口座:

00940-6-79694 (加入者名:気候ネットワーク)
通信欄に ご依頼人氏名、ご住所、電話番号、 「トレイルウォーカー寄付」とお書きください。

 

開催報告:国際石炭シンポジウム「気候変動とエネルギー:石炭火力発電の問題に迫る」

こんにちは、東京事務所の鈴木です。

報告が遅くなってしまいましたが、5月29日に東京で国際石炭シンポジウム「気候変動とエネルギー:石炭火力発電の問題に迫る」が開催されました。ビジネス関係者や研究者など、約100名が参加しました。

世界の専門家が日本の石炭火力発電所問題について議論

シンポジウムは2部構成で国内外の環境団体や研究機関などのメンバーの講演や議論が行われました。第1部では世界市場での石炭火力発電をめぐる動向について触れつつ、日本における石炭火力発電を推進しているエネルギー政策の問題点について議論し、第2部では海外での石炭火力発電事業に対する融資のあり方について現地からのレポートを含めた議論でした。

議論を通して浮き彫りになったのは、世界では欧米を中心に確実に脱石炭火力に向けた政策やビジネス動向が加速化しているのに対し、日本がこうした「脱石炭」の潮流から完全に孤立し、石炭火力発電を「クリーン」だと言って国内外で推進し続ける対極的な状況です。

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*シンポジウム講演者資料「JBIC支援の石炭火力発電所は高効率・低公害なのか?」より抜粋

 世界は脱石炭へ。日本が向かう方向は?!

パネルディスカッションの質疑応答では、「こんなことは知らなかった」と言う驚きの声もでました。参加者にとってこのシンポジウムは、石炭火力において世界とは異なる歩みをしている日本の状況や、主に東南アジアへの石炭発電技術の輸出の実態を考えるきっかけになったようです。

そして、日本のこうした状況を変えていくためには、まず石炭をめぐる事実に目を向け、解決への道筋を市民からも発信していくことが重要だと思っています。石炭関連サイト「Don’t go back to the 石炭!」や「No coal, Go green」でも引き続き国内での石炭をめぐる問題、海外への融資の問題について情報を発信していきますので、是非ご注目ください。

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*シンポジウム講演者資料「低炭素経済に向けた英国の経験」より抜粋

国際石炭シンポジウム「気候変動とエネルギー:石炭火力発電の問題に迫る」プログラム

 第1部:石炭は日本の電力の解決策になるのか?

1. 電力市場と石炭:海外での実例

気候変動対策としての資本市場調整に向けた非営利的な取り組み(ジェームス・リートン)

エネルギーヴェンデと経済(クリストフ・ポデウィル)

低炭素経済に向けた英国の経験(マット・フィリップス+ニック・メイビー)

2.日本の電力をめぐる状況

原子力発電の現状(大島堅一)

自然エネルギーを早く日本の基幹電源に(大野輝之)

日本の石炭火力をめぐる問題(平田仁子)

第2部:効率的な石炭火力発電技術は、持続可能な社会への解決策か?

 1.石炭と持続可能な開発

欧州投資銀行(EIB)の気候変動戦略及びエネルギー融資政策(アディーナ・レリコヴィッチ)

アジアの石炭火力発電からの排出増大に起因する疾病の問題(シャノン・コプリッツ)

2.石炭火力発電事業の海外融資について

OECD諸国における石炭関連の輸出信用の現状(ラファエル・センガ)

インドネシアにおける日本資本の石炭火力発電所-現地からの報告(アリフ・フィヤント)

参考ページ

 ★国際石炭シンポジウム「気候変動とエネルギー:石炭火力発電の問題に迫る」講演資料はこちら

★石炭火力発電の問題についての最新情報は「Don’t Go Back to the 石炭!」をご覧ください。

★石炭火力発電所のJBIC融資の問題についてもっと知りたい人は、「No Coal, Go Green~JBICの石炭発電融資にNO!~」をご覧ください。

石炭エネルギーが地産地消!?神戸製鋼に公害患者の声を届ける

京都事務所の山本です。

石炭火力発電の問題をわかりやすく解説するパンフレット、「このままでは日本は石炭だらけに?」はご覧いただけましたでしょうか?まだの方は、ぜひご覧ください。

4/20、神戸製鋼所の石炭火発建設計画に対して、公害患者の方々との話し合いの場が設けられ、同席させていただきました。この日は、「患者の声を聴く場」として行われ、2人の患者が被害を訴えました。石炭の問題に触れつつ、簡単な報告をしたいと思います。

 次々と明らかになる石炭火力発電所の建設計画

 さて、これまでの調査で明らかになっている新規の石炭火力発電所の計画は、46基、2331万kWに上ります。これらが全て建設され、稼働した場合、CO2排出は約1億4,000万トン-CO2に上ると推計されます。これは京都議定書の基準年である1990年の日本の排出量の1割以上です。

日本政府の長期目標である2050年80%削減のためには、温室効果ガス排出量を2億5,200万トン(90年比)程度にまで抑えることが求められます。新規建設による排出はこの半分以上を占め、2050年まで運転を続ける可能性があります。つまり、石炭火力発電を増やすことは、長期間のCO2大量排出を固定化してしまい、将来の温暖化対策をより難しいものにしてしまいます。

石炭の問題は、温暖化だけじゃない!

石炭は、他の化石燃料と比べて多くのCO2を排出してしまいますが、問題はそれだけではありません。PM2.5(微小粒子状物質)や硫黄酸化物(SOX)、窒素酸化物(NOX)、水銀などの人体に有害な大気汚染物質も排出されます。

世界を汚くする石炭魔人
世界を汚くする石炭魔人

現在の火力発電所は、公害が激しかった1970年前後と比べて、環境規制の強化や、脱硫・集塵技術の進展や設置により見た目には大きく改善されました。

しかし、新たに発電所が建設されることで、汚染物質を大気中に放出することには変わりありません。特に大阪市西淀川区をはじめとする地域は、自動車排ガスと周辺地域の工場や発電所の煤煙と合わさって、複合大気汚染による公害が発生し、多くの方が呼吸器系疾患で苦しめられました。

1989年には西淀川区だけで公害患者が2,733人にものぼり、患者たちは「手渡したいのは青い空」を合言葉に公害のない未来をつくるため、厳しい裁判を戦い、和解を勝ち取りました。そうして、戻りつつあった青い空を「再び汚されたくない!」そんな想いを伝えるために、石炭火力発電の新設計画を打ち出している神戸製鋼との話し合いに臨みました。

話し合いの様子
神戸製鋼と公害患者の話し合いの様子

患者たちの想い

神鋼の発電所から最も近い地域に住む川野さんは、公害患者の認定から40年。喘息発作のせいで大きく人生に制約を受けたことを話されました。激しい発作が出ると夜も眠れないほどで、家族にも迷惑をかけてしまったといいます。治療薬や医学の発展もありようやく外出できる範囲は広がったが、それでも発作が出てしまわないか不安を抱えながら生活を送られています。

「神戸のまちを良くしたい。大気を汚染して欲しくない。誰もが安心できるまちにしたい。」

川野さんは、計画を見直すよう強く求めました。

西淀川公害患者の家族を代表して、山下さんが話をされました。山下さんの夫は、喘息を抱えながらも懸命に働かれていたそうです。しかし、45才の時に大発作に見舞われ意識不明の状態になり病院に運ばれました。意識のないはずの夫の顔からは大粒の涙が溢れ、それを見るだけで胸が張り裂けそうになったといいます。

「二度と公害は引き起こしてほしくない。このままでは青い空を手渡すことができなくなってしまう」

山下さんも、神鋼側へ訴えかけます。

患者の声を受けて

神戸製鋼の担当者は、「公害の被告企業の一つであったことは認識・理解している。お二人の話を聞いて、返す言葉もない。」と言われました。

石炭火力発電が「地産地消」!?

今回、高炉を廃炉にして新たに石炭火力発電所を建設する件については、公害が発生した当時とは環境基準値が厳しくなったこと、公害防止技術が発展したこと、儲かればなんでもして良いという時代ではなくなったことについて、神鋼の担当者から紹介がありました。また、自動車の排ガス削減の一環として、鉄の軽量化技術が貢献していることについて話がありました。

なぜ石炭なのかという問いについては、国のエネルギー基本計画においても重要なベースロード電源として位置付けられている点、エネルギー安全保障を考慮したベストミックスにおける石炭の役割、電力の安定供給という社会要請に応える点が挙げられました。

立地場所については、電力の消費地に近く、コンマ数%で発電効率の向上を目指す中で、送電ロスの1~2%の低減はメリットとして大きい。電力の大消費地にも近いことから、「電力の地産地消」にもつながるとのことでした。

石炭火力発電は地産地消とはいえない

果たして石炭から生み出されたエネルギーは「地産地消」と呼べるものでしょうか?

石炭は化石燃料であり、環境への負荷が大きいだけでなく、海外からの輸入にも頼るものです。私たちが理想とする環境への負荷が少ない、地域の資源(自然エネルギー)を活用した「地産地消」とは程遠いものです。

神鋼側は、1基2000億円の建設費の30%が環境対策で、定められた規制値もしっかりとクリアすると言いますが、既設の発電所の2倍相当の設備容量の発電所を建設するということは、環境負荷もほぼ倍になるということです。また、電力の大消費地は、人口密集地域でもあり、より多くの人が影響を受けるということでもあります。

気候ネットワークでは、次の通り、神戸製鋼の計画について、環境アセスメント制度のもと、意見書を提出しています。

【意見書】神戸製鋼が計画する神戸製鉄所火力発電所(仮称)設置計画について(計画段階環境配慮書への意見)

今後へ向けて

今後、環境アセスメントが進むことで明らかになる部分もあります。引き続き、石炭火力発電の計画の進捗状況を見ながら、今後も適宜話し合いをしていくことを神鋼側と再確認して話し合いを終えました。

気候ネットワークでは、今後も石炭火力発電に関する問題点や、調査・研究を行い、脱石炭火力発電の活動を続けます。石炭問題に関する最新情報は、sekitan.jpにて発信中です。ぜひご覧ください!

イベント「ほんまに大丈夫なん?エネルギー・地球温暖化問題~増え続ける石炭火力発電所建設計画とその問題点~」

なお、7月29日(水)には、大阪市のエル・おおさかにて、石炭問題を考えるためのイベント「ほんまに大丈夫なん?エネルギー・地球温暖化問題~増え続ける石炭火力発電所建設計画とその問題点~」も開催します。詳細は近日中にご案内する予定です。ぜひこちらのイベントにもご参加ください。

※トップの画像はイメージです。

銀座の画廊にて。絵画で石炭問題をアピール 

こんにちは。東京事務所の桃井です。久しぶりの投稿になります。

2015年は、COP21に向けて大切な年

今年の気候ネットワークは、年末のパリ会議(COP21)での意義ある合意をめざして”クライメート・アクション・ナウ!(Climate Action Now!)”のアクションをスタートしたり、石炭火力発電所を増やそうという日本国内の動きにストップをかけるためのキャンペーン”Don’t Go Back to the 石炭!”を展開したりとスタッフもめまぐるしく動いています。

石炭問題をアピール!絵画展示会

さて、そんな中で気候ネットワーク会員の余語盛男さんが銀座の画廊で絵画作品を展示するということで案内をいただいていたので、今日、移動の時間をつかって伺ってきました。案内には、なぜか「石炭問題もアピールしています」と書かれているので、興味も倍増でした。

絵画だというからには全て絵で描かれているのかと思ったら、数字まで使って石炭問題をアピールする文章が絵の中に書かれているのです。思わず読まずにはいられません。

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自画像のまわりに、天文学、料理、パリの旅行、そして石炭問題に再生可能エネルギー、とご自身の活動を描かれてるのですね。なんとも印象的な一枚です。(ここで私は自分のカメラを忘れたことに気付き、余語さんの持っていたカメラから写真をコピーしていただいてアップしています。。)

COP21が開催されるパリの町並みの絵画も

さらにこの絵の両隣には、パリの町並みや建物が描かれた絵が数枚ずつ飾られています。これらもすべて余語さんか描かれたものですが、パリの素敵な町並みなどを見ながら、まさに2015年を象徴するような作品だなあとしみじみ感じてしまいました。さすが気候ネットワークの会員さんですよね!?

DSC05536気候ネットワークとして銀座でアピールする機会はなかなかつくれませんから、いつもの私たちのイベントとは全く違う表現方法で気候変動問題・石炭問題などを伝えていただくのはとても貴重です。

余語さん、どうもありがとうございました。

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国際社会が懸念する日本の石炭火力発電所の建設ラッシュ

京都事務所の伊与田です。

きょう25日までドイツのボンで開催されている国連気候変動交渉会議。その現場では国際環境NGO・CAN(Climate Action Network)が、ニュースレター”eco”を日々発行しています。

昨日・10月24日のecoには、日本の石炭建設ラッシュを懸念する記事(Turn Back Japan: Don’t Go From Nukes To Coal)が掲載されました。国際社会は、日本の石炭重視の姿勢に強い懸念をもっていることがわかります。

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以下、ざっくりと仮の訳をつくってみました。

思いとどまれ、日本!:原発から石炭に行かないで

福島の悲劇的な原発事故は、原子力技術がいかに危険で持続可能でないものかを世界に示した。原発事故の影響を受けた人々は今でも苦しんでおり、日本にとって原発が選択肢にはならないことは明白だ。ECOは大震災の後、FITのおかげで再生可能エネルギーが急速に拡大したことに励まされてきた。個人や企業による省エネも、まだまだ日本に省エネの余地があることを証明した。だからこそ、ECOは、2016年から2027年までに25の石炭火力発電所(合計13,640MW)の建設計画があるというニュースに驚愕している。もし稼働すれば、毎年8200万トンものCO2を排出することになるだろう。ショックなことに、こういった計画のほとんどが福島事故後に検討されたものであり、今後もさらに増えそうなのだ。

エネルギー転換は全ての国で急務で、日本でも、正しい方向に転換することが重要だ。ヒントをあげよう:私たちがエネルギー転換について話すときは、CO2をたくさん出す技術に向かうのではなく、そういった技術をやめていくことを考えている。石炭は汚い化石燃料だ。IPCCは、もし我々がCO2をたくさん排出するインフラへの投資を転換しなければ、将来の排出削減が困難になるだろうと警告している。

ECOは、各国がIPCC報告書を読んでいるものと思っているが、もしかしたら重要な点が翻訳の都合で省略されているかもしれない、すなわち、石炭は原子力の代わりとして必要とされていないのだ。日本政府自身の研究でも、日本には大変な再生可能エネルギーポテンシャルがあることもわかっている。

ECOは、日本がとうとう本日、国別削減目標(約束草案)の議論を開始したと聞いた。うまくやる秘訣を教えようーつまり、石炭の拡大を止めることだ。そうすれば、2015年3月までに意欲的な削減目標を出しやすくなるだろう。

(10/24eco仮訳)

バタン石炭火力発電所に反対しているインドネシア人とのアクション!

東京事務所の田口です。今月、1年ぶりにバンクーバーに戻りました。毎日、気温は15℃くらいでしたが、カナダ人の私にとってはちょうどいいと思います。

No Coal, Go Green!インドネシアの現地住民ら来日

9月7〜11日、『No Coal, Go Green!JBICの石炭発電融資にNO!』プロジェクトのため、現地のインドネシア住民リーダー2人と、グリーンピース・インドネシアとインドネシア法律擁護協会のスタッフが来日しました。このプロジェクトは、JBICが支援し、日本の企業がインドネシアのバタンで進めている石炭火力発電所建設事業に反対するためのものです。

日本政府や関係企業に直接会って、同事業への融資を行わないように伝える予定でしたが、事前に面談を申し込んだところ、全て断られました。このことは、9月8日の記者会見でメディアに伝えました。

9月8日の記者会見
9月8日の記者会見

石炭事業を推進・サポートするJBIC、伊藤忠、J-POWERなどに抗議

2011年からバタン石炭火力発電に反対している彼らは、国際協力銀行(JBIC)、伊藤忠、J-POWERのビル前、同時期に開催された「2014クリーン・コール・デー国際会議」の会場前でも、抗議の声をあげました。

国際協力銀行(JBIC)のビル前
国際協力銀行(JBIC)のビル前

プロジェクトを行っている3団体(気候ネットワーク、FoE Japan、「環境・持続社会」研究センター)のスタッフ・インターンと、活動に賛同する環境NGOの方がこれに加わりました。

伊藤忠のビル前
伊藤忠のビル前

3年間にわたって、同事業を中止させるために辛抱強く反対してきた彼らにとって、JBIC等の前で拡声器で反対の声をあげることができるのは、カタルシスだろうと思ってしまいました。

いよいよ、現地住民が日本政府機関との、面会を果たす

バタン住民からのメッセージ
バタン住民からのメッセージ

9月10日に、彼らは福島瑞穂参議院議員(社会民主党)と面談しました。そこにJBICと外務省担当者も参加し、来日メンバーはいよいよ日本の関係機関との面会をはたしました。彼らはJBIC・外務省に対して、同事業への融資を中止するよう穏やかに求めました。

JBIC,外務省との面談
JBIC,外務省との面談

今回来日した4人だけではなく、バタン住民やインドネシア人は、バタン住民の生計・環境を守るため、3年間たっても不屈の精神で反対運動を続けています。これは非常に根気のいることだと思います。

平和的な抗議活動で、変化を起こす

自分自身が参加しても、ニュースで見ても、平和的な抗議活動に私は幸せな気持ちになります。例えば、大学時代に、大学の試験農場を守るために、数百人の学生や住民が集め、デモが起こりました。グリーンピース共同創立者のRex Weyler等の環境保護論者もスピーチをしました。私たちの24ヘクタール場所のため、学生以外の人々もデモに参加して、感動しました。

世の中はいろいろな問題が山積みですが、行動しなければ変化も起きないと思います。しかし、このような平和的アクションを続けて希望を叶えたいものです。

インドネシアから4名が来日~日本からもバタン石炭火力発電所にNOを!~

こんにちは、東京事務所の江刺家です。

 アメリカをはじめとする各国や国際金融機関がつぎつぎと石炭への融資停止を決めていますが、JBIC(国際協力銀行)は依然としてその流れにのる気配はありません。

 JBICが融資を検討している案件の1つが、インドネシア・バタンの石炭火力発電所。9/8(月)には、建設予定地の村に住む農民の方やNGOなどから計4名が来日し、セミナーを開催して計画中止を訴えました。

バタン石炭火力発電所と日本のかかわり

 中部ジャワ州にあるバタン県では、東南アジア最大となる200万kW(100万kW×2基)の石炭火力発電所を建てることが計画されています。発電した電気は、25年間にわたってインドネシア国有電力会社(PLN)が買い取る予定です。

 事業を行うのはビマセナ・パワー・インドネシア社(BPI)。これはJ-POWERと伊藤忠商事、現地企業であるアダロ・パワーが共同で設立した会社で、事業費は4,000億円以上(出資約1,300億円、融資約2,700億円)と見込まれています。JBICは、融資額のうちの約6割の融資を検討しています。

 安倍首相は2013年のAPEC・CEOサミットにおけるスピーチでこの事業について触れ、続く12月のインドネシア大統領との会談でも取り上げるなど、重要な事業と位置づけています。

 このように官民ともに関わり、日本との関係がとても深い事業です。

 当初の計画では、2012年10月に着工し、2016年から17年にかけて2機が稼動を開始する予定でしたが、まだ着工にいたっていません。大統領令によって2012年10月までに融資調達をしなければならなかったのですが、住民の反対運動を受けて土地収用が進まず、これまでに2度も期限が延長されたためです。今月6日には、3度目となる期限を迎えます。

生活、人権、気候変動―人々が「NO!」をさけぶ理由

このバタン発電所、なぜ人々は反対を訴えているのでしょうか?

住民の生活を破壊

 建設予定地は水が豊かで、一面に広がる田んぼでは年に3回収穫ができる生産性の高い肥沃な土地です(現地の風景は、YouTubeの16:05頃から見られます)。水田からの収穫高は7~8トン/haと、全国平均の約5.1トン/haを大きく上回ります。漁獲高が高く水産資源に恵まれた場所でもあります。

 しかし、石炭火力発電所を建設すれば、この豊かな大地と漁場を破壊し、3,000人の農民と10,000人の漁民が生計手段を奪われます。住民の多くは高等教育をうけていないため、別の仕事につくのは難しい状況です。

 さらに、発電所からは年間226kgの水銀に加え、SOx、NOx、PMも大量に排出されるとみられ、健康への影響も懸念されています。

 人権侵害

 反対派の住民に対する嫌がらせや脅迫が横行し、不安な生活を余儀なくされています。住民が集会をするときには常に軍や警察の監視下に置かれ、ある時には警察・軍から約1600名が来たほど。また、「賛成派住民に暴力をふるった」といわれのない罪に問われ、反対派住民が逮捕される事態にいたっています。

 気候変動への悪影響

 バタン石炭火力発電所が運転を開始すれば、年間1,080万トンのCO2を排出すると見られ、気候変動への悪影響は免れません。インドネシアは気候変動の影響に対して非常に脆弱な国で、雨季の洪水、乾季の干ばつなどが深刻になれば、インドネシアの貧困を加速化させることにもつながります。

検察庁前での抗議行動(2014年5月6日 地元住民撮影)
検察庁前での抗議行動(2014年5月6日 地元住民撮影)

 環境と人々を守るためのガイドラインでは?

 JBICは、「環境社会配慮確認のための国際協力銀行ガイドライン」を定めています。これは、自然環境や、人権の尊重などの社会的な側面への配慮に関して、事業にもとめられる要件を記したものです。融資するか決める前に、JBICは要件が満たされているかをチェックします。

 要件には、事業実施地の政府(地方政府を含む)が定める環境配慮に関する法律や基準をまもることがあります。しかし、バタン発電所の建設作業の一部は、保護区に指定されている海上で行われ、これは中部ジャワ州規則第6号に違反します。

 また、社会的に適切な方法で国や地域の合意が得られていることが要件の1つですが、2年以上に渡って7,000人以上の村人による反対運動が続き、今もなお土地の売却を拒む人々がいる状況を前にして、社会的な合意を得ていると言えないでしょう。

 石炭火力発電は歓迎されている?

 バタンの方々が建設計画中止を訴えたのと全く同じ時期(9/8~10)に、東京で「2014クリーン・コール・デー石炭利用国際会議」が開かれました。

 これは、9/5が、「ク(9)リーンコ(5)ール」の日(かなり無理やり…)であることにからめて毎年開かれているもので、世界各国から石炭に関わる研究者、政府関係者、事業者などが集い、“クリーン・コール”に関する講演のほか、発電所の見学ツアーなどが行われます。

 その中で、インドネシア国有電力会社(PLN)のパネリストは、インドネシアは現在5000万人が電気にアクセスできず、全国民が電気を使えるようにすることが必要と強調。そして住民は電気を求めているため石炭火力発電所は歓迎され、反対運動は起きていないという旨の発言がありました。

 しかし実際には、バタンでは2年以上にわたる強い反対運動が続いています。バタンの人々が求めているのは、石炭から作られた電気ではありません。来日したメンバーの一人、Greenpeace Indonesiaのアリフ・フィヤントさんは、危険で汚い石炭ではなく、環境にやさしい再生可能エネルギーに投資してほしいと訴えています。

 住民の訴えを聞かないJBICと事業者、政府 日本からも反対の声を!

 来日にあたってJBICや伊藤忠、J-POWERと省庁(経産省、財務省)に面談を申しこみましたが、全て断られ、現地の声を直接聞いてもらうことができませんでした。

 これまでに建設予定地の80%が買収され、反対派の人々は残りの約20%を現地の人々は必死の思いで守っています。今回来た住民の一人、タリュンさんは、日本からも政府にプレッシャーをかけて事業中止を求めて欲しいと訴えます。

「今回の来日、デモ活動によって、インドネシアに戻ったらなんらかの脅迫を受けるだろう。そのリスクはわかっているが、覚悟を決めています。」

身の危険を侵してまでたたかうバタンの人々の声に、なんとか日本からも応えたいものです。

 9/8セミナー「インドネシア現地の声から日本の方針を問い直す ―バタン石炭火力発電所の問題点―」

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 報道

アメリカはなぜCO2規制に動き出したのか? ~石炭からクリーンエネルギへ~

東京事務所の田口です。

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ブルース・バックハイト氏

 7月8日に東京で「アメリカはなぜCO2規制に動き出したのか?~CO2規制の最新情報~」というセミナーを開催しました。今回の講演者はアメリカから来てくださった元米国環境保護庁のブルース・バックハイト氏と環境団体シエラクラブのニコール・ギオ氏です。

アメリカの政策・NGO活動から学ぶ

 今年、アメリカの環境保護庁は、発電所のCO2排出規制を強める規制案を発表しました。一方、日本政府は石炭発電所を推進し続けています。つまり、アメリカと日本はお互いに逆行しているのです。

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シエラクラブのニコール・ギオ氏

 セミナーの前後に、バックハイト氏とギオ氏は日本のNGOや省庁、政治家、再生可能エネルギー分野のビジネスリーダー、弁護士、メディアとミーティングを持ちました。
  ミーティングの中で両氏は、「なぜ、日本は石炭発電を停止しないのか?」「なぜ、再生エネルギー導入が難しいのか?」という問題を提起しました。

情報開示・より良い政策によって、クリーンなエネルギーへ
~議論の共通テーマ~

 これらのミーティングを通して、以下の3つのポイントが挙げられました。

① 現在、日本のエネルギー政策は、国内石炭発電所からの実際の大気汚染質排出量(二酸化炭素や水銀、窒素酸化物、硫黄酸化物)等の発電所に関する情報が不足している状態で、打ち出されているそうです。逆に米国は、米国環境保護庁の発電所情報データベースを通して、一時間ごとの大気汚染物質排出量のデータを手に入れることができます。このような発電所の情報公開ができれば、日本国内のどの発電所の質が悪いか、また、その原因などが分かりやすくなります。
 これによって、政策立案者、事業者、住民等の中で議論が生まれ、より良い規制・政策を打ち立てることができます。

② 発電所のデータが手に入れば、シエラクラブ等の団体は環境・健康の費用対効果分析が可能になります。発電所からの排出量が分かれば、それによってどのような病気に罹患するのか分かるようになります。発電所からの汚染物質によって治療費や入院費用は、患者ではなく、電力会社が負担する動きが出てくるでしょう。

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EPAの情報をもとに算出された石炭発電所の廃止したことによる公衆衛生上の便益

➂ 再生可能エネルギーに関しては、日本はアメリカやオーストラリアとならび、太陽光発電能力がある国々の上位3か国に入ります。 
 現在、アメリカの太陽光と風力のコストは着実に減少し、石炭の価格は不規則に変動しています。
 日本は技術や土地、再生エネルギーの固定価格買取制度(いわゆるFIT)がありますが、それにもかかわらず、日本では他の途上国より再生可能エネルギーは進んでいません。政府は再生可能エネルギーを支援する積極的な政策がないどころか、FITの見直しも検討されています。日本も、再生可能エネルギーへの支援が高まれば、コストも減少するはずです。

世界と情報を共有し、つながろう!

 来日したバックハイト氏とギオ氏から、周囲を巻き込むほどのエネルギーを感じました。これまでは、私も、日本では、石炭発電の廃止は難しいと考えることもありましたが、両氏の話を聞いて、アメリカでそれは可能であり、日本でも必ず実現できると強く感じました。

EPAblog
ギオ氏、バックハイト氏とNGO団体

 これから先、アメリカだけではなく様々な国の人々と交流し、情報を共有できれば、日本もクリーンエネルギー政策を採用するようになるのではないでしょうか。
 皆さん、一緒にがんばりましょう!

アメリカのCO2排出規制案については、↓もご覧下さい!
 アメリカ環境保護庁、画期的な石炭規制を発表
(DON’T GO BACK TO THE 石炭!ウェブサイト 2014/6/6記事)

「石炭融資を止めて!」政府に市民の声を届けるツイッターアクション

 東京事務所の田口です。

 「JBIC(国際協力銀行)の石炭融資にNO!」プロジェクトのキックオフから、4ヶ月が経ちました。海外NGOや市民団体と協力しながら、日本政府やJBICに石炭事業への融資停止をもとめる活動を続けています。

 JBICは日本企業が海外で事業を行うときに融資をする輸出信用機関(ECA)です。組織形態はさまざまであるものの、ECAは各国にあります。

 2007年~2013年の間に、OECD諸国はECAを通じて、石炭事業へ320億米ドル以上も融資しました。今日(6月16日)から開かれるOECD会議では、ECAを通した海外の石炭事業への融資について話し合われる予定です。

 これに先立つ6月11日、シエラクラブ、WWFなどを中心に、OECD諸国に石炭への融資をやめるようにもとめるツイッター・アクションが行われました。日本では気候ネットワークやWWFジャパン、FoE Japanなどが参加しました。
twitteraction_WWFJapan

ソーシャルアクションで、気候変動対策をもとめよう

 私はカナダで生まれ育ちました。世界の人からみると、日本人は平和を好む傾向があります。だから、無用な争いや対立を避けることが少なくありません。

 以前、私の日本人の友達が「外国人はデモが好き」と言っていましたが、そうではありません。

 「なにもしなければ、なにも変わらない」と私は答えました。

 つまり、考えていることや望んでいることを表現しないと、不満や意見はないと見なされ、何も改善しないのです。

 幸いにも、ソーシャルアクションはデモに限りません。AVAAZやChange.orgのサイトでは、オンラインで請願書に賛同することができます。ほかにも、パブリックコメント、ツイッター等のソーシャルメディアを通じて、誰にでも声をあげることができます。

 いま、ソーシャルメディアは、社会に対する意思を伝えることができる貴重なツールです。

 例えば2年前、化石燃料への公的助成金をやめさせようと、NGO団体350.orgがツイッター・アクションを始めました。

 このキャンペーンはロバート・レッドフォードなどのハリウッドスター達や政治家にも取り上げられて、約1秒ごとにツイートされました。
 そして、なんとこのアクションによって、リオ+20地球サミットでこの問題が議題にあがるにいたったのです。

#endfossilfuelsubsidiesツイッターキャンペーン 出典: Stephen Brown.
#endfossilfuelsubsidiesツイッターキャンペーン
出典: Stephen Brown.

 私たちが行ったツイッター・アクションでも、FoE, 350.orgをはじめとする世界中のNGOなどが、各国でのアクション開始から48時間に600回以上もツイートしました。

 日本では、このアクションのおかげか、ツイッター・アクションの日(11日)の「JBIC(国際協力銀行)の石炭融資にNO!」プロジェクトの訪問者数は平均より(3月~5月データ)約11倍に増えました。

 このような平和的なアクションによって、社会の問題を広め、ムーブメントを起こすことができます。
 1億3千万人の日本人が、真剣に考え、力を合わせれば、石炭融資は止められるはずです!